************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


この週末は新作映画が4本と多く、縦スクロールが大変になるので、また映画ごとに記事を分割します…!!





ディズニーアニメ「きつねと猟犬」(1981年)のリチャード・リッチ監督のアニメ・プロダクション、クレストと共同製作したライオンズゲートが、全米2,625館の約3,000スクリーンで封切った、お子さま向けCGアニメの3D作品「アルファとオメガ」のオープニング成績は、1,000万ドルにすら及ばなかった約920万ドルで、初登場第5位となり、どうにかギリギリで上位ランキングにこぎつけた…といった、お粗末なデビューとなりました…!!

アッサリと日本語に訳せば、“ピンとキリ”とでもいった意味になるタイトルの本作は、ピン=アルファのイケてるメス狼ケイトと、キリ=オメガの屁たれの狼ハンフリーが、アメリカのアイダホから、国境を越えた自分たちの本来の住みかであるカナダのジャスパー国立公園を目指して旅をする、冒険の珍道中の物語です。
クールなケイトの声を担当しているのは、名前の発音がむずかしいので、いつの間にか、ヘイデン・パンティーと下着みたいに呼ばれるようになってしまった「HEROES」の不死身のチアリーダーで、ダメ狼ハンフリーは、Mac vs. PCの Mac 君ことジャスティン・ロングです。
その他に、「ペネロピ」(2008年)のクリスティーナ・リッチ、「狼の街」(2006年)のデニス・ホッパー、「2012」(2009年)のダニー・グローヴァーといった人たちがボイス・キャストに参加しています。
監督は、OVAの「ブラザー・ベア2」(2006年)のベン・グリュックと、これまで主にテレビアニメを手がけてきたアンソニー・ベルのコンビ。
児童を対象とした作品なので、あまり映画としての評価を気にしても仕方がないのですが、映画の格付けサイト RottenTomatoes での支持率は15%で、映画の価値はどうやら、アルファではなく、オメガに位置づけられてしまったようですね。


また、本作がチケットの割高な3D作品であることを踏まえると、観客の実数は、オープニング成績から割り出される人数よりも、さらにかなり少なかったことは容易に想像できると思います。
3D映画であることは、並や、それ以下の作品にとっては、今や、稼ぎをあげる手段ではなく、むしろ、客足を減少させるだけの単にデメリットの要素になってしまっていて、基本的に家族の多人数で鑑賞することになる本作などは、保護者のサイフに負担の軽い2D映画である方がよかったかもしれません。


アルファとオメガ予告編



製作・配給のライオンズゲートによれば、「アルファとオメガ」のオープニング興行の観客の約63%が女性で…、つまり、お父さんはお母さんに子守りを任せ、このアニメを一緒に観ることはパスしてしまったようですね。
なお、前年同時期の2009年9月18日にソニー・ピクチャーズが封切った傑作アニメ「くもりときどきミートボール」のオープニング成績は約3,030万ドル(3,119館)で、最終的に全世界で約2億4,300万ドルを売り上げたので、それと本作とを比べようもありませんが、同アニメの製作費が約1億ドルだったのに対し、狼ではなく負け犬のような数字しかあげられなかった「ピンとキリ」の製作費は5分の1の約2,000万ドルなので、まぁ、オープニング成績が5分の1でないだけマシだった…ということにしておきましょう。
ちなみに、「くもりときどきミートボール」の5分の1のようなオープニング成績だったのは、香港のイマジがマンガの神さまの顔にドロを塗った天罰で倒産するキッカケとなった「アストロ・ボーイ」(2009年10月公開/製作費6,500万ドル)で、配給のサミットワイライトは封切りで、約670万ドル(3,014館)しか稼ぐことができませんでした…。







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