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サンドラ・ブロックがついにヴァンパイアを

3週めでハントした!!、私が1番よね?!

と(↓)、自分でも信じられないようですッ!!



*数字は、週末の興行成績-(公開館数)-トータル興行成績 の順です。

第1位    第2位    第3位(初)  第4位    第5位


第1位ザ・ブラインド・サイド
$20,440,000-(3,326館)-$129,264,000
第2位トワイライト・サーガ/ニュームーン」(公開中)
$15,704,000-(4,124館)-$255,639,000
第3位ブラザーズ
$9,700,000-(2,088館)-$9,700,000
第4位クリスマス・キャロル」(公開中)
$7,520,000-(2,546館)-$115,006,000
第5位オールド・ドッグス
$6,901,000-(3,425館)-$33,934,000


第6位(初)  第7位    第8位    第9位    第10位(初)  


第6位アーマード
$6,600,000-(1,915館)-$6,600,000
第7位2012」(公開中)
$6,600,000-(3,220館)-$148,787,000
第8位ニンジャ・アサシン
$5,030,000-(2,503館)-$29,790,000
第9位プラネット51
$4,300,000-(2,904館)-$33,966,000
第10位エブリバディズ・ファイン
$4,027,000-(2,133館)-$4,027,000

解説はこちら…ッ!! → 





いよいよ12月第1週の週末を終え、今年2009年も残すところ、1か月を切りましたが、この興行レポートでは、今年これまでの間に何度も“新記録”や、“過去最大”、“史上最高額”といった言葉をくり返し使ってきました。
ともすれば、それらは大げさな表現のように聞こえますが、今年の全米映画興行の総売上げはすでに約96億5,440万ドル超に達していて、2007年に記録した96億6,370万ドルをクリアし、ついに史上初めて、映画の興行収入が100億ドルの超大台を超えることは、ほぼ確実となっています…!!
よって、前述のような景気のいい記録破りの連続は、けして、言葉のまやかしではなく、数字によって実証されていることになります。ならば、世間の不景気を尻目にした、この映画ビジネスの右肩上がりの成長を手放しでよろこんでいいのか?!と言うと、残念ながら、実際はそうでもなさそうな感じがします。
と言うのは、先週末の金曜日(4日)にルーカス・フィルムのクリスマス・カードを紹介した際にも記したように、今年の映画界を示すキーワードである“3D”が、史上初の100億ドル超えには大きく関わっていそうだからです。つまり、3D上映による割り増し料金の徴収や、IMAXシアターの割高なチケットといった要素が、映画興行全体の数字の押し上げにひと役買っている…ということですね。
2007年の映画館の入場料金の平均価格は約6.88ドルでしたが、それが昨2008年から約7.18ドルに上昇し、今年もほぼ同じ水準を維持しています。
不況の折りから、身近なレジャーとして映画が見直され、観客数が昨年から、わずかながら増加傾向にあることは事実なのですが、しかし、それよりも実質的な鑑賞料金の値上げが、映画興行を支え、潤わせているらしい…といった構図が浮かび上がり、、映画の質そのものや、万人に愛される人気映画の数が右肩上がり…といった、真の成長はどうも果たされてはいなさそうです。
史上最高の100億ドル突破の未曾有の映画好景気ですが、ちょっとバブリーな感じがしなくもありませんね…。
という訳で、そのまさに映画バブルの象徴のような、脚本をつぶさに点検すれば、実のところ、この映画には“起承転結”の“転”にあたる物語の展開なんて何もない…というプロットの空洞が指摘されている、初公開から2週続けて首位の失敗作「トワイライト・サーガ/ニュームーン」を、強引なオバちゃんのサンドラ・ブロックが引きずり降ろし、スポーツ感動実話の映画化「ザ・ブラインド・サイド」が公開3週めにして第1位に昇りつめる快挙を達成してしまった今回の売り上げは、先週の前回(11月27日~29日)との比較で、約48%のマイナスという、ほぼ半分にまで落ち込んでいます…。しかし、12月第1週は、このように映画館に閑古鳥が鳴くのは毎年の恒例で、先々週の感謝祭のロング・ウイークエンドで遊びに出かけ、年末バーゲンのブラックフライデーで散財したので、庶民のふところは、この週末は映画どころではなかった…という次第です。


誰も期待していなかった映画なのに、3週めでついに首位にタッチダウンを果たしたサンドラ・ブロックの「ザ・ブラインド・サイド」は186館が追加上映。一方、「ニュームーン」もスクリーンを82館増やしていますが、それぞれの先週からの売り上げのマイナスは、「ザ・ブラインド・サイド」が約49%ダウンで、「トワイライト」は約64%の急降下。1館あたりの数字に置き換えると、吸血鬼の青春メロドラマが約3,808ドル稼ぐ間に、NFLのボルチモア・レイブンズのマイケル・オーア選手の生い立ちを描いた実話映画は、約6,146ドル売り上げています。「ザ・ブラインド・サイド」が立場を逆転して、「ニュームーン」を圧倒してしまいましたね…ッ!!、「ザ・ブラインド・サイド」の製作費は約2,900万ドルで、「トワイライト第2章」は約5,000万ドルです。共に大黒字ですが、「ザ・ブラインド・サイド」の方が効率がいいのは言うまでもありません。
ワーナー・ブラザースとしては、今夏のハレンチ・コメディ「ハングオーバー」に継ぐ、今年2本めの想定外の意味不明?!の大ヒットですが、まぁ、アタッているということは、企画がよかった…ッ!!ということに尽きそうです。

黒人のプロ・フットボール選手の人生ではなく、黒人のミュージシャンの人生を映画化した「ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン」(2005年)の名匠ジム・シェリダン監督が、スサンネ・ビア監督のデンマーク映画「ある愛の風景」(2004年)を、トビー・マグワイア、ナタリー・ポートマン、ジェイク・ギレンホールの豪華なアンサンブル・キャストでリメイクした問題作「ブラザーズ」は初登場第3位ですが、オープニング成績は予想通りの低調な約970万ドルでした…。

ヤクザな警備員たちが、自分たちが守るべき現金輸送車の大金を、自分たちでかっさらおうとするクライム・アクション「アーマード」のオープニング成績は、公開4週めのディザスター・ポルノ「2012」と同額の約660万ドルですが、それぞれの映画の公開館数~「2012」の3,220館に対し、「アーマード」は1,915館~を比較すれば、「アーマード」の方が客席を埋めているのは明らかです。よって、同じ金額でも、「アーマード」を上位の第6位とし、「2012」を第7位としています。正確な順位の上下は、追って実際の現金が集計されれば、ハッキリするでしょうが、どちらもソニー・ピクチャーズの映画なので、まぁ、どっちがどっちでもいいでしょう…ッ!!、来年2010年の20世紀FOXのサマームービーの超話題作「プレデターズ」のニムロッド・アーントル監督の作品としては、ちょっとさびしいスタートですね…。

イタリア映画の名作「みんな元気」(1999年)を、ロバート・デ・ニーロ主演でハリウッド・リメイクした「エブリバディズ・ファイン」も、残念ながら予想の500万ドルにも届かない、約402万ドルのオープニング成績で、ギリギリ何とか第10位にランクインです…。

「ビバリーヒルズ大学白書」シリーズの第3弾で、人気のヴァンパイア映画をフィーチャーしたエッチ系コメディの「トランシルマニア」は、1,007館で封切られたオープニング成績が、たったの25万2,000ドル…。
これは1館あたりにブレイクダウンすると約250ドル。つまり、約2万2,600円しか稼げてないことになります…。
さらに250ドルを、前述の映画館の平均入場料の約7ドルで割れば、この週末3日間の「トランシルマニア」の1館あたりの観客数は35.7人です…。
やっぱり、劇場公開せず、DVDスルーのままでよかったのでは…ッ?!


なお、先週末封切りの新作映画として、昨日のラインナップの中で紹介しきれなかったのですが、ジョージ・クルーニー主演のジェイソン・ライトマン監督の最新作「アップ・イン・ジ・エアー」(邦題「マイレージ、マイライフ」)を、パラマウント映画が15館の限定公開で封切り、1館あたりで約7万7,333ドルを売り上げ、オープニング成績=約116万ドルを記録しています。
アカデミー賞の行方を占う上で重要なナショナル・ボード・オブ・レビュー賞の最優秀作品賞を受賞した本作は、ライバル映画の感動作「プレシャス」が結局、映画の内容と同様に黒人層の観客しか集められず、興行ランキングから消えてしまったので、今後の賞レースで、かなり優位に立ったと言えそうです…ッ!!
この「アップ・イン・ジ・エアー」は25日のクリスマスから全米拡大公開。日本では来年2010年3月20日封切りです。その来春にはポスターにオスカー像が踊っているのは間違いありませんね。では、次回のランキングもお楽しみに…ッ!!

アップ・イン・ジ・エアーTVトレーラー



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