コメディ番組「サタデーナイト・ライヴ」のコントを映画化した人気テレビシリーズのパロディ「冒険野郎マクグルバー」の初日興行成績は160万ドルで、お決まりの大爆発で自爆!!
by
Billy
2010年5月23日日曜日
サマームービーなのに、全米公開の初日に、たったの約160万ドルしか稼げなかったユニバーサル映画の「冒険野郎マクグルバー」は当然、1980年代後半に人気を博したテレビシリーズ「冒険野郎マクガイバー」のパロディですね…!!
ユニバーサル映画傘下のジャンル映画系プロダクション、ローグ・ピクチャーズが、アメリカでは昨日となる5月21日(金)に、全米2,551館で封切った最新作「冒険野郎マクグルバー」は、俗に“サタデーナイト・ライヴ・ムービー”と言われる、NBCテレビの人気長寿コメディ番組「サタデーナイト・ライヴ」から派生したアクション・コメディ映画で、主演のウィル・フォーテが同番組内のコントで演じている持ちネタの定番キャラクターを映画化したものです。
コメディアンのウィル・フォーテは、バカバカしすぎて、かなりおもしろい「ビール・フェスタ 無修正版/世界対抗一気飲み選手権」(2006年)や、ティナ・フェイとエイミー・ポーラーが共演した“サタデーナイト・ライヴ・ムービー”の大ヒット作「ベイビーママ」(2008年)などに出演していたので、それらで顔を見知った方もいるかもしれません。
この「冒険野郎マクグルバー」は、昨2009年12月初めに行われたテスト試写で大好評の爆笑を誘い、この週末に同日公開された「シュレック4」で、主人公の声をつとめているマイク・マイヤーズが主演した「ウェインズ・ワールド」(1992年)以来となるサタデーナイト・ライヴ・ムービーの傑作として、ヒットが期待されていたのですが、いざ、封を切ってみると、前述のように散々な初日の売上げで、オープニング成績の見込みは、せいぜい400万ドルから450万ドルの大失敗の自爆となりそうです…。
「冒険野郎マクグルバー」 予告編
ユニバーサル映画は本作を含め、プリンセス・エイミー・アダムスの「リープ・イヤー」、ベニチオ・デル・トロの「ウルフマン」、マット・デイモンの「グリーン・ゾーン」、ジュード・ロウの「レポメン」、そして、先週末に封切ったリドリー・スコット監督とラッセル・クロウの「ロビン・フッド」と、今年2010年になってから公開した作品が、おもしろいように、すべて見事にコケてしまう…!!という、大ピンチを迎えています。
「リープ・イヤー」以外の4作品=「ウルフマン」、「グリーン・ゾーン」、「レポメン」、「ロビン・フッド」はみな、製作過程に問題を抱えて停滞し、予算が大幅に超過してしまったり、内容の修正に手間取り、公開延期でオクラ入りになるなど、それぞれ完成した映画が、最初に意図したものとは違ってしまっています…。
まぁ、それはユニバーサル映画の製作部門の管理能力が問われるわけですが、そうした問題山積みの作品よりは、単純なバカ映画「冒険野郎マクグルバー」に賭けてみるのも、ひとつの手だったかもしれないのですが、超大作「ロビン・フッド」に重点を置き、バカ映画のプロモーションは傘下のローグに任せすぎてしまったことで、せっかくのまぁまぁの好評価を、興行の結果に結びつけられなかった…と、同社は後悔しているかもしれません。
本作が並び称された「ウェインズ・ワールド」は、製作費=約2,000万ドルに対し、国内で約1億2,169万ドルを売り上げる大ヒットを、パラマウント映画は達成していますから、それに倣うことを目指せばよかったのですが…。
最後はお決まりの大爆発で終わる「サタデーナイト・ライヴ」の本来のマクグルバーのコント自体が、それほどおもしろくない…と、そもそもキャラクターが、そんなに支持されているわけでもなく、製作費もたったの約1,000万ドルなので、ユニバーサル映画があまり期待をしなかったのも仕方がないかもしれません。マクグルバーの息子で、インディ・ジョーンズの息子でもあるシャイア・ラブーフに応援を願えば、よかったですね…!!(ロシア語ですみません!)
「冒険野郎マクグルバー」の内容は、上 ↑ の予告編をご覧になれば、一目瞭然のように、ロシアの核弾頭を手に入れた悪党のヴァル・キルマー(→)を倒し、核を奪い返して、世界に平和をもたらすため、伝説のヒーローのマクグルバーが呼ばれ、チームを召集して、戦いを挑むことに…ッ!!
…と、ギャグを見せるのが目的の映画なので、お話は他愛ありませんが、マクグルバーと一緒に、ヴァル・キルマーを倒すパートナーの共演者は一目を置くキャスティングで、テレビでもコンビを組んでいるクリステン・ウィグと、近未来SFノワール「フランクリン」(2008年)では、謎の覆面ヒーローだったライアン・フィリップ!!
傑作「アメリカを売った男」(2007年)や、「父親たちの星条旗」(2006年)など、実力派のライアン・フィリップは、コメディ映画に挑戦したことで、また演技の幅を広げましたね。
クリステン・ウィグ(→)は、「ノックトアップ」(2007年)と「サラ・マーシャルを忘れたくて…」(2008年)にも出てたほか、マイク・ジャッジ監督の「エクストラクト」(2009年)では、ジェイソン・ベイトマンの妻を演じていましたし、同じクリステンのスチュワートが主演女優をつとめた「アドベンチャーランド」(2009年)や、ドリュー・バリモア監督の「ウィップ・イット!」(2009年)でも印象を残すなど、映画でも大活躍しています…!!
残念ながら、興行的には大破の自爆が決定的ですが、80年代映画のパロディ作品としては上出来と、手腕を認められた監督は、ウィル・フォーテにブッシュ大統領のキャラを継承して、「サタデーナイト・ライヴ」を卒業したウィル・フェレルが主演した、やっぱり、ユニバーサル映画の大沈没作品「ランド・オブ・ザ・ロスト」(2009年)で、類人猿チャカの役を演じていたヨーマ・タコンヌです。本作が監督デビュー作となります。
サタデーナイト・ライブ・ムービーの最新作のアクション・コメディ映画「冒険野郎マクグルバー」のオープニング成績は、アス月曜朝恒例の全米映画ボックスオフィスBEST10で、ご確認ください…!!
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