ソニー・ピクチャーズが同社史上、テスト試写で2番めのハイスコアとなる97ポイントを記録した…ッ！！などと自慢している、ウィル・スミスのガキのジェイデンが主演のリメイク版「ベスト・キッド」＝「カラテ・キッド」ですが、ほな、ソニー・ピクチャーズ史上、テスト試写で最も評価の高かった№1映画は何やねんッ？！と言えば、オヤジが主演した「最後の恋のはじめ方」(2005年)だそうで…、う～ん…、この逸話はいかにも作ったっぽい眉唾な感じですね…！！





空手とカンフーの違いすらわからないアクションスターのウィル・スミスがモンスターペアレントとしてプロデューサーをつとめ、「幸せのちから」(2006年)で親子共演を果たした自分のガキのジェイデイン・クリストファー・サイア・スミスを主演に、80年代の青春アクション映画シリーズの傑作「ベスト・キッド」をリメイクした最新作「カラテ・キッド」を製作・配給するソニー・ピクチャーズが第2弾の予告編をリリースしました…！！
みんな大キライなウィル・スミス親子が人気映画を台なしにしている…！！ということで、アンチ・ウィル・スミスの映画ファンはここぞとばかりにこきおろしてやろうぜ…ッ！！と、手ぐすねをひいていましたが、昨2009年12月のクリスマス・イヴ・イヴの23日に初公開された本作の第1弾の予告編は…、まぁ、そもそも期待値が低かったこともありますが…、予想外のデキのよさで、思わず、さすが、ジャッキー・チェンだッ！！と、みんな大スキなジャッキー・チェンの方を持ち上げ、ごまかすしかなくなってしまいました…！！
そんな言わば、親バカの力技で？！バッシングをねじ伏せてしまった「カラテ・キッド」ですが、この第2弾の予告編は、先の第1弾予告編よりも約33秒長く、そのぶん、ジャッキー・チェンがクソガキのジェイデンを真のカンフーの世界に誘う様子など、修業場面のカットが増やされ、さらに期待を高めてくれています…！！


それにしても、第1弾の予告編でも紹介されていた修行として、ジャッキーがジェイデンにくり返し素早くジャージの上着を着たり脱いだりさせていますが、これはつまり、オリジナルの「ベスト・キッド」(1984年)で、ノリユキ・パット・モリタのミヤギ先生が、ラルフ・マッチオのダニエルさんに洗車させたり、ペンキを塗らせたり…とか働かせた風変わりな修行の置き換えですよね。そうした日常的な仕事の作業を通じて、空手の技の身のこなしの型を自然に習得していく…というのは、マンガ的でありながら、映画の中では妙に説得力があるように観えました。それに比べると、ジャージ部の特訓？！(ジャージ部て、何するねん？！)みたいな演出は、結果につながる実感があまり感じられません…。
ならば、どうして、そういうジャージ部の特訓(だから、ジャージ部は何するねんッ？！)という、ちょっと変な場面になってしまったのか…？！を考えてみると、まず、オリジナルではティーンエイジャーでバイトしててもおかしくない年齢だった主人公の設定が、小学生のガキに変えられたことで、子どもを働かせている場面は児童虐待と受け取られかねない…、また、主演のジェイデンがブラックであることから、労働に近いことをさせると、ある種の人たちが、かつての奴隷制度と結びつけ、人種差別を指摘される恐れがある…など、製作者らは配慮したのでは…？！といった、うがった見方ができなくもありません。
もし、仮りにそうした細やかな気配り？！がなされ、本作がジャージ部？？という無難な表現を選んだのだとしたら、それはそれで評価できなくもありませんが、だったら、中国人のガキはイジメっ子…という設定はどうなのか？！、そして、何より、映画の題名が空手とカンフーを混同したままでいいのか…？！、中国を舞台に、ハリウッドがアジアに目を向けた作品のはずの「カラテ・キッド」ですが、肝心なアジア人の気持ちへの配慮は、少しおろそかになっていそうな感じが、やはり、なくもありません…。
今後、この「カラテ・キッド」が本来、伝えたいはずの“少年の成長の物語”というテーマをはなれ、そうした政治的な議論が起きてこなければいいのですが…。
ジャッキー・チェンが近年で最もよい演技を披露していそうな雰囲気がする最新作「カラテ・キッド」は、6月11日から全米公開です…！！

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