憎らしいかぎりですが、ラルフ・マッチオが主演したオリジナルの「ベスト・キッド」(1984年)よりも、ウィス・スミス親子のリメイク版「カラテ・キッド」の方が断然、出来が良いとの好評価で、ジャッキー・チェンがオスカーにノミネートされるかもしれません…！！


昨日、ご覧いただいた、SONYの3Dテレビの宣伝を目的とするシリーズ最新作「MIBⅢ」(2012年公開)の予告編？！でも、ナルシストぶりを発揮し、イラッ…！！とさせてくれたウィル・スミスがモンスターペアレントとして、息子のジェイデン・クリストファー・サイア・スミス11歳を主演に起用し、プロデューサーをつとめたリメイク映画「カラテ・キッド」を、製作・配給のソニー・ピクチャーズが、アメリカでは昨日となる6月11日(金)に、全米3,663館の約5,400スクリーンで封切った初日の興行成績は約1,880万ドルで、期待を遥かにしのぐ大ヒットとなり、不調すぎる今夏のサマームービー・ウォーズに活気をもたらせてくれました…！！
そのリメイク版「カラテ・キッド」の初日興行成績＝約1,880万ドルから導き出される予想のオープニング成績は、驚きの5,500万ドル前後で、その数字は、ソニー・ピクチャーズが、これだけ稼げれば御の字で言うことはない…と高望みしていた希望値＝2,500万ドルの倍以上となり、関係者もア然で目が点のサプライズ・ヒットになってしまいそうです…！！
およそ26年前に931館で公開されたオリジナル映画の「カラテ・キッド」＝「ベスト・キッド」のオープニング成績は約500万ドルで、その金額を現在の価値に置き換えると、約1,200万ドル相当ですから、スクリーン数に大きな違いはあるものの、ラルフ・マッチオの記録を約4.5倍も上回りそうなジェイデイン・スミスは早くも、クソ親父譲りのマネーメイキング・スターの遺伝子を見せつけたような格好です。
また、内容的には「カラテ・キッド」のリメイクですよと言って、まったく差し支えのない、ショーン・ファリスが主演し、ジャイモン・フンスーが格闘技の達人の師匠を演じた「ネバー・バックダウン」(2008年3月公開/製作費2,000万ドル/2,729館)のオープニング成績は、たったの約860万ドルで、全世界での売上げを足しても約4,162万ドルの興行成績でしたから、その金額をオープニングだけで超えそうなリメイク映画を仕掛けたウィル・スミスは、カンフーとカラテの違いもわからないのか？！、お前のような奴はきっと、アニメをマンガと呼んで、平気な顔でいられるに違いない…！！などと批難されながらも、オリジナルの「カラテ・キッド」のタイトルにこだわり抜いたことで、プロデューサーとしてプロジェクトを完璧に成功させたことになります。


そのリメイクを成功させた…ということにおいては、ビジネスとしての興行面だけでなく、リメイク版「カラテ・キッド」は映画の質に関しても、かたくなにオリジナル映画との違いにこだわり、低い点数をつける一部の評論家を除いて、その他の映画ジャーナリストらからは概ね、高く評価されており、徹底的にダメ映画の「ピンクパンサー2」(2009年)などで不人気だったサイテー映画監督のハラルド・ズワルトは、「ロッキー」(1976年)で一発屋だと思われていたジョン・G・アヴィルドセン監督がオリジナル映画「カラテ・キッド」の成功で世間の見方を一変させることに成功したように、自分に対する評価を改めさせることに成功しています。
それに加えて、オリジナル映画でカラテの先生を演じて、共感を集めたノリユキ・パット・モリタがアカデミー賞の最優秀助演男優賞にノミネートされたのと同様に、ジャッキー・チェンにも、ついにオスカーのチャンスがめぐって来た…！！と、ジャッキー・チェンの演技力と存在感が、ほとんど初めて高評価され、映画の伝説がくり返される可能性が取り沙汰され始めました…！！
そのジャッキー・チェンにとって、「カラテ・キッド」の予想されるオープニング成績＝5,500万ドル前後というのは、「ラッシュアワー2」(2001年8月公開/製作費9,000万ドル/3,118館)のオープニング成績＝約6,740万ドルにまでは及ばないものの、「ラッシュアワー3」(2007年8月公開/製作費1億4,000万ドル/3,778館)の同成績＝約4,910万ドルを超えて、ジャッキー・チェンのハリウッド映画として、2番めの大ヒット作になりそうですし、リメイク版「カラテキッド」の製作費が「ラッシュアワー3」より、1億ドルも少ない約4,000万ドル超であることを考えると、実質的にはウィル・スミス親子とコラボした最新作が、ジャッキー・チェンにとって、最も成功したハリウッド映画と述べることができそうです。


「カラテ・キッド」 TVトレイラー



ただし、オリジナルの「ベストキッド」の国内での最終的な興行成績は約9,080万ドルで、その金額は現在の約2億1,500万ドルに値するので、リメイク版「カラテ・キッド」が大絶賛の末、2億ドル超えを果たすメガヒットムービーになるか？！と問われれば、オープニング成績は最終的な興行成績の30～40％ぐらいを占めるのが普通の割合ですから、オープニング成績が5,500万ドル前後では、後1歩のところで2億ドル超えは足踏みしてしまうかもしれません…。


ジャッキー・チェンの偉大な功績と才能を振り返れば、とにかく、オスカーを獲ってほしい…！！と、ファンは切実に応援したくなるリメイク版「カラテ・キッド」は、日本ではオリジナルどおりの「ベスト・キッド」のタイトルで、8月14日(土)から必見のお盆休みロードショーです…！！、映画の製作者らが、沖縄の空手を軽んじる発言をし、沖縄県民を怒らせてしまったので、タイトルに“カラテ”は、ちょっと使いにくいですね…。

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80年代の映画をリメイクした「カラテ・キッド」が大成功をおさめる一方、同日に公開された80年代の人気テレビシリーズをリメイクした「特攻野郎Aチーム」を、製作・配給の20世紀FOXが3,535館の約5,200スクリーンで封切った初日の興行成績は約965万ドルで、週末3日間のトータルの売上げのオープニング成績は2,800万ドル前後になってしまう模様です…。

その予想のオープニング成績＝2,800万ドル前後は、本作に先がけて、今春4月23日に全米公開された、似たような内容のワーナー・ブラザース作品「ザ・ルーザーズ」の悲惨なオープニング成績＝940万ドル(2,936館)より遥かにマシとは言え、ゾーイ“アバター”サルダナや、クリス“キャプテン・アメリカ”エヴァンス、ジェフリー・ディーン“ウォッチメン”モーガンらが出演した「ザ・ルーザーズ」の製作費が約2,500万ドルと低予算だったのに対して、合計すれば11人もの脚本家と監督がシナリオ作りに携わるほど企画開発が難航し、無駄な出費を重ねた挙げ句、リーアム“テイクン”ニーソン、ブラッドリー“二日酔い”クーパー、シャルト“ヴィカス”・コプリー、そして、総合格闘家のクイントン・"ランペイジ"・ジャクソンらが出演した「特攻野郎Aチーム」の製作費は約1億1,000万ドルを超えていますから、その巨額製作費に対して、オープニング成績が3,000万ドルに届かないかもしれない…というのは、早くも沈没確定の大赤字で自爆のムービーボム炸裂！！となってしまいそうです…。
Aチームの猛者たちに、プランBはないぜ…！！というポスターのコピーは皮肉にも、続編のプランはありません…！！という、シリーズ化は望めない結果を予告してしまったような感じですね…。
それでは20世紀FOXが大きなドジを踏んでしまった「特攻野郎Aチーム」から、予告編で注目されて、バカバカしすぎる…！！と波紋を呼んだ？！空飛ぶ戦車の場面をご覧ください…！！


空飛ぶ戦車から乱れ撃ちで応戦！！




でも、やっぱり、戦車は空飛べないので墜落…！！





昨2009年は同じように男4人組でバカ騒ぎした「ハングオーバー」で大ヒットを飛ばしたブラッドリー・クーパーですが、今夏はカラテ小僧の前に手も足も出ませんでした…！！

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