常連の読者の方は覚えているかもしれませんが、ほぼ1年前の2008年7月26日にお伝えした、レオナルド・ディカプリオの「新トワイライト・ゾーン」に動きがありました…ッ!!
知らない間に日本版もなくなっていて、アジア圏から完全撤退してしまった Variety によれば、ワーナー・ブラザースと、レオナルド・ディカプリオのプロダクション、アピアン・ウェイが製作する、60年代の人気テレビ・シリーズ「トワイライト・ゾーン」のリメイク映画の脚本家として、ランド・ラヴィッチが起用されたそうです。
ロッド・サーリングがホストをつとめた「トワイライト・ゾーン」は、SFや、ホラーのテイストを盛り込んだ1話完結の奇妙な物語のアンソロジーで、80年代に一度、復刻版のテレビ・シリーズが製作されたほか、2002年にも新たなシリーズが作られました。映画では、テレビ・シリーズ「コンバット!」の名優ヴィック・モローが撮影中に事故死してしまった、スピルバーグ監督をはじめ、ジョン・ランディス監督、ジョージ・ミラー監督、ジョー・ダンテ監督という、人気監督が競作した1983年公開のオムニバス映画「トワイライトゾーン/超次元の体験」もありましたが、レオナルド・ディカプリオの新作はオリジナル・シリーズ155話の中から選んだ1話、ないしは2話を合わせて長編映画化するプロジェクトです。
恐らくはこの1年の間に、その長編映画化の対象となるエピソードが絞り込まれ、ランド・ラヴィッチがそれらをシナリオにまとめるべく、採用されたようですが…、そのランド・ラヴィッチって誰なん?!ということですよね?!
ランド・ラヴィッチは、ジョニー・デップとシャーリーズ・セロンが夫婦を演じて共演したSFスリラー「ノイズ」(1999年)の脚本・監督として知られている人です。
宇宙飛行士のジョニー・デップが宇宙で謎の2分間の交信不能の末、無事に地球に帰還するものの、以前とは異なる人格の別人に変わっていた…というミステリアスな同映画のタッチからすると、確かに「トワイライト・ゾーン」向きの才能の持ち主だと言えそうで、ひとまずレオは無難な人選を行なったようです。
ランド・ラヴィッチは他に、ホラー映画「キャンディマン2」(1995年)のシナリオを執筆したり、ジョージー・クルーニーの初監督作品「コンフェッション」(2002年)のプロデューサーをつとめるなどしています。
では、さて、そのランド・ラヴィッチが長編映画としてシナリオを書きあらためる「トワイライト・ゾーン」のオリジナル・エピソードが気になるところですが、今のところ、どのお話が採用されたのか?!は明らかにされていません。
しかしながら、COLLIDER.COM のライター、ニコル・ペデルセンが未確認情報として記しているところによれば、1962年3月に初放映されたシーズン3の第24話「人類に供す(To Serve Man)」ではないか?!といった憶測があるようです。
ロジャー・ムーアがジェームズ・ボンドだった007シリーズの「私を愛したスパイ」(1977年)、「ムーンレイカー」(1979年)に登場した身長2メートル18センチの巨人の殺し屋ジョーズとして有名なリチャード・キールがエイリアンのカナミット星人(←)を演じていたことで映画ファンに覚えられているエピソードの「人類に供す」は、アメリカSFファンタジー作家協会が“デーモン・ナイト記念グランド・マスター賞”という故人の名を冠にした賞まで設けている作家デーモン・ナイトの短編小説「人類供応法」を原作としたもので、“ある日、長身のエイリアン、カナミット星人が、文明の発達した自分たちのパラダイスのような理想郷の星に人類を招待したい…と、地球に現れますが…”といった内容です。
このエピソードで「トワイライト・ゾーン」らしい、ヒネリのきいたオチとなるのは、カナミット星人が、自分たちの高度に進んだ科学を証明するために人類に手渡した本が実は…(以下はネタバレOKの人だけハイライトしてください)、
「人間のおいしい食べ方」といったエイリアンの料理本で、本の解読が終わり、エイリアンの目的がわかった時には、すでに遅し…ッ!!、人類はカナミット星に向けて出発してしまっていた…という終わり方を迎えます。
果たして、この「人類に供す」が本当に採用されたのか?!、どうか?!はわかりませんが、いずれにしろ、「新トワイライト・ゾーン」のプロジェクトがようやく本格的に動き出したことだけは確かなので、今後の展開が楽しみですね…!!
ところで、レオはもしかして、ロッド・サーリングのようにプレゼンターとして、映画の冒頭に出てきて、おしゃべりしたりするのでしょうか…?!
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