Godzilla News:日本が生んだ世界的人気の怪獣王を、中華レジェンダリーが台なしにするかもしれないゴジラ・シネマティック・ユニバース構想の可能性が浮上?!
by
Billy
2016年10月21日金曜日
単に怪獣とロボットの対決だけがお目当てのファンはさておき、事実上更迭されたギレルモ・デル・トロ監督の日本のオタク・カルチャーへのこだわりにこそ期待していた方々は製作中止になったチャーリー・ハナム主演の正真正銘の続篇「パシフィック・リム 2: メイルストロム」の代わりに作られるジョン・ボイエガ主演の「新・パシフィック・リム 2」に対して、附に落ちないモヤモヤを抱いているかと思いますが、それと同様に…、
東宝の本家「ゴジラ」シリーズの真の継承者を目指したいと願い、メガホンを託されたハリウッド版の第1弾(2014年)に宝田明さんも出演させるなど、こだわりを持っていた新人ギャレス・エドワーズ監督との間で、どうやら、構想に違いが生じ、同監督が身を引く降板の事態を招いたことで、怪獣王のファンがモヤモヤを感じている「ゴジラ 2」に新たに脚本家が起用された進展の続報を、Variety のジャスティン・クロールがレポートしてくれました…!!
日本発の本家シリーズで人気の三大怪獣、モスラ、ラドン、キングギドラを登場させて、怪獣王と対決させるアルティメット・モンスター・バトル!!がテーマだったはずのハリウッド版「ゴジラ 2」の脚本は、第1弾から引き続いて、マックス・ボレンスタインが執筆していましたが、新たに起用されたのは、昨2015年末に全米で封切られたブラックなクリスマス映画のホラー・コメディ「クランパス」が想定以上のヒットになったマイケル・ドハティ監督と、同監督と共同で脚本を執筆したザック・シールズのコンビだそうです…!!
今の時期になると持ち出されるハロウィンをテーマにしたオムニバス・ホラー「トリック・オア・トリート」(2007年)が好評されて、カルト映画化しているマイケル・ドハティ監督は、ブライアン・シンガー監督の相棒として、これまでに「X-Men」シリーズの「X 2」(2003年)と、今夏公開の「アポカリプス」、そして、「スーパーマン・リターンズ」(2006年)にも関わり、シナリオの執筆や、原案を担当している人なので、「ゴジラ 2」のような大作を手がけて当たり前だけに、同監督を脚本家として起用するという続報の本題は、怪獣王のファンにとって朗報と言えるかもしれません。
しかしながら、大変に気になるのは、この「ゴジラ 2」のシナリオの書き直しを出発点にして、製作のレジェンダリーが新たに “ ライターズ・ルーム ” を設ける構想を持っているらしいことがあわせて伝えられた点です…!!
この “ ライターズ・ルーム ” というのは、脚本家が執筆しやすい環境のお部屋を作ろう…!!という文字通りの部屋ではなくて、パラマウント映画が確実に儲けられる同社のドル箱シリーズ「トランスフォーマー」の映画を量産することを目的に、“ トランスフォーマー・シネマティック・ユニバース ” へと世界観を拡大、もしくは水増しするべく、計12名のライターを集めて、複数の企画を同時に立ち上げることにしたシステマティックな映画作りの進め方のことです。
そうしたシネマティック・ユニバース化については、マーベルのコミックヒーロー映画はどれも面白いんだから、いいんじゃないの…?!と思われる方も当然、いらっしゃるはずですが、しかし、マーベル・シネマティック・ユニバースは、そもそもは原作のマーベル・コミックスの世界観にもとづいているものですし、こだわりを持って、全体の流れを監修してるプロデューサー、ケヴィン・ファイギという核たる舵取りの仕掛け人が仕切ってるのに対し、そういったスペシャリストのリーダーの中心人物を持たないまま、表向きだけ真似をしたDC・シネマティック・ユニバースは辻褄の合っていない、ほころびが随所に観られることから、コミックヒーロー映画のマニアはもとより、マーベルのように幅広い層からの支持は得られていませんし…、
「メメント」(2001年)で才能を発揮したクリス・ノーラン監督を抜擢した「ザ・ダークナイト」トリロジー、超オタクのギレルモ・デル・トロ監督を起用した「パシフィック・リム」(2013年)、そして、自主製作映画の「モンスターズ」(2010年)で頭角をあらわした前述の新人ギャレス・エドワーズ監督を起用して、前作の「ゴジラ」を作るなどしたように、メガホンをとる作り手の監督の作家性に映画を委ねようという方針が大きな特徴だったレジェンダリーの映画作りとも違っているように思われます…。この「パシフィック・リム」にギレルモ・デル・トロ監督は不要?!、「ゴジラ」にギャレス・エドワーズ監督は不要?!という…
レジェンダリーの方針の変化?!は、同社が中国のコングロマリット、大連万達グループから約4,113億円の巨額投資を受けて、傘下のグループ企業に生まれ変わるのと同時に顕著になってきたものですから、CIA では過去のレジェンダリーに対して、現在のレジェンダリーのことを冗談半分に中華レジェンダリーと書き表して、区別をしているわけですが、つまり、親会社の大連万達グループは約4,113億円を取り返すために、監督のこだわりなんていらない…と考えているのではないでしょうか…?!、もしも、そうだとすると、日本生まれの怪獣王も中国資本による半ば中国映画となるだけに、 “ ゴジラ・シネマティック・ユニバース ” 化は中国市場向けに安直な娯楽作を連発するのかもしれない…という不安が窺えるわけですし…、
夢を持った仕掛け人がいて、先々の構想まで、キチンと考えて作られているマーベル・シネマティック・ユニバースには “ ライターズ・ルーム ” なんて存在しないように、裏を返せば、作りたい…!!と情熱を持っている映画の構想など無いにもかかわらず、売れそうなものを単に大量生産したいから、“ ライターズ・ルーム ” を設けるんだ…というのは、先の “ トランスフォーマー・シネマティック・ユニバース ” の例からも察せられるのではないでしょうか…?!
今のところ、ゴジラとキングコングの日米2大モンスターと、それらを結びつける役割として、ニック・フューリーの S.H.I.E.L.D. じゃなくて…、ケン・ワタナベの芹沢猪四郎が所属する MONARCH が世界観の中に存在していると言える“ ゴジラ・シネマティック・ユニバース ”?!が、来春2017年3月10日全米公開の「コング: スカル・アイランド」、2019年3月22日全米公開の「ゴジラ 2」、そして、2020年5月29日全米公開のシビル・ウォー?!の「ゴジラ VS.コング」のほかに、どのような発展をするのか…?!、まだ現実に “ ライターズ・ルーム ” が設けられたわけではないので、あまり不安視するのは時期尚早ですが、ギレルモ・デル・トロ監督の「パシフィック・リム」が好きなんだ!!というコアなファンの方が現在、感じているような気持ちに、いずれ「ゴジラ」ファンの方もおちいってしまうのかも…?!
さて、中華レジェンダリーは日本の怪獣王をどうするつもりなのか?!、マット・デイモンが古代中国のヒーロー??のトンデモ大作「ザ・グレート・ウォール」のように、ハリウッド映画なのか、中国映画なのか?!がわからないものにすら様変わりするかもしれない「ゴジラ」について、CIAリーダーのみなさんは、どのような可能性をお感じになられたでしょう…?!
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