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クリス・ノーラン監督の独創的なオリジナル・アイディアを、複雑な構成で映画化したSFアクション・パズラーの異色作「インセプション」(必見公開中)が、現在までに全世界で売り上げた興行成績のトータルは約4億7,773万ドルで、リスキーすぎると言われた巨額の製作費=約1億6,000万ドルを回収し、黒字のメドがついたワーナー・ブラザースが、また大博打に打って出ようと考えているようです…!!



業界ブログの Heat Vision が伝えたところによれば、ワーナー・ブラザースが新進脚本家ジョシュ・ゼツマー(↑写真左)の独創的なオリジナル企画を採用し、デビュー作の「ゾンビランド」(2009年)が好評を博したルーベン・フライシャー監督(↑写真右)をプロデューサーに迎えて、言わば、“第2の「インセプション」”を目指す、野心的な映画のプロジェクトに乗り出すことになったそうです。

まず、ワーナー・ブラザースが期待を寄せる新進脚本家のジョシュ・ゼツマーはどういう人なのか?!と言うと、007シリーズ最終作?!の「慰めの報酬」(2008年)と、ロバート・ダウニー・Jrが主演の大ヒット作「シャーロック・ホームズ」(2009年)で、脚本を診直し、治療するシナリオ・ドクターをつとめたほか、「テイクン」(2008年)のピエール・モレル監督がフランク・ハーバートの「デューン/砂の惑星」を再映画化するシナリオや、マット・デイモンの「ボーン」シリーズの幻の第4弾のシナリオを執筆するなど、これまで実際に脚本家としてクレジットされた映画はまだ1本も公開されていないものの、その才能がハリウッドの業界内では、すでに高く評価されている人です。
そのジョシュ・ゼツマーが執筆したスパイ・スリラー映画のシナリオ「インフィルトレーター」を、ワーナー・ブラザースは今後のレオナルド・ディカプリオ主演予定作として、過去に買い上げていますから、再び、ジョシュ・ゼツマーのプロジェクトに投資することになったわけですが、その肝心の内容は、独創的なオリジナル企画のミステリー・プロジェクトなので当然、極秘とされ、一切、知らされていません。


しかしながら、 Heat Vision の記事を執筆したボリス・キット記者によれば、ジャンル系の映画だが、SFではない…とのことで、ワーナー・ブラザース関係者の内部証言として、“ひとつの箱には収められない映画…”という言葉を紹介し、つまり、特定のカテゴリーにくくることが困難な、複数のジャンルにまたがった作品であるらしいことをほのめかしています。
となれば、その企画の開発を任されたのが、「ゾンビランド」のルーベン・フライシャー監督だけに、ホラー系の映画か?!とも思いたくなりますが、同監督は現在、前作に引き続き、主役に起用したジェシー・アイゼンバーグの演じるピザ配達人がズッコケな銀行強盗に転じる新作「30ミニッツ・オア・レス」(2011年8月全米公開)を製作中なことからも、作家性のよりどころをコメディに置いているので、もしかすると、ジョシュ・ゼツマーのミステリー・プロジェクトは笑いを含んだ作品なのかもしれません。

高額の製作費を要する映画が、そのリスクを軽減するために、ベストセラー小説や、人気のコミックにゲーム、また、過去にヒットした映画の焼き直しのリメイクなど、すでに知られたコンテンツの副産物化するのは、やむを得ない面もあったわけですが、「インセプション」の大成功により、映画は独自のストーリーを産み出さねばならない…!!という流れが芽生えてきたのは、まさに歓迎すべき傾向だと言えそうです。
しかし、映画ファンの方の中には、独自の企画を開発するのが当たり前で、これまでが怠慢すぎた!!と言いたい方もいらっしゃるかもしれませんね。



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