Star Trek:シリーズが半世紀の節目を迎える50周年記念のメモリアル映画「スター・トレック3」の新監督として、「ワイルド・スピード」シリーズのジャスティン・リン監督が正式に決定!!
by
Billy
2014年12月23日火曜日
「スター・トレック」と言うか、あえて、「宇宙大作戦」と言ってみるシリーズの原点の魅力とは、時に哲学めいたりもする葛藤をはらんだ事態に直面して、主人公のカーク船長とエンタープライズ号の乗組員たちとが、いったい、どのように賢明な判断を下して、対処するのか…?!といった思慮深いやりとりが交わされる物語の奥行きだと、一般に思われています。しかしながら、その本格SFとも言える「宇宙大作戦」らしさに対して、J・J・エイブラムス監督のアクション展開をメインにした新生「スター・トレック」シリーズは、これじゃ、まるで「スター・ウォーズ」みたいじゃないか…と、ガッカリしていたトレッカーの人たちにとっては、引き続き、微妙な人選となってしまったかもしれませんね…!!
「スター・ウォーズ」みたいな「スター・トレック」を作るなら、「スター・ウォーズ」を作った方がいいんじゃないのか?!と、一部のトレッカーから揶揄されていたJ・J・エイブラムス監督が、本当に「スター・ウォーズ」の最新作「ザ・フォース・アウェイクンズ」(2015年12月18日世界同時公開)を作ることになり、監督不在になってしまった新生「スター・トレック」シリーズは、前2作の脚本を執筆し、共同でプロデュースも手がけてきた、「スター・トレック」マニアのロベルト・オーチーが後継者として、第3弾のメガホンをとるはずだったのが、今月12月はじめに降板の事態となり、代わって、エンタープライズ号の機関主任のスコッティ=サイモン・ペグの相棒のエドガー・ライト監督の名前が浮上したほか、新生「猿の惑星」の「ライズ・オブ・ザ・プラネット・オブ・ジ・エイプス」(2011年)のルパート・ワイアット監督や、シリーズの前作「イントゥ・ダークネス」で悪役をつとめたベネディクト・カンバーバッチが主演するオスカー候補作「ジ・イミテーション・ゲーム」(北米公開中)のモルテン・ティルドゥム監督らの名前も追いかけて候補にあがってたのですが…、
思いがけないことに、「ワイルド・スピード」シリーズのジャスティン・リン監督が、「スター・トレック3」の監督に就任が正式に決まったことを、業界メディア Deadline のマイク・フレミングが独占スクープとして伝えてくれました…!!
マイクによれば、シリーズを製作・配給するパラマウント映画が現実に監督依頼のオファーを投げかけたのは、前述のように名前のあがった監督たちではなく、ジャスティン・リン監督のただ一人だけだったそうですから、同社は筆頭候補に選んだジャスティン・リン監督の一本釣りに成功したことになりますが、どうして、「ワイルド・スピード」シリーズの監督を「スター・トレック」に起用することにしたのか?!、人材選びの意図については特に説明されていません。
しかしながら、廃車寸前だった「ワイルド・スピード」シリーズを、現在のような本格アクション映画のウルトラ・メガヒット・シリーズに仕立て直したチューンナップの手腕を思えば、「イントゥ・ダークネス」(2013年)が不評だったことで、陰りの見えたシリーズにテコ入れする人材としては適任のように思えますし、また、他社のユニバーサル映画の「ボーン」シリーズに、マット・デイモンが電撃復帰を決めたことで、同監督がメガホンをとるはずだったジェレミー・レナー主演の「ザ・ボーン・レガシー」(2012年)の続編の製作が先送りになって、スケジュールが空いてしまった事情は、もちろんのこと、本来であれば、パラマウント映画において、「ターミネーター」シリーズ復活の舵取りを担当するはずが叶わず、アラン・テイラー監督(「ソー: ザ・ダークワールド」2013年)に即席に託したことで、結果的に多くの映画ファンがすでにコケている…と見放す「ターミネーター: ジェニシス」(2015年7月1日全米公開)が出来てしまった失敗?!の経緯なども絡んでいるものと思われます。
ただし、冒頭でふれたように、アクション重視の映画を作りたいのであれば、ジャスティン・リン監督の「ワイルド・スピード」シリーズの実績は申し分ないわけですが、シリーズ50周年記念の節目のメモリアル映画として、本来の「宇宙大作戦」らしい思慮深い本格SFのジャンルに類する「スター・トレック」の映画を作るとなると、ややミスマッチのような感じがしないでもありません…。なので、パラマウント映画がいったい、どんな「スター・トレック3」を作りたいのか?!といったシリーズの方向性が、あらためて注目されることになるでしょうが、ジャスティン・リン監督が、これまでの本格アクション映画路線とは違う作家性を模索して、新たなスタイルの新境地を目指す可能性も考えられます。
いずれにしろ、1966年のテレビ放送開始から数えて、ちょうど半世紀の再来年2016年に、「スター・トレック3」を封切るには、新年2015年中には撮影を終えなければならないので、エンタープライズ号の舵取り役をつとめることが正式に決まったジャスティン・リン監督は恐らく、年明けから精力的に製作準備を前進させていくはずですから、監督人選の是非を問うのは、ひとまず保留して、まずは進展の続報に期待をすることにしましょう!!、「スター・トレック」シリーズの監督不在問題が越年せず、年内に決着がついて、本当によかったですね…!!
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