************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************

ゲイの「ブルーノ」がタブーにふれる波紋で、

ひんしゅくを買いながらも初登場第1位!!


ブルーノ-トップ

*数字は、週末の興行成績-(公開館数)-トータル興行成績 の順です。

 第1位(初)  第2位      第3位     第4位     第5位
全米映画興行ランキング-第1位~第5位

第1位ブルーノ」(2010年公開)
   $30,426,000-(2,756館)-$30,426,000
第2位アイスエイジ3 ティラノのおとしもの」(来週25日公開)
   $28,500,000-(4,102館)-$120,573,000
第3位トランスフォーマー2/リベンジ・オブ・ザ・フォールン」(公開中)
   $24,200,000-(4,293館)-$339,208,000
第4位パブリック・エネミーズ」(12月公開)
   $14,111,000-(3,336館)-$66,538,000
第5位あなたは私の婿になる」(10月公開)
   $10,507,000-(3,158館)-$113,764,000


 第6位    第7位(初)   第8位     第9位    第10位
全米映画興行ランキング-第6位~第10位

第6位ザ・ハングオーバー」(今秋公開)
   $9,930,000-(3,002館)-$222,442,000
第7位アイ・ラブ・ユー、ベス・クーパー
   $5,000,000-(1,858館)-$5,000,000
第8位カールじいさんの空飛ぶ家」(12月公開)
   $4,656,000-(2,201館)-$273,775,000
第9位わたしのなかのあなた
   $4,180,000-(2,444館)-$35,801,000
第10位サブウェイ123」(9月4日公開)
   $1,600,000-(1,116館)-$61,494,000


各映画の解説はこちらです!! →




まずは先週の前回(3日~5日)の訂正ですが、「アイスエイジ3/ティラノのおとしもの」と、「トランスフォーマー2/リベンジ・オブ・ザ・フォールン」の興行成績が、当初のスタジオ発表で共に約4,250万ドルで同じだったことから、公開館数と1館あたりのアベレージ売り上げをもとに「アイスエイジ3」の判定勝ちを下し、同映画を第1位、そして、「トランスフォーマー2」を第2位としたのですが、その後のボックスオフィスの集計で、「トランスフォーマー2」が約4,232万877ドルを稼いでいたのに対し、「アイスエイジ3」は約4,169万382ドルだったので、約63万495ドルの差で、実際のランキングは「トランスフォーマー2」が第1位、「アイスエイジ3」は第2位でした…!!、本当はもっと早くに、この訂正をお知らせしなければならなかったのですが、最近忙しくて、今回に持ち込しました!!、すみません…!!
という訳で、「トランスフォーマー2」が2週連続で首位をキープした前回から、この週末への流れですが、さすがにそうしたデッドヒートがなかった今回は、映画興行全体で先週から約13%のマイナスですが、前年同時期との比較では、昨2008年7月第2週のトップ12本の売り上げ合計が約1億4,378万ドルだったのに対し、この週末の同合計は1億3,576万ドルなので、まぁ、ほぼ横ばいの業績です。
そして、もうひとつ謝らなければならないのは、僕はこの映画は初登場第1位にならないだろう…と、先週、さり気なく予測を書いたのですが、「アイスエイジ3」がやっぱり、踏ん張りが足りなかったせいで、読みがハズレてしまいました…ッ!!、「ボラット」ファンの方、すみませんでした…ッ!!


ブルーノ-サシャ・バロン・コーエンと言う訳で、「ボラット/栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」(2006年11月3日公開)で、アチコチにひんしゅくを撒き散らしたボラットことサシャ・バロン・コーエンと、ラリー・チャールズ監督のコンビによるハレンチなモッキュメンタリー映画の第2弾「ブルーノ」を、配給のユニバーサル映画が2,756館で封切り、約3,400スクリーンで上映された結果、オープニング成績で約3,042万ドルを売り上げ、きびしいサマームービー・ウォーズの渦中で見事に初登場首位をゲットしたのですが…、サシャ・バロン・コーエンの前作「ボラット」が、わずか837館という小規模公開にも関わらず、オープニング成績で約2,645万ドルを記録し、初登場でやはり首位に輝いたのと比べると、「ブルーノ」は3倍以上の規模で全米拡大公開されながら、わずかに約397万ドルを上回っただけにすぎません…??
これは単館のアベレージ売り上げに置き換えると、「ボラット」が1館あたりで約3万1,607ドルを稼いでいたのに対し、「ブルーノ」は約1万1,040ドルですから、封切り時のセンセーショナルな注目度は「ボラット」の方が、かなり強烈だったことがわかります。
実はこの「ブルーノ」のオープニング興行の成績は、「ボラット」が2週めに行なった拡大興行の結果に似ていて、2,566館にスクリーンを広げた「ボラット」は、拡大興行のオープニング成績として約2,826万ドルを売り上げ、再び興行ランキングの王座に居座り、2週連続で第1位をキープしています。
この時の「ボラット」の単館アベレージが1万1,017ドルですから、なるほど、「ブルーノ」の興行の結果は、この「ボラット」の2週めの成績にそっくり…というのは納得いただけると思います。
つまり、「ボラット」が最終的に国内だけで約1億2,850万ドルの大ヒットになり、それを含めた全世界では約2億6,157万ドルも売り上げたことから、サシャ・バロン・コーエンのコメディ映画はすでに世の中に認知されている…として、第2弾の「ブルーノ」はいきなり拡大公開になった訳ですね。

そういった前作の経緯から、「ブルーノ」のオープニング成績を約5,000万ドルに達するだろう…といった予測を立てたジャーナリストもいたそうですが、果たして、いきなり拡大公開というのはよかったのか…?!、こうしたアンダーグラウンドのゲリラ撮影によるハプニングを売り物にした作品は、まず口コミで作品のウワサが広まった方が、観たい気持ちを効果的に起こさせるものではないでしょうか…?!、よって、ハナから全米公開したことで「ブルーノ」は、むしろ作品の希少価値を下げてしまった感がなきにしもあらずです…。
なので、まずは小規模公開で話題を広げ、それから拡大公開に踏み切った「ボラット」の興行展開の方が、作品の性質に合っていた…と言いたいところですが、それで成功した「ボラット」の一部が実はやらせのようなものであったりなど、本当に体を張ったドキュメンタリーではなかったことが、公開後の訴訟騒動などから露呈し、作品の底が割れていってしまっただけに、もはや、サシャ・バロン・コーエンには騙されまい…、て言うか、「ボラット」の二番煎じだろ…ッ?!という観客も少なくはなく、晴れて初登場第1位にはなったものの、そうカンタンにはよろこべない「ブルーノ」の成績の訳はそこら辺にありそうです。

ブルーノ-サシャ・バロン・コーエン-2

また、「ボラット」と「ブルーノ」とで大きく異なる点として注目すべきなのは、初日の金曜日と、翌日の土曜日の成績の差です。
「ボラット」は初日の金曜日に約923万ドルを売り上げ、翌日の土曜日には、それを1,013万ドルに拡大しています。が、それに対して、「ブルーノ」は、初日金曜日に1,441万ドルを荒稼ぎしたものの、土曜日にはそれが大きく縮小して、880万ドルになってしまいました…。これはつまり、「ボラット」が金曜日から土曜日にかけ、収入=客足を約1割程度伸ばしたのに対し、「ブルーノ」は金曜日から土曜日にかけて、約39%も観客を減らしてしまった…ということです。
「ボラット」は2週めにも同じように金曜日から土曜日にかけ、観客を約14%増やしています。
この数字の逆転現象は、“変わったオモシロイ映画があるよ…ッ!!”と、口コミが広まり、観客が増えていった「ボラット」に対して、「ブルーノ」には、それと同じことが起きていない…ということが察せられてしまいます…。
と、以上のようなことをザックリと想像し、「ブルーノ」は初登場第1位にはならない…と考えた僕の予想はハズレてしまったのですが、しかし、どうやら、それほど観客にウケてはいないらしい「ブルーノ」が、また「ボラット」のように1億ドルを超える大ヒットになるとは思えませんね…。
2週めに売り上げをダウンさせず、逆にアップさせていた「ボラット」とは異なり、「ブルーノ」は間違いなくマイナス…となってしまうはずです。後はそのマイナス率がどの程度か?!の問題ですが、ちなみに「ボラット」の3週めのマイナス率は約48%でした。「ブルーノ」もそれぐらい成績を落としてしまうのではないでしょうか…?!
なお、「ボラット」は製作費がわずか約1,800万ドルの低予算でしたが、「ブルーノ」は4,000万ドル以上かかっている…と推定されているので、「ボラット」ほど効率よく利益があがることはなさそうです…。

サシャ・バロン・コーエンが本作で演じているブルーノは、オーストラリアのゲイ専門チャンネルのファッション・レポーター。そのブルーノが、ミラノ・コレクションのファッション・ショーで大失敗をしでかし、番組をクビになってしまったことから、アメリカでスーパー・スターになろう…ッ!!と、アメリカに乗り込んでくる…というのが、本作のおおまかなプロットです。外国人の目からアメリカを観る…というコンセプトは「ボラット」と同じですね。ブルーノはその後、アメリカにはゲイのスーパー・スターは存在しないことから、ゲイでは出世できないアメリカ社会の現実を覚り、異性愛者になるべく、様々な努力を重ねる…という展開を観せることになります。

ブルーノ予告編




このサシャ・バロン・コーエンのゲイ・キャラクターのブルーノに対して、メディアで同性愛者が不当に描かれていないか?!を看視している“GLAAD”(Gay & Lesbian Alliance Against Defamation=ゲイ&レズビアン名誉毀損防止連合)は、“同性愛者の典型的なネガティヴなイメージを誇張し、社会に不快感を与えている…”と、当然、怒りのコメントを発表しています…。

ブルーノ-サシャ・バロン・コーエン-ポスター



先週の初登場で結局、首位を奪えず、第2位となり、シリーズで初めて“初登場トップを飾れなかった作品”となってしまった人気アニメ・シリーズの第3弾「アイスエイジ3/ティラノのおとしもの」は、巨大ロボットたちに雪辱を果たし、今週は上位に競り上がったものの、オカマちゃんに敗れてしまい、前回と同じ第2位に横すべりです。
先週からの売り上げのダウン率は約32%で、前作(2006年)の2週めのダウン率50%から、かなり抑えられた感じはするものの、その前作のオープニング成績は約6,800万ドルで、2週めに約3,382万ドルを稼いでいたのに対し、この最新作のオープニング成績は約4,169万ドルで、この週末の興行成績が約2,850万ドルですから、実際は前作よりもトーンダウンした数字の展開となっていて、オープニング成績が約4,631万ドルだった第1作めの2週めの成績=約35%マイナスの3,005万ドルに準じる結果と言えるでしょう。
しかし、その第1作めの製作費は約5,900万ドルだったのが、この3作めでは約9,000万ドルまで跳ね上がっていますから、今後もシリーズを続けるのであれば、製作者らは体制の見直しを計った方がいいかもしれません…。とは言え、2週めですでに国内だけで約1億2,057万ドルを稼ぎ、海外の売り上げ約1億9,192万ドルを足したトータルが、アッという間に3億1,250ドルを超える…というのは驚異的なだけに、飽きられてきたのが多少、見え透いたぐらいで、続編があきらめられたり、規模が縮小されるといった慎重論は…、やっぱり、なさそうですね…!!

前回の「アイスエイジ3」と引き分けた成績で、一度は判定負けを屈したものの、その後の集計の結果、返り咲いて、封切りからの2週連続首位を成し遂げた「トランスフォーマー2/リベンジ・オブ・ザ・フォールン」は、前にいてオカマを掘られることを恐れてか?!、「ブルーノ」に首位の座を明け渡し、今週は第3位です。
先週から約43%の売り上げダウンですが、それでもまだ並の映画のオープニング成績に匹敵する約2,420万ドルを、この週末も売り上げ、トータルの成績はとっくに3億ドルを超えてしまいました!!
2009年公開作品で興行成績が3億ドルを超えた最初の作品となった「トランスフォーマー2/リベンジ・オブ・ザ・フォールン」が、3億ドルに到達したのは封切りから14日めで、これは歴史的大ヒット作「バットマン/ダークナイト」(2008年)が公開から10日で3億ドル超えを果たしたのに次ぐ、史上2番めに早いペースです!!
また、すでに全世界でのトータル売り上げが約6億7,230万ドルに達している本作の最終的な興行成績としては、8億ドル超が見込まれており、前作(2007年)の興行記録7億830万ドルより、約1億ドルも多い大きな飛躍を遂げることになりそうなんですが…、おなじみの映画の格付けサイト RottenTomatoes で、本作はわずか19%の支持しか得られていないという、極めて内容の評価が低いサイテー映画であることから、“映画史上最も不評な大ヒット作!!”として、おちょくられてしまっています…。
ま、古い言い方をすれば、映画は大衆娯楽ですから、例え、評論家にけなされようと、大衆の観客が観たがって、映画館に集まってくれればいいのでしょうが、今後、オートボットたちの大記録に挑戦できそうな、あさっての水曜日(15日)に日米同時公開される「ハリー・ポッターと謎のプリンス」は、シリーズ最高のデキ!!として、同じ RottenTomatoes で、96%の高い支持となっているだけに、中身がカラッポなのに大ヒットしてるとされる「トランスフォーマー2」が、バカにされるのも仕方がありませんね…。
なお、全米映画興行ランキングで、「トランスフォーマー2」に次いで、第2位の「カールじいさんの空飛ぶ家」は97%、第3位の「スター・トレック」は95%です。
「ハリポタ」が仮りに「トランスフォーマー2」に興行バトルで敗れた場合、後は年末の12月に日米で封切られる予定のジェームズ・キャメロン監督のSF超大作「アバター」ぐらいしか、年内のラインナップに対抗作は見当たらないので、まずは「ハリポタ」に期待し、どれだけのオープニング成績をあげてくれるのか?!、次回のレポートに乞うご期待です!!
で、下 ↓ の写真は、香港のショッピングモールで行なわれている「トランスフォーマー2」の公開イベントで展示されている等身大のオプティマスです!!

トランスフォーマー2-オプティマス-1

↓ アップにすると、こんな感じ…。少し不細工で、パチもんぽいです…。

トランスフォーマー2-オプティマス-2


共演者にオスカー女優のマリオン・コティヤールを起用した意味もなければ、クリスチャン・ベールを使っただけの成果も見られない…として、名前だけの豪華なキャスティングが、それぞれのファンを裏切っていると指摘されている、ジョニー・デップのワンマン・ショー「パブリック・エネミー」は、公開2週めのマイナス率が約44%で、先週の初登場第3位からワンランク・ダウンの第4位に後退しました。
しかし、本作については、実は映画の内容そっちのけで、従来の映画フィルムではなく、HDデジタル・ビデオカメラ(↓)で撮影された映像が議論の的になっていて、映画の舞台である1930年代の雰囲気がビデオのリアルな素の映像からは感じられず、安っぽいテレビドラマのようにしか見えない…とする否定派の意見に対し、逆にビデオのリアルな映像が当時の様子を生々しく再現している…とする正反対の見方の肯定派の意見が対立しています。
また、映画に新技術が導入されるのはよいこと…と、とりあえず、新しい映画テクノロジーを歓迎する革新派に、これまでのフィルムならではのリッチな風合いの方がよかった…として、少なくともフィルムに匹敵する映像が作り出せるまで、ビデオ撮りはやめておいた方がよい…とする保守派の意見がぶつかっています…。

パブリック・エネミー-マイケル・マン

そうした議論の中で、“要は映画の内容の素材に応じて、フィルムとビデオを使い分けるべき…”という中道派の意見が、個人的に最もスンナリ納得できるのですが…、前述のように「パブリック・エネミーズ」の舞台の1930年代という、微妙な近過去?!の捉え方の違いが、議論に火をつける意見の分かれ目となってしまったのかもしれません…。下 ↓ の動画は、マイケル・マン監督を初めとするスタッフ・出演者らが、実際に事件の現場となった場所で本作を撮影することで、1934年のニュース映像の中の光景を忠実に再現し、リアルな映画を作ろうとしたことを説明しているメイキング・ビデオです。ニュース映像と、映画の映像とを観比べ、本作をビデオで撮って正解だったのか?!、それともフィルムで撮影した方がよかったのか?!、考えてみてください。




ワーナー・ブラザース/DCコミックスのヒーロー映画「グリーン・ランタン」の主人公に抜擢され、大スターへの第一歩を踏み出したライアン・レイノルズが、サンドラ・ブロックの女上司の尻に敷かれるダメ男を演じている、第5位のパワーハラスメントなラブ・コメディ「あなたは私の婿になる」は、ついに1億ドルの大台を超える予想以上の大ヒットとなり、公開4週めで、59館が追加上映を始めてしまいました…!!、先週の第4位からの売り上げのマイナスは約18%だけで、客足は依然、好調を持続しています。本職は振り付け師の女流監督アン・フレッチャーとしては、キャサリン・ハイグルが主演した前作「幸せになるための27のドレス」(2008年1月18日公開/3,074館/製作費3,000万ドル)の国内成績7,680万ドルを大きく上回り、初めての1億ドル達成となりました!!
また、サンドラ・ブロックにしてみれば、「デンジャラス・ビューティー」(2000年12月22日公開/2,668館/製作費4,500万ドル/国内成績1億680万ドル/全世界トータル2億1,274万ドル)以来となる、久しぶりの1億ドル超えのヒットです!!
「X-MEN」シリーズのデッドプール(↓)のキャラクターも自分のものとし、順調にいけば、マーベル・コミックスとDCコミックスの両方のヒーロー映画シリーズで、主人公を掛け持ちする初めての俳優となるツキまくりのライアン・レイノルズは、ふたりの女性に華を持たせるアゲチンだったようですね!!、嫁さんのスカーレット・ヨハンソンも「アイアンマン2」の悪役の女刺客ブラック・ウィドウですしッ!!

ライアン・レイノルズ-X-MEN-デッドプール


公開6週めで第6位の二日酔いミステリーのハレンチ・コメディ「ハングオーバー」は、先週の第5位からのワンランクダウンで、売り上げの減少率はたったの11%だけと、相変わらずの人気の高さを誇っています!!
製作・配給のワーナー・ブラザースは、本作の最終的な興行成績が2億4,000万ドルを超えるのは間違いないと見込んでおり、仮りにその通りになった場合、この「ハングオーバー」は、1984年の全米興行ランキング№1に輝いた大ヒット作「ビバリーヒルズ・コップ」の興行記録約2億3,476万ドルを抜いて、なんとッ!!、全米映画史上最も成功したコメディ映画…!!ということになってしまいますッ!!
そんなミラクル大ヒットの本作の主演に、ブラッドレイ・クーパー、エド・ヘルムス、ザック・ガリフィアナキスという、少しマイナーなトリオをアンサンブルで使いたいと、どうしても固執した監督のトッド・フィリップスは、自らも映画の出資者となり、ワーナー・ブラザース、レジェンダリー・ピクチャーズと対等の立場を得て、キャスティングを実現しましたが、それが功を奏し、興行収入から約15%の取り分をもらえる同監督の本作での収入は約3,500万ドル(約32億3,000万円超)になりそうで、まさに思いがけず、映画のアメリカン・ドリームが叶ってしまいました…ッ!!
二日酔いの一夜?!で億万長者になったトッド・フィリップス監督の次回作は、「ハングオーバー」に引き続き、ザック・ガリフィアナキスを起用するロードムービーのコメディ「デュー・デート」です。妻の出産に立ち会い、初めてのわが子の誕生を見届けようと必死で帰宅する主人公の足を引っ張る、だらしない旅のお共をザック・ガリフィアナキスが演じることになるそうです。その内容からすると、タイトルの“Due Date”(=締め切り日)の意味は、出産予定日のことですね。
「デュー・デート」は今秋10月6日にクランクイン、来年2010年6月第1週のウイークエンドに全米公開される予定です。
で、その次が、お待ちかねの本作の続編「ハングオーバー2」となり、「デュー・デート」公開後の2010年10月から撮影を開始し、2011年5月末の戦没者追悼記念日の週末にあわせたホリデイ・ムービーとして封切ることを、ワーナー・ブラザースは検討しているそうです。
さて、下 ↓ の動画は、驚異的大ヒットの「ハングオーバー」なんて、ハリウッドの大澄賢也ことオバサン・キラーのアシュトン・カッチャーが主演したバカ映画「ゾルタン★星人」(2000年)を焼きなおしたパクリじゃないか…ッ!!と、お笑いサイトの CollegeHumor が指摘し、両方の映画がどれだけ似てるか?!、映像を上下に並べて、その展開が同じなことを証明してくれているのですが…、まぁ、これはちょっと無理があり、かなりこじつけめいているのですが、よくぞ、「ゾルタン★星人」なんてマイナーな映画を掘り起こし、類似点を示した努力に脱帽なので、ご覧ください!!、ちなみに「ゾルタン★星人」の全米興行成績は約4,672万ドル。製作費は約1,300万ドルなので、実は元手の3倍を稼いだヒット作でした!!

ハングオーバーゾルタン★星人は同じ映画?!





アイ・ラブ・ユー、ベス・クーパー初登場で第7位と低調なスタートを切った20世紀FOXの青春コメディ「アイ・ラブ・ユー、ベス・クーパー」は、「ハリー・ポッター」の映画シリーズの生みの親として、最初の2作品「賢者の石」(2001年)と、「秘密の部屋」(2002年)を監督したほか、「ホームアローン」シリーズの大ヒットでも知られるヒットメイカー、クリス・コロンバス監督の最新作なのですが…、オープニング成績がたったの約500万ドルというのは、ジョン・キャンディが主演した同監督の失敗作「オンリー・ザ・ロンリー」(1991年/国内成績2,183万ドル/全世界トータル2,509万ドル)のオープニング成績599万ドルさえをも下回っており、公開館数が1,858館で少ないとは言え、「オンリー・ザ・ロンリー」も最大で1,553館の封切りだっただけに、まさにワースト記録更新となり、前作のミュージカル映画「レント」(2005年11月23日公開/2,437館/製作費4,000万ドル/国内成績2,907万ドル/全世界トータル3,167万ドル)に続けて、興行的な失敗を重ねてしまいました…。
と言っても、ころばぬ先の杖?!という訳ではないでしょうが、この「アイ・ラブ・ユー、ベス・クーパー」の製作費は、たったの約1,800万ドルという低予算なので、人気テレビ・シリーズ「HEROES/ヒーローズ」の不死身のチア・リーダーとして諸外国でもよく知られるヘイデン・パネッティーアが主演していることを踏まえれば、海外マーケットでの売り上げや、最終的にはDVDなどの2次・3次利用も含め、どうにか赤字は免れそうな気がします…。
で、そんな「アイ・ラブ・ユー、ベス・クーパー」の内容は…、
子どもの時にクエンティン・タランティーノ監督の「パルプ・フィクション」(1994年)を、親に観せてもらえず、どうしても観たい…ッ!!とせがんだら、お母さんが「パルプ・フィクション」のビデオを買ってきて、子供向けに再編集してくれた…というエピソードを、以前、ココで紹介したコメディアンのポール・ラストが演じる、頭はいいけど屁タレのデニスが高校の卒業式で、総代に選ばれ、スピーチの途中で突然、在学中に口をきいたこともなかった学園のアイドルのチアリーダー、ベス・クーパーへの片思いの愛を告げたことから、ふたりが急接近し、嫉妬に狂ったベスの元カレを巻き込んで、騒動が…ッ!!

アイ・ラブ・ユー、ベス・クーパー予告編



ところで、「HEROES/ヒーローズ」で売れ出した2年前に、ヘイデン・パネッティーアは、「アカデミー賞を狙えるような役でないかぎり、裸にもならないし、頭を丸坊主にしたりもしない…」などと、いっぱしの女優のような発言を行なっていました。それが、オスカーに絶対、からみそうにない本作でそのヌードを初披露し、そのことを強調して、「裸になるのって、思ったほど大したことじゃなかったわ…、私はただタオルを落としてみせただけ、それだけよ」などと、マスコミで初ヌードについて語り、注目を集めましたが、そのヘイデン・パネッティーアのヌード・シーンとは、上 ↑ の予告編でも観られた以下の写真のようなもので…、こんなものヌードでも、裸でも何でもないだろーがッ!!と、ヘイデン・パネッティーアの気取った態度が反発を呼んで、本作の公開は逆に盛り下がってしまいました…。

アイ・ラブ・ユー、ベス・クーパー-ヌード-2

アイ・ラブ・ユー、ベス・クーパー-ヌード-1

でも、ヘイデン・パネッティーアは、本作のプロモーションのため、人気トーク番組「レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン」に出演した時に着ていた Caroline Seikaly の黒のレースのシースルー・ドレスの方がエロい…ッ!!と話題になっているので、ファンの方はこちら ↓ をお楽しみください…ッ!!

ヘイデン・パネッティーア


第8位のディズニー・ピクサー「カールじいさんの空飛ぶ家」は、公開7週めで455館が寿命をまっとうして撤退した結果、先週の第6位から2ランクダウンで、約29%の売り上げマイナスです。封切り前の“老人が主人公ではヒットしないのでは…?!”といった予想を180度裏切る大ヒットになった本作ですが、このペースで下降し続ければ、3億ドルに到達するのは、ちょっと微妙なところですね…。

「食神」(1996年)のチャウ・シンチーに代わって、「恋愛睡眠のすすめ」(2005年)のミシェル・ゴンドリー監督がメガホンをとるという意表をついた監督交代劇を披露した、セス・ローゲン主演のアクション・コメディ「グリーン・ホーネット」に出演することになりそうなキャメロン・ディアスが、天才少女子役のアビゲイル・ブレスリンと組んだ感動映画「わたしのなかのあなた」は、先週の第7位から2ランクダウンの第9位。公開3週めで162館が延命治療の必要なしと見放した本作は、約28%の売り上げマイナスとなりましたが、とりあえず、トータルの興行成績が約3,580万ドルに達し、製作費の約3,000万ドルを上回りました。北米以外ではまだ公開されていない作品なので、今後の海外市場の成績を含めると、ま、赤字になることだけはなさそうですが、コケるキッカケとなった原作とは異なるクライマックスが諸外国でどう受け止められるのか…?!、不安要素はぬぐえません…。

傑作サスペンス「サブウェイ・パニック」(1974年)をリメイクした駄作「サブウェイ123」は、公開5週めで792館が途中下車し、収入が約37%減った結果、先週の第8位から、崖っぷちの第10位に転落してしまいました。
興行の終わりが見えてきた本作の最終成績は、主演のデンゼル・ワシントンとリドリー・スコット監督のコンビの前作「デジャヴ」(2006年)の約6,403万ドルとそう変わらないことになりそうですが、同映画は海外で約1億1,651万ドルを稼ぎ、トータルの売り上げを約1億8,055万ドルにしたことで、製作費の約7,500万ドルをペイできた感がありますが、果たして、この「サブウェイ123」は今後、封切られる海外マーケットでどれだけの数字をあげることができるのか?!、とりあえず、製作費は約1億ドル超と上乗せされているので、それに見合う結果を出せなければ、前回も若干、ふれたようにコンビ解消へとつながることになりそうです…。

今週の全米公開は、前述のように、週末ではなく15日(水曜日)に日米同時公開される、ワーナー・ブラザースの最新作「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の1本だけです。オンラインで映画チケットを販売しているファンダンゴが先週の公開1週間前の段階で発表したデータによれば、封切りから週末にかけてのチケットは65%以上が売り切れてしまい、「トランスフォーマー2」をしのぐ勢いで買い求められているそうなので、オートボットたちが公開5日間(水~日)で達成した2億ドル超えを、ホグワーツの生徒たちもやってのけてしまうかもしれません!!、なお、シリーズの公開5日間の最高売り上げは、最新作と同じく夏場に封切られた「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」(2007年7月11日公開/4,285館/製作費1億5,000万ドル/国内成績2億9,200万ドル/全世界トータル9億3,821万ドル)が記録した約1億3,971万ドルです。さらにちなみに、ファンダンゴが「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の鑑賞予定がある映画ファンの利用者3,000人にアンケートをとったところ、73%が次回作のシリーズ最終章「ハリー・ポッターと死の秘宝」が前後編の2本の映画に分割されてしまったことについて、問題ない…と納得しているそうです。最初は反発の大きかった2部構成ですが、シリーズのフィナーレが近づき、ハリーたちとの別れが実感され始めると、少しでも「ハリポタ」の世界を長続きさせたい…と、名残惜しい気持ちの方が強くなってきたのかもしれません…。
そして、週末の金曜日には、個性派の魅力的な女優ゾーイ・デシャネルと、若手演技派の代表ジョセフ・ゴードン・レヴィットが共演のラブストーリー「500日のサマー」(2010年1月公開予定)が、20世紀FOX傘下のFOXサーチライトから限定公開で封切られます。真実の愛や、男なんて絶対に信じない現実的な女性のサマーに、男のくせにロマンチストのトムがベタ惚れしてしまう…というお話です。監督はこれがデビュー作となるミュージック・ビデオのディレクター、マーク・ウェブです。
最後に下↓の写真は、おなじみのエンタテインメント・ウィークリー最新号の表紙に登場の「ハリポタ」主演トリオです。エマ・ワトソンが豚インフルエンザにかかったルパート・グリントの肩に手をまわしていますが、最新作ではついにふたりが口づけを交わすことになるそうです…ッ!!、キスシーンの撮影が豚インフルエンザの流行する前でよかったですね!!、それでは「ハリー・ポッターと謎のプリンス」のオープニング興行の結果を、次回はお楽しみにッ!!

ハリー・ポッターと謎のプリンス-EWカバー




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