************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


先週末の土曜日(1月15日)に、「シャーロック・ホームズ2」(12月16日全米公開)でも主演女優をつとめる元祖ドラゴン・タトゥーの女ノオミ・ラパスの大抜擢を、製作・配給の20世紀FOXが発表した、リドリー・スコット監督が「エイリアン」シリーズに復帰する最新作「プロメテウス」については、実のところ、オリジナル映画「エイリアン」(1979年)の前日譚として企画開発が手がけられてきたのが結局、シリーズから逸脱して、似て非なるSF映画「プロメテウス」になることになった!!と、やや皮肉まじりに伝える映画メディアと、これまでの流れを受けて、「エイリアン」シリーズのプリクエールが「プロメテウス」という題名に決まった…!!と、素直に伝える映画メディアとに、その解釈が分かれていました。
CIAでは、リドリー・スコット監督が自らの代表作のオリジナル映画「エイリアン」のDNAを受け継いだ作品…とコメントを発表したこともあり、後者の「エイリアン」シリーズ最新作とする立ち場をとりながら、「プロメテウス」自体がオリジナル映画でもある…との微妙な伝え方をさせていただきましたが、どうやら、その実体は、リドリー・スコット監督が念願としてきたジョー・ホールドマンの傑作SF小説「終りなき戦い」の映画化に近いものなのかもしれません…?!





脚本家たちへのサポートを目的のひとつに置いた映画サイト Scriptflags が、ひとまず「エイリアン」シリーズ番外編とでもしておくのが無難なのかもしれないリドリー・スコット監督最新作のSF映画から、“エイリアン”の文字が消去され、「プロメテウス」という、ちょっと虚を突いた題名に改まったことに着目して調べた結果、どうやら、“プロメテウス”という言葉の出どころとなったらしい脚本を発見してくれました…!!
“プロメテウス”という言葉自体は、先のノオミ・ラパス主演決定の記事でもお伝えしたように、神々の世界オリンポスから火を盗んで、人間たちがオリンピックで聖火リレーを行えるように、火を与えたことから、主神のゼウスに罰せられ、永遠に終わらない拷問の刑で苦しむハメになったギリシャ神話の神の名前の引用であることは間違いないのですが、 Scriptflags によれば、リドリー・スコット監督の「プロメテウス」は、そもそも、その「エイリアン」シリーズ最新作の前日譚の脚本を執筆していたジョン・スパイツによる「シャドー19」というオリジナル脚本に登場する宇宙船の名前であって、「プロメテウス」は、その「シャドー19」をベースにした物語に違いない…!!とのことです。

新人脚本家のジョン・スパイツが書き上げた「シャドー19」は、ヒットのポテンシャルが高い優秀な脚本を集めた映画業界内リストのいわゆる“ブラック・リスト”に選抜されたシナリオで、この「シャドー19」自体は、ワーナー・ブラザースが買い上げていますが、企画開発が思うように進まず、映画化が棚上げされてしまっているそうです。
その「シャドー19」の物語は、現在から遥かに遠い未来を舞台にしたSFで、太陽系に残された天然資源の覇権をめぐり、地球上で2つの大きな勢力が戦いをくり広げ、それがやがて、宇宙に拡大していく…といった前提だそうです。
そして、しのぎを削る2つの勢力のうちの一方が、他の惑星に移住する計画を練り上げ、その実現を果たす植民地開発の機能を持った巨大な惑星改造船のスペースシップ“プロメテウス”を完成し、“エリックス”(Erix)と呼ばれる星に向けて、“プロメテウス”を飛ばすことになります…。

…と、ここまでの「シャドー19」の話の流れを読んだだけで、常連のCIAリーダーの方のうち、「エイリアン」大好きの人は、あッ!!、ビリーさん、その地球の2大勢力というのは、「エイリアン」シリーズで、シガーニー・ウィーバーのリプリーが勤めていたウェイランド社と、ライバルの日系企業 湯谷のことじゃないのッ?!と直感されたかと思うのですが、そのうち2大勢力のうち、一方が他の惑星へ移住する“テラフォーミング”=“惑星改造”を進める…というのも、昨2010年4月にお伝えした、MTVのインタビューで、リドリー・スコット監督が明らかにした「エイリアン」シリーズ最新作のプリクエール映画のあらすじと同じですよね!!


そして、ジョン・スパイツの「シャドー19」では、人間が住めない星の環境を改造し、人がやってこれる段階にまで、無人で独自に作業を行うはずの“プロメテウス”が機能の一部を損傷してしまったことから、その修復を目的として海兵隊の一団が、船と地球との間で、本来は物資を転送する“トランスポーター”を通じて、遥か彼方の“エリックス”に向かうのだったが…!!といった展開を迎えるそうで…、やっぱり、「エイリアン」大好きの人は、それってジェームズ・キャメロン監督が手がけた続編の「エイリアン2」(1986年)のストーリーと似てるし、オリジナルの「エイリアン」と、その続編との間をつなぐ物語にもなり得るじゃん!!と想像できますよね!!

と、以上のような、ワーナー・ブラザースが映画化権を持つジョン・スパイツの「シャドー19」を、「LOST」の脚本家デイモン・リンデロフが書き改めたものが、どうやら、「エイリアン」シリーズ最新作?!の「プロメテウス」になったようなのですが、リドリー・スコット監督が「シャドー19」に強く関心を惹かれた点というのが、彼方の惑星と地球との間で、時間のズレが起こるウラシマ効果が、物語の要素に含まれていたことだそうで、その時間のゆがみというのは、冒頭に記したジョー・ホールドマンのSF小説「終りなき戦い」(←)の大きなテーマになっています。

よって、リドリー・スコット監督は、レオナルド・ディカプリオを主演に起用して、2008年に映画化の意向を発表した「終りなき戦い」の代わりに、「シャドー19」に目を止め、同脚本の中に「エイリアン」シリーズとの接点= DNA を見い出したことから、時間のゆがみのウラシマ効果という少し複雑な印象を与えるテーマのSF映画を、人気の「エイリアン」シリーズの最新作とすることで、20世紀FOXとプロジェクトを進めた結果が「プロメテウス」になったのではないでしょうか?!
CIAリーダーのSF映画ファンのみなさんは、以上の Scriptflags の指摘と、それにもとづく憶測を読んで、どのように思われたでしょう…?!、また、「プロメテウス」は今後、「エイリアン」シリーズと位置づけていいのか?!、それとも全く別の新しいSF映画と考えたほうがいいのか?!、どちらの解釈がより正当と思われたでしょう…!?
ま、20世紀FOXからすれば、「エイリアン」シリーズ最新作!!と宣伝できる方が楽に決まってますけどね…!!





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