もしかしなくても、コミックヒーロー映画では、このシリーズが一番好き！！という人が必ずいるに違いない、ロン・パールマン主演の「ヘルボーイ」シリーズの第3弾となる次回作を、ギレルモ・デル・トロ監督自身はもう作らない…と発言したらしい、残念なニュースが伝えられました…！！





超オタクのギレルモ・デル・トロ監督が愛してやまないヒーローコミックを、お気に入りのロン・パールマンを主演に起用して映画化し、2004年に発表した「ヘルボーイ」は、その後、続編の「ヘルボーイⅡ: ゴールデン・アーミー」が2008年に公開され、さらに第3弾を製作したい旨の抱負を、ギレルモ・デル・トロ監督は、当時から語っていました。
しかしながら、ギレルモ・デル・トロ監督への評価と人気が高まるにつれ、結局のところ、前者は撮影開始時期のメドが立たなかったため降板、後者は巨額の製作費と内容が見合わないため中止の残念な結末を迎えていますが、ピーター・ジャクソン監督とのコンビで、「ロード・オブ・ザ・リング」のプリクエール「ホビット」(現在撮影中)に着手や、ジェームズ・キャメロン監督とのコンビで、H・P・ラヴクラフトの暗黒神話「狂気の山脈にて」を完全映画化する…といったビッグ・プロジェクトが次々に持ち上がり、「ヘルボーイ3」の話題は隅に追いやられて後回しとなり、実際のところ、具体的な進展は一切、検討されていない状態となってしまっていました…。
なので、シリーズの今後はどうなるのか？！、このまま消滅してしまうのか…？！と、冒頭のような「ヘルボーイ」を高く評価するファンの方は気がかりだったと思うのですが…、この週末の6月17日(金)から19日(日)にかけて、カナダのカルガリーで行われたコミック・エキスポに、「ヘルボーイ」の原作者のコミック作家 マイク・ミニョーラが出席し、ディスカッションの壇上にあがったのを取材に出向いた The Daily BLAM のケヴェン・スキナーが問いかけた質問の答えは、残念ながら…、

“最後に彼から聞いたのは、もう「ヘルボーイ」の新作は作らない…という言葉だった…”

…とのことで、そのように、ひとまず結論を述べたマイク・ミニョーラは続けて、以下のように語っています。

“ぼくはギレルモ・デル・トロ監督のことがとても好きだけれど…、彼のどのインタビューでも、次々と新作映画の企画の話題があがり、彼は心底から、それらの映画をみな作ることができると信じている。
しかし、ぼくが彼から聞いたのは、「ヘルボーイ」シリーズには、もう着手しない…という言葉だった。
驚きはしないよ、だって、彼がこれから作ると言っている映画の全本数の10分の1の数の映画すら作れるほど、人間の寿命が続いて、彼が長生きできるわけがないじゃないか…！！”

マイク・ミニョーラの口ぶりは、ともすると、いささか嫌味な感じで、ファンに公約していたはずの「ヘルボーイ3」を、ギレルモ・デル・トロ監督が、もはや自分では作る気がないらしいことを批難しているようにも受け止められますが、さらにマイク・ミニョーラは、そのように自分の興味や好奇心の赴くまま、ひたすら映画を作り続けたいギレルモ・デル・トロ監督に呆れて、キュートな人だ…とも言っているので、けして、怒りの憤りを感じているわけではなさそうです。


「ヘルボーイ」シリーズは、第1弾が製作費の約6,600万ドルに対して、米国内での興行成績が約5,962万ドルにとどまり、全世界のトータルでも約9,931万ドルと、興行では赤字だったばかりか、国内で約7,598万ドルを売り上げ、全世界では約1億6,038万ドルにまで成績がアップした第2弾「ゴールデン・アーミー」も、同時に製作費が約8,500万ドルに増していましたから、いずれも製作・配給のユニバーサル映画に利益のメリットをもたらせてはいません。
なので、シリーズが打ち切りとなるのも仕方がないのかもしれませんが、ギレルモ・デルトロ監督本人は寿命が足りないので？！、メガホンをとらないにしても、プロデューサーの立場で、あらためてシリーズを仕切り直し、再スタートを切る…など、「ヘルボーイ」復活の可能性は検討していただきたいですね。


マイク・ミニョーラの言うように、ギレルモ・デル・トロ監督は現実に進行しているプロジェクトとして…、ドリームワークス・アニメーションに週に一度は訪れて、初のアニメ映画をコツコツと監督しながら、ワーナー / レジェンダリー製作のSF版「ゴジラ」？！の怪獣映画「パシフィック・リム」の撮影準備を進め、それらの合い間にディズニーに出かけて、「ホーンテッド・マンション」(2003年)のリメイク映画の製作総指揮をとり、ジム・ヘンソン・カンパニーでは「ピノキオ」のプロデュースも手がけている…という超過密スケジュールとなっているような次第ですが、しかし、それだけ何本もの映画の製作を同時に進められるというのも、すごいですね…！！





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