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観た人は絶対に、えぇーッ!!、まさか、こんな真相が…ッ?!という驚きの大ドンデン返しを、けして漏らしてはならないサイコ・スリラー「シャッターアイランド」の全米公開日を、あえて映画の墓場シーズンに延期したパラマウント映画の作戦はヒットだったようです…!!





先月1月に行われた第67回ゴールデングローブ賞で、偉大な映画人に贈られるセシル・B・デミル生涯功労賞を受賞したマーティン・スコセッシ監督と、名コンビのレオナルド・ディカプリオがゴシック・ホラーの新境地を拓いた最新作のサイコ・スリラー「シャッターアイランド」(4月9日公開)が、アメリカでは昨日となる2月19日(金)に全米2,991館で封切られ、初日の興行成績が約1,410万ドルの大ヒットだったことがわかりました…!!
「ミスティック・リバー」(2003年)や、「ゴーン・ベイビー・ゴーン」(2007年)といった犯罪をからめた傑作ドラマ映画の原作者として知られるデニス・ルヘインの同名ミステリー小説を映画化した「シャッターアイランド」は、本来ならば、とうに昨2009年10月2日に公開され、来月3月7日に行われる第82回アカデミー賞を目指す賞レースに出馬しているはずでしたが、製作・配給のパラマウント映画が封切り6週間前の8月半ば過ぎに急遽、その公開を取りやめ、俗に映画墓場シーズンと言われる、オクラ入り映画や、クズ映画が放出される、閑散期の2月に封切り日をあらためたことで、もしや、映画のデキがかなりひどいのか…?!と危ぶまれる事態に、一時、陥っていました。
しかしながら、映画の格付けサイト Rotten Tomatoes で現在、67%の支持を集め、数字が上昇中の「シャッターアイランド」は、レビューでは概ね、Bクラス以上の評価を与えられ、マーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオのコンビがアカデミー賞最優秀作品賞・最優秀監督賞を獲得した前作「ディパーテッド」に恥じない内容だと、期待どおりの賞賛をおくられています。
本作の公開延期にあたって、パラマウント映画はその理由として、1991年2月の映画の墓場に封切られたにもかかわらず、年をまたいだ翌1992年の第64回アカデミー賞で主要5部門を制覇した、やはり、サイコ・スリラーの傑作「羊たちの沈黙」の前例をあげ、「シャッターアイランド」も1年越しで賞レースに臨む…ッ!!と説明していましたが、どうやら、それは本気で、それだけの自信がもてる充実した内容が「シャッターアイランド」にはあったようですね。
また、そのように公開を先送りしたことで、充分な宣伝期間を持つことが出来た「シャッターアイランド」は、先々週の日曜日(2月7日)に行われたNFL頂上決戦のスーパーボウルや、現在開催中のバンクーバーオリンピックといった、幅広い層に関心がもたれる高視聴率のスポーツのビッグイベント中継でテレビスポットCMを連発するなどした効果もあったようで、予想される週明けのオープニング成績=3,500万ドル前後は、2時間18分という、やや長尺のうえ、R指定の視聴制限のハンディを負った大人向けのサイコ系ホラー映画としては上出来ッ!!と業界を納得させられる数字と評価できそうです。
仮りに見込みどおりに3,500~3,600万ドル程度のオープニング成績を「シャッターアイランド」が記録した場合、同映画の製作費は約7,500万ドルですから、今後、封切られる世界市場の売上げを含めて、本作が容易に黒字映画になっていくのはまちがいなさそうです。
ちなみに、レオナルド・ディカプリオ主演作として、過去最高のオープニングヒットを記録したのは、スティーヴン・スピルバーグ監督とコラボした「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」(2002年12月公開/3,156館/国内成績1億6,461万ドル/世界トータル3億5,211万ドル)で、オープニング成績は約3,005万ドルでした。
また、マーティン・スコセッシ監督との前述のコンビ作「ディパーテッド」(2006年10月公開/3,017館/国内成績1億3,238万ドル/世界トータル2億8,984万ドル)のオープニング成績は約2,688万ドルで、同監督のキャリアにおける最高のヒット作でしたから、レオとマーティの名コンビは、この「シャッターアイランド」で、それぞれ個人においても自己ベストを更新するばかりか、コンビのベスト記録も仲よく更新という快進撃を果たすことになりそうです…!!
なお、マーティン・スコセッシ監督が、旧パートナー?!のロバート・デ・ニーロとのコンビで過去に発表した、「シャッターアイランド」とは少しだけ似たタイプのスリラー作品である「ケープフィアー」(1991年11月公開/924館→1,707館)のオープニング成績は約1,026万ドルでしたが、国内で約7,909万ドルを売上げ、全世界のトータルでは約1億8,229万ドルをマークした大ヒットとなっています。よって、先に記したように「シャッターアイランド」が成功の黒字映画になる確率は、これらのデータの裏づけからも、かなり高いと言い切れそうです。


1950年代を舞台に、精神に異常をきたした犯罪者らを収容し、治療する精神病院が置かれた孤島のシャッターアイランドに秘められたミステリーを追い、狂気に直面することになるレオナルド・ディカプリオの連邦保安官テディと共に捜査を進める相棒のチャックを演じているのは、菊地凛子ちゃんと共演したコン・ムービーの傑作「ブラザーズ・ブルーム」(2008年)が今月初めに日本でDVDがリリースされたマーク・ラファロ。その秘密を隠し持ったアッシュクリフ精神病院で、ある実験を行っているクロウリー院長は名優ベン・キングズレー、そして、レオの亡くなった妻をミシェル・ウィリアムズ(→)が演じているほか、悪夢殺人鬼の二代目フレディことジャッキー・アール・ヘイリー、「オール・ザ・キングスメン」(2006年)のパトリシア・クラークソン、「マッチポイント」(2005年)でスカージョにカレシのジョナサン・リース=マイヤーズを寝取られてしまったエミリー・モーティマー、「野いちご」(1957年)などイングマル・ベルイマン監督との名コンビで知られる名優マックス・フォン・シドーらが本作に出演しています。
この週末に封切られた全米公開映画は、この「シャッターアイランド」のただ1本だけなので、週末興行ランキングで自動的に初登場第1位になるのは確実ですが、果たして、予想どおりの数字か、それ以上をかき集めることができるのか?!、月曜アサ恒例の全米映画ボックスオフィスBEST10を確認しに、明朝また、CIAに戻ってきてください…!!

シャッターアイランド長めのテレビスポットCM



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