************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


砂漠の惑星を舞台とする全6巻の壮大なSFの別世界観を、果たして、どのように映画化すれば、原作のファンが納得するクォリティと、ビジネスとの折り合いがついた映画に仕上げられるのか?!、わからなくなって途方にくれ、底なしの砂漠の穴にハマってしまったパラマウント映画が、映画化の権利を返却することになりました…!!





惜しくも昨2010年秋に亡くなった高名な映画プロデューサーの故ディノ・デ・ラウレンティスが映画化の実現に成功するも、起用した監督がデイヴィッド・リンチだったことで、本来の目的とは別にカルト映画として崇拝されることになってしまった、フランク・ハーバート原作の「デューン/砂の惑星」(1984年)を、あらためて再映画化するプランを進めていたパラマウント映画が、4年間の企画開発の末、ついに実際の映画製作にまでたどり着くことができず、プロジェクトを閉鎖し、映画化を一切、とりやめたことを、業界メディアのDeadlineがレポートしました。

先ごろ、MGMが復活させるリメイク版最新作の「ロボコップ」のシナリオを任されることになった新進ライター、ジョシュ・ゼトゥマーによる脚本をもとに、「ハンコック」(2008年)のピーター・バーグ監督がメガホンに指名され、企画開発が進められてきた新生「デューン/砂の惑星」は、製作費を1億7,500万ドル以下におさめないと採算がとれないと試算したパラマント映画と、ピーター・バーグ監督との間で折り合いがつかなかったようで、同監督がおととし2009年秋に降板し、その後、低予算で立派なSF映画の「ディストリクト9」(2009年)を作ったニール・ブロムカンプ監督や、洞窟ホラー「ディセント」(2005年)で名を上げたニール・マーシャル監督らの名前が後任として浮上しました。
そうした人選の結果、最終的には、リーアム・ニーソン主演のアクション映画「テイクン」(2008年)を大当たりさせたピエール・モレル監督がメガホンを引き継ぐことが、昨年1月はじめに決定し、やはり、「テイクン」で組んだ間柄の脚本家チェース・パーマーとシナリオの書き直しなど、自分たちなりの映画化のアプローチが練られていました。
しかし、足かけ4年の月日を費やしても、映画化を実現せずにいるパラマウント映画に業を煮やした、原作の権利保有者のリチャード・P・ルービンシュタイン氏が昨年11月に、もし、パラマウント映画が今春までに「デューン」の映画製作を本格化できなかった場合、同社に与えている映画化の権利を撤収し、よそで映画化することを通告するにおよび、その申し渡された締め切りである今日にいたっても、クランクインが果たされていないことから、両者(社)が合意して、今回の映画化をひとまず、お流れにし、映画製作が中止の運びとなってしまった次第です。


Deadline のマイク・フレミングの取材に応じたリチャード・P・ルービンシュタイン氏は、「デューン/砂の惑星」の映画化を諦めていないことを前提に、これまでの企画開発で書き上げられたシナリオをもとに、他社で映画を製作するのか、それとも、まったくゼロから企画をやり直すのか、現時点ではわからない…と述べていますが、仮りに前者の立場をとり、既存のシナリオを流用しようと考えた場合、それはパラマウント映画が開発したものですから、同社から、その脚本を完成するために、これまでの4年間の企画開発で費やした経費に相当する金額を請求されてしまうことになるのは、まず間違いありませんから、手続きが少し厄介となってしまいます…。

しかしながら、リチャード・P・ルービンシュタイン氏は、最終的に「デューン/砂の惑星」の監督の座におさまり、そのシナリオを仕上げたピエール・モレル監督と、クリエイティヴ・パートナーのチェース・パーマーの仕事ぶりには満足していて、原作を映像化するにあたってのアプローチの視点を気に入っているそうなので、恐らくは折りを見て再度、ピエール・モレル監督と単独で交渉し、「デューン/砂の惑星」の企画をパッケージにして、他社に持ち込むことになるのではないでしょうか?!、とにもかくにも、少なく見積もっても、1億ドル以上の製作費を調達しなければならない「デューン/砂の惑星」の映画化は、ハリウッドのメジャースタジオがスポンサーにつかなければ困難であるため、パラマウント映画がパスしたプロジェクトに他社が手を出すのか?!、残りのメジャー5社(ワーナー、ディズニー、ソニー、20世紀FOX、ユニバーサル)の出方を楽しみにしておきましょう…!!





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