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ダスティン・ホフマン主演の名作「卒業」(1967年)で知られる名匠マイク・ニコルズ監督が、現地ニューヨークで昨夜の11月19日(水)に急死されたことを、ABCニュースの代表のジェームス・ゴールドストン氏が本日(20日)の朝に公けに発表しました。お亡くなりになった死因や、死の状況など詳しいことは伝えられていません。享年83歳でした…。




1931年にドイツで生まれたマイク・ニコルズ監督は、まだ幼い8歳の1939年に、当時のナチの脅威から逃れるため、家族に連れられて、アメリカに移住した後、帰化した幼少期を経て、シカゴ大学に入学し、そこで後に、ダスティン・ホフマン主演の最低映画「イシュタール」(1987年)を監督することになるエレイン・メイと出会ったことから、お笑いの演劇活動を始め、“ ニコルズ・アンド・メイ ” のコンビ名で、芸人として爆発的に売れ、ビル・マーレイなど多数の後進に刺激を与えた、そもそもはコメディアンの人でした。

そのグラミー賞まで受賞したお笑いコンビを解消後、裏方の舞台演出家にまわって成功したマイク・ニコルズ監督は、エリザベス・テイラー主演の「バージニア・ウルフなんかこわくない」(1966年)で、いきなりオスカーを席巻する華々しく圧倒的な映画監督デビューを果たし、続く第2作めのダスティン・ホフマン主演作「卒業」(1967年)によって、前作で果たせなったオスカー獲りを叶え、映画史に大きな足跡を刻んだわけですが…、


60年代後半のシラケたモラトリアム青年の鬱屈した日々を、サイモン & ガーファンクルの曲にあわせて描いた代表作はもちろんのこと、核の問題をとり扱ったメリル・ストリープ主演の「シルクウッド」(1983年)、メラニー・グリフィス主演で、女性の社会進出をテーマにした「ワーキング・ガール」(1988年)、そして、遺作になったトム・ハンクス主演の「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」(2007年)など、時代の空気を巧みに読み、社会を反映した幅広い内容の映画を単に作ったばかりか、その時代を象徴するようなイメージを映画で表した実績において、まさに類いまれなるセンスの天才監督だったと言うしかないように思われます。


また、そうしたジャーナリスティックな視点の一方、ジャック・ニコルソン主演の「愛の狩人」(1971年)や、ナタリー・ポートマンを起用した「クローサー」(2004年)などで、男女の濃密な関係を描く側面も持っていたマイク・ニコルズ監督が、さらにどんな映画を作ってくれるんだろう…?!と期待してた映画通の方には、まったく残念な訃報ですが、映画の世界を超えて、社会に影響を与えてきた故人の業績をあらためて、偲び、ご冥福をお祈り頂ければ…と願います。

なお、補足ですが、マイク・ニコルズ監督の死が、ABCニュースのトップから直接に伝えられたのは、とりもなおさず、妻のダイアン・ソイヤーが、同局の顔の元ニュース・キャスターだったからですね…。







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