20世紀FOXは、トム・クルーズとキャメロン・ディアスの「ナイト＆デイ」(10月公開)に、およそ1億2,000万ドルの製作費を投入しましたが、全米での公開から3週間めで、約6,180万ドルしか稼げておらず、赤字は避けられない見込みです…。

先月6月25日に、「ナイト＆デイ」の初日興行成績が芳しくない…というニュースをお伝えした際に、トム・クルーズの代表作となる「ミッション・インポッシブル」シリーズの最新作「M:I:Ⅳ」を、来年2011年末に公開する予定のパラマウント映画が、「ナイト＆デイ」の興行成績の結果を踏まえて、スーパースパイのイーサン・ハントの活躍のスケールを決めていくらしい…という可能性を添えて記しました。
その続報として、ショービズ・ジャーナリストのニッキ・フィンケ女史が報じた最新の状況によれば、シリーズの前作「ミッション・インポッシブル3」(2006年)で監督をつとめ、最新作を製作総指揮するJ・J・エイブラムスが手がけたテレビシリーズ「エイリアス」で活躍したアンドレ・ネメックとジョシュ・アップルバウムの脚本家チームによる「M:I:Ⅳ」のシナリオはすでに完成し、大変、よいデキであるが、パラマウント映画はその書き直しを検討している…とのことです。

それでは、「アイアン・ジャイアント」(1999年)や、「Mr.インクレディブル」(2004年)、また、「レミーのおいしいレストラン」(2007年)といったアニメ映画で成功を果たしてきたブラッド・バード監督がメガホンをとる「ミッション・インポッシブル4」を、パラマウント映画はどのように改良したいのか？！というと…、

トム・クルーズ48歳に代わって、今後、シリーズを引き継ぐことができる若いスターを主演に起用し、トム・クルーズのイーサン・ハントには、その新キャラクターを指導して、ひとり立ちへと導くメンターの役割をつとめてもらい、脇に一歩退いてもらおう…という構想です。
イーサン・ハントは前作で、すでに教官として、若いスパイを指導する立場でしたから、そうした展開には無理がなく、「M:I:Ⅳ」製作のウワサが立ち昇った時点でも、最新作は新しいヒーローを紹介し、引き継ぐバトンリレーの節目の作品になるであろう…と憶測されていました。
それが結局、トム・クルーズを主演の一枚看板とする方向性に進展したのが、「ナイト＆デイ」の20世紀FOXの失敗を受けて、パラマウント映画は再び、舵を切り戻そうとしている…ということですね。
そうすることによって、パラマウント映画は、もはや、世間が関心を失ったトム・クルーズの隣りに、集客力のある今が旬のスターの顔を添えて、ポスターを作ることができますから、シリーズ最新作をヒットに導く宣伝展開も、かなり計りやすくなります。

果たして、パラマウント映画は、プロデューサーのJ・J・エイブラムスに、「ミッション・インポッシブル4」をどういう映画にするよう、指示を与えるのか？！、そして、もし、イーサン・ハントに代わる新ヒーローのスーパースパイが登場するとしたなら、それを演じる若いスターは誰なのか…？！
CIAリーダーのみなさんは、トム・クルーズが単独主演の「M:I:Ⅳ」と、トム・クルーズが脇役の「M:I:Ⅳ」、いったい、どちらに価値があると思われるでしょう…？！



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