オープニング成績＝約1,258万ドルで、初登場第3位の結果では、M・ナイト・シャマラン監督の名前を拝借した効果は、ココで紹介したように、単に鼻であしらわれる冷笑を集めたにしかすぎなかったことになります…！！






エンタメ産業に投資するメディア・ライツ・キャピタル・グループが確実性の見込める資産運用として、ナンダカンダとけなされる割りには、映画がヒットするM・ナイト・シャマラン監督(↑)の知名度のネームバリューに目をつけ、あたかもサスペンスの神さまヒッチコック監督のヒッチコック劇場のように祭り上げた“M・ナイト・シャマラン劇場”のナイト・クロニクルズ・シリーズを配給するユニバーサル映画が、全米2,809館の約3,300スクリーンで売り上げたオープニング成績は、冒頭に記したように約1,258万ドルで、この手のホラー系作品としては順当な数字ながら、シャマラン監督から白羽の矢を立てられたジョンとドリューのドゥードル兄弟監督(↑)は、メジャー・デビューを果たした前作のリメイク・ホラー「REC：レック/ザ・クアランティン」(2008年10月公開)のオープニング成績＝約1,421万ドル(2,461館)を下回り、初登場の順位も第2位から第3位に降格させてしまいました…！！


1館あたりの売り上げで比較しても、スペインのゾンビ映画「REC/レック」(2007年)のリメイクでは約5,775ドルを稼いでいたのが、シャマラン監督の名前がアダとなり、おバカなコメディ映画とカン違いされてしまう「デビル」では、約4,480ドルしか集められておらず、1千ドルも平均値を下げてしまっています…。
しかし、製作費で比較すると、「クアランティン」のバジェットが約1,200万ドルだったのに対し、「デビル」はそれより若干、安い約1,000万ドルですから、まぁ、それ相応の結果と理解することもできそうです。
ただし、「ホステル」シリーズのイーライ・ロス監督がプロデューサーをつとめて、先月8月末に封切り、この週末は興行ランキング第14位にまで落ちてしまった悪魔祓いのモッキュメンタリー・ホラー「ラスト・エクソシズム」のオープニング成績は約2,036万ドルで初登場第2位だったばかりか、同映画の製作費はたったの約180万ドルでしたから、仕掛け人としては、ココで紹介したバカ・ビデオのように、結局、自分が目立とうとするシャマラン監督よりも、イーライ・ロス監督の方が有能だ…！！ということになります。

で、先週の木曜日(9月16日)にお伝えしたように、その「ラスト・エクソシズム」のダニエル・スタム監督が、ナイト・クロニクルズ第2弾「リインカーネート」のメガホンに抜擢され、シャマラン監督とチームを組むことになったわけですが、やっぱり、シャマラン監督がいても、いなくても、どっちでも変わらないような結果になるのかもしれませんね…。


映画の格付けサイト RottenTomatoes で、41％の支持率の「デビル」は、レビューで概ね、Cランクの低い評価に甘んじていますが、陳腐なナレーションや、あざとい描写といった、いかにもシャマラン監督が関わっているような部分があるにせよ、全体的にはB級のホラー・スリラー映画として、そこそこ観応えがあるといった好意的な観方も伝えられています。
M・ナイト・シャマラン監督の“オリジナル・アイディア”という、誰も信用しないフレコミのネタをシナリオ化したのは、エレン・ペイジがサイコな役柄を演じたロリコン・スリラー「ハード キャンディ」(2005年)の脚本家ブライアン・ネルソン。
撮影を、「シックス・センス」(1999年)、「サイン」(2002年)、「ハプニング」(2008年)など、シャマラン監督がそのキャリアの節目ごとにコンビを組んできたフジモト・タカシさんが担当しています。


「デビル」 テレビスポット




≪関連記事≫
シャマラン劇場のナイト・クロニクルズ第2弾「リインカーネート」は、シャマランさえいなきゃ、最高の顔合わせ！！、「ラスト・エクソシズム」のダニエル・スタム監督が、生き埋めスリラー「ベリード」の脚本家のシナリオを映画化する！！(10.9.16)
M・ナイト・シャマラン監督が失脚した真相を暴いた衝撃の恐怖ビデオで震えてください！！(10.9.13)
M・ナイト・シャマラン監督が自ら主演したM・ナイト・シャマラン劇場＝ナイト・クロニクルズの最新作「M・ナイト・シャマランのエスカレーション」の予告編！！(10.8.27)
M・ナイト・シャマラン劇場の「ザ・ナイト・クロニクルズ」が、第1作めのスーパーナチュラルなスリラー映画「デビル」の予告編を初公開…！！(10.7.15)





【注意】本文の二重使用・無断転載厳禁。引用は当ブログ名を明記し、リンクをお願いします。特に某映画サイトのライターは文章を丸々コピーしないこと！！