ベニチオ・デル・トロの狼男のお父ちゃんを演じた沈没映画「ウルフマン」(4月23日公開)の失敗を、スーパーヒーローのお父ちゃんを演じるマーベルのコミックヒーロー映画「ソー」(2011年5月公開)ではくり返したくないアンソニー・ホプキンス72歳が、現代版の新しい「エクソシスト」で、悪魔祓いの奥義を伝授してくれることになりそうです…！！



高貴な趣味と知性にあふれた医師ながら、人肉を喰らう…という猟奇的な殺人鬼のハンニバル・レクターを演じた「羊たちの沈黙」(1991年)トリロジー(「ハンニバル」2001年、「レッド・ドラゴン」2002年)で、ホラー映画ファンに人気のアンソニー・ホプキンスが、ニュー・ライン・シネマ＝ワーナー・ブラザースの製作する悪魔祓いがテーマの超自然現象映画「ザ・ライト(The Rite＝儀式)」に出演することになりそうだ！！と、業界ブログ Heat Vision が第1報を伝えました…！！
アンソニー・ホプキンスがバチカンの悪魔祓い道場？！の師範をつとめ、ウィリアム・フリードキン監督の傑作「エクソシスト」(1973年)など、これまでのホラー映画で描かれてきたエクソシズムとは一線を画す同儀式の実際の奥義を教えてくれることになる「ザ・儀式」は、ニュー・ライン・シネマがワーナー・ブラザースに吸収される以前の2007年12月に映画化権を取得した、ジャーナリストのマット・バジル著の同名実録小説「ザ・ライト/ザ・メイキング・オブ・ア・モダン・エクソシスト」(The Rite: The Making of a Modern Exorcist)を映画化するもので、渡辺謙さんとジョン・キューザック、チョウ・ユンファ、そして、菊池凛子ちゃんが登場！！のワインスタイン・カンパニー作品「上海」が公開待機中のミカエル・ハフストローム監督がメガホンをふるう予定となっています。
この「ザ・ライト」の大まかなプロットは、信仰を見失いかけた神学生の若い主人公が、バチカンの悪魔祓い教室に赴き、そこでアンソニー・ホプキンスが演じる予定のエクソシストの達人の牧師から、悪魔祓いの手ほどきを受け、実際にその現場に立ち会うことで、悪魔の脅威を知り、再び信仰心を取り戻すことに…といった風に伝えられており、脚本を担当しているのは、韓国映画「恋愛中毒」(2002年)をスリラー映画としてハリウッドでリメイクし、サラ・ミシェル・ゲラーが主演した「ポゼッション」(2008年/※ミカエル・ハフストローム監督の同名映画は2004年公開なので、当然、これは別モノ)や、ジョディ・フォスターがプロデューサーをつとめ、自ら出演もした青春映画「イノセント・ボーイズ」(2002年)などを執筆したほか、いよいよ今年末12月に全米公開されるシリーズ最新作「ナルニア国物語/第3章：朝びらき丸、東の海へ」の脚本家チームにも加わっているマイケル・ペトローニです。


この「ザ・儀式」のように超自然現象を現実的な視点の解釈から描いた、似たタイプの映画としては、ゾンビにまつわるブードゥー教のカルチャーや、俗にゾンビ・パウダーと呼ばれる生ける死者を作り出すための薬品類に焦点をあてたノンフィクション「蛇と虹―ゾンビの謎に挑む」(ウェイド・デイヴィス著)を、ホラー・マスターのウェス・クレイヴン監督が映画化して失敗した「ゾンビ伝説」(1988年)があり、同映画を例にあげて、アンソニー・ホプキンスの悪魔祓いも、コアなホラー映画マニアが満足する作品にならないのでは…？！と、早速、危惧する声もあがっているようですが、スティーヴン・キングの短編小説を映画化した「1408号室」(2007年)が、映画の格付けサイト RottenTomatoes で高支持の78％を集め、優秀な新鮮作に認定されるなど、評価の高かったミカエル・ハフストローム監督が、どのような現代版の「新・エクソシスト」を完成させるのか？！、期待値は高めに持っておいてよいのかもしれません。
しかし、この「ザ・ライト」の撮影の日程や、主人公の神学生を誰が演じるのか？！など、具体的な詳細までは、今のところ、踏み込んで報じられていないので、企画開発の準備にはもう少し時間が必要なのかもしれませんね。
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