************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


こんな風 ↑ にクールで、フォトリアルなCGアニメを期待したいところですが、製作者らはガキ向けに作る…と方針を発表しているので、せいぜい、こんな ↓ カートゥニッシュなモノしかできないだろう…ぐらいに、ひとまず思っておくほうが、後でガッカリしないかもしれません…?!


UPDATE : プレスリリースを発行するぐらいだから、ハノーバーハウスはてっきり、パシフィコーから「ターミネーター」の権利を貸借するなりの見込みと思っていましたが、そうではなく、Deadline New York のマイクによれば、ハノーバーハウスは、権利者(社)のパシフィコーに断りなく、勝手に一方的に「ターミネーター」のアニメ映画を製作します!!と発表したようで、憤慨したパシフィコーの弁護士が、同プランの即時中止を求める旨の通知をハノーバーハウスに対して、送り付けました。
それに応じたハノーバーハウスのCEO エリック・パーキンソン氏は、シリーズの第1作め(1984年)を製作したヘムデールに在籍していた経歴から、「ターミネーター」シリーズのアニメ化権に限っては、実は自分が所有している…と明らかにしつつも、パシフィコーとの協力なくしては、アニメ版「ターミネーター」を完成できないことから、すでに同ヘッジファンドとの商談をアレンジしたそうで、自分たちには「ターミネーター」の権利を使用する見返りとして、2,000万ドルから3,000万ドルの権利金を支払える潤沢な財源があると主張しています。
果たして、交渉の結果、両社が合意して、アニメ版「ターミネーター」は本当に作られるのか?!、降ってわいたプロジェクトは、プレスリリースの中身がうさん臭かったように、やはり、初めから、かなり雲行きの怪しい話だったようですね…。




「チャーリーズ・エンジェルズ」シリーズのマックG監督なんかを起用すれば失敗する…と、ハナクソほじくってるような素人でもわかるアホな人選の結果として、2億ドルの製作費に対し、全世界で約3億7,135万3,001ドルしか売り上げられず、元手を回収できないハメ(興行成績のおよそ半分は映画館の取り分)に陥り、案の定、コケて沈没したシリーズ最終作「ターミネーター4/サルベーション」(2009年)を製作したザ・ハルシオン・カンパニーが、資金を調達したヘッジファンドのパシフィコーから貸し付け金の返済を求められて、破産申請し、「ターミネーター」の権利を売却することになった…というニュースを、昨2009年9月にお伝えしました。

その「ターミネーター」シリーズの権利を、C2ピクチャーズから約2,500万ドルで取得したハルシオンは、「T4」で再び、シリーズに注目が集まったことから、その価値が倍増し、6,000万ドル相当の値打ちがあると主張しましたが、実際に「ターミネーター」シリーズの買い取りに興味を持ち、オークションに乗り出したライオンズゲートと、「T4」を北米以外で配給したソニー・ピクチャーズが提示した金額は、希望売却価格の3分の1以下の約1,500万ドルにしか過ぎませんでした。
そのように映画スタジオは、シリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロン監督がメガホンでもとらない限り、今さら新作を作っても、大きなヒットは望めそうにない「ターミネーター」シリーズの価値を、「T4」の実績にならい、低く評価したわけですが、あろうことか、ハルシオンを破産に追い込んだ、当のパシフィコーが競りに乗り込み、約2,950万ドルを提示して、「ターミネーター」シリーズを自分たちのファンドの資産のひとつにしてしまいました。

以上のように、映画スタジオではなく、投資会社が最終的に「ターミネーター」シリーズを取得してしまい、ソニーもライオンズゲートも、シリーズの新作映画の製作を断念してしまったことから、「ターミネーター」は、もはや、言わば、投機目的の金融資産のようなもので、その先行きはまったく見えず、映画の話題とは少しかけ離れた経済ニュースの領域に置かれてしまったような感じだったので、こうした「ターミネーター」シリーズ終了の顛末についてはもう、お伝えしていませんでした。

ところが、今年2010年2月に「ターミネーター」シリーズを取得したばかりのパシフィコーは、そのコンテンツ・ライツを使ったビジネスをサッサと始めていたようで、アーカンソー州に拠点を置く配給会社のハノーバー・ハウスが、アメリカでは昨日となる8月12日付けでプレスリリースを発行し、カナダ・バンクーバーの製作プロダクション、レッド・ベア・エンタテインメントと共同で、「ターミネーター」シリーズを3Dアニメで復活させる最新作「ターミネーター 3000」に着手し、映画製作事業に乗り出すことを発表しました…!!

が、しかしながら、下 ↓ に添付したプレスリリースを読んでも、この「ターミネーター 3000」についてわかることは、来年2011年1月から製作を開始する予定の3Dアニメ映画で、製作費の見積もりは約7,000万ドル、そして、年少者向けに暴力描写を控えた PG-13 のレイティングにおさまる作品である…だけで、肝心の内容は、オリジナルの「ターミネーター」シリーズから、設定やキャラクターを拝借する…にとどまり、一切、紹介されていませんし、誰が脚本を書くのか?!とか、誰が監督をするのか?!といったスタッフの顔ぶれについても、何ら示されていません…。


このプレスリリースの未熟な薄っぺらさから推して、考えれば、実際のところ、ハノーバー・ハウスは、製作費=7,000万ドル程度の「ターミネーター」のアニメなら、きっとペイするだろう…といった、大雑把なイメージしか、この「ターミネーター 3000」について、つかめていないような節が窺えますし、もしかすると、製作者らは、このプレスリリースの宣伝効果で、元手の資金=7,000万ドルの出資社(者)を集めて、映画を製作しようとしているのかも…?!と、不安がよぎらなくもありません…。


よって、もう少し、具体的な情報が開示されないかぎりは、あまり期待を寄せることができないシリーズ最新作の3Dアニメ映画「ターミネーター 3000」ですが、いったんは沈没し、完全に終わった「ターミネーター」をアニメで復活させる…!!というプランを、CIAリーダーのみなさんは、ナイス・アイディアだと思われるでしょうか…?!
それとも、やっぱり、ジェームズ・キャメロン監督が関与しない限り、絶対に失敗する…?!

ハノーバーハウスは、先月7月はじめに紹介したドキュメンタリー映画の傑作「レーシング・ドリームス」を配給しているほか、先週末の8月6日に231館で封切られ、オープニング成績が約11万ドルで、1館あたりにすれば、たったの477ドル(約4万1,120円)しか売り上げられなかった実績からして、DVDスルーにしておけばよかった、ジョエル・シュマッカー監督のサイテー映画「トゥウェルブ」(製作費500万ドル)などをリリースしています。まさか、「トゥウェルブ」の赤字を埋める当座の資金ぐりのために、「ターミネーター 3000」のプレスリリースを発行したわけではないでしょうが…。

チェイス・クロフォードがドラッグディーラーを演じている「トゥウェルブ」は、映画の格付けサイト RottenTomatoes で、4%の支持率しか集められておらず、今年のワースト№1映画の有力候補にあげられています。ヒマな人は予告編をご覧下さい。





NEW YORK, NY, Aug 12, 2010 -- Hannover House, the entertainment distribution division of Target Development Group, Inc. (PINKSHEETS: TDGI) (www.HannoverHouse.com), has entered into a feature film development venture with Vancouver-based Red Bear Entertainment, for "Terminator 3000," envisioned as a $70-million dollar budgeted, 3-D animated feature film based on the characters and situations introduced in the original "Terminator" feature. Hannover House C.E.O. Eric Parkinson previously served as C.E.O. of Hemdale Home Video, Inc. and Hemdale Communications, Inc., and handled the distribution of the original "Terminator" feature.

Story details for "Terminator 3000" are being kept under close wraps, but the writers and production team have a stated goal of minimizing violence in order to obtain a PG-13 level of material.

Hemdale produced and distributed director James Cameron's original "Terminator" feature, but released the sequel rights in 1990 to Carolco, which later transferred the rights to ultimately end up under the control of Halcyon Media. Santa Barbara based Pacificor, LLC prevailed in the most recent auction and transfer of rights to the franchise in January, and retains approval and licensing authority over the proposed "Terminator 3000" project.

Hannover House and Red Bear Entertainment will release details of the production timing, financing and principal production personnel later this year, in advance of a proposed January, 2011 start.

SAFE HARBOR STATEMENT This press release may contain certain forward-looking statements within the meaning of Sections 27A & 21E of the amended Securities and Exchange Acts of 1933-34, which are intended to be covered by the safe harbors created thereby. Although the company believes that the assumptions underlying the forward-looking statements contained herein are reasonable, there can be no assurance that these statements included in this press release will prove accurate.


For more information contact:
Susannah Patton
Director of Marketing & Publicity
479-751-4500
Email: Susannah@HannoverHouse.com



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