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フアン・ホセ・カンパネラ監督が、2009年に発表し、翌2010年開催の第82回アカデミー賞授賞式で、外国語映画賞のオスカーを手にすることになったアルゼンチン映画の傑作スリラーを鑑賞した方は、上 ↑ の写真をご覧になって、あ、あの場面か…ッ!!、でも…ッ!!と、すぐに思われるはずですが、オリジナル映画では銀行員の男性だった役どころを、ハリウッド版のリメイク映画では、女優のジュリア・ロバーツが演じています…!!








アダム・サンドラーが共に1998年に発表した初期の傑作「ザ・ウェディング・シンガー」と、「ウォーターボーイ」をプロデュースしたほか、スティーヴ・マーティン主演のリメイク版「ピンクパンサー」シリーズなどの仕掛け人として知られるロバート・シモンズが、昨2014年に立ち上げた新会社のSTXエンタテインメントが、ハリウッド版のリメイク映画「瞳の奥の秘密」の予告編を初公開してくれました…!!
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冒頭のように、南米アルゼンチン映画界のフアン・ホセ・カンパネラ監督が、エドゥアルド・サチェリ著の小説(2005年出版)を映画化した「瞳の奥の秘密」は、銀行員の若いリカルドが結婚したばかりの愛らしい新妻リリアナが、自宅で何者かによって惨殺される…!!という、夫のリカルドが、ほんま気の毒すぎて、やり切れない気持ちになる事件が発生した1974年当時に捜査にあたった検事イレーネの助手ベンハミンが、それから約25年後の引退した現在の視点から過去を振り返り、小説にまとめようと執筆に取り組むことで、あらためて事件の謎が浮上し、その背景の真実を探ることに…!!といった、過去と現在とに跨ったお話でしたが…、


「シャタード・グラス(ニュースの天才)」(2003年)や、「ブリーチ(アメリカを売った男)」(2007年)といった、いずれも、実話を題材にしたスリラー・タッチの傑作をモノにしたビリー・レイ監督は、リメイク映画のメガホンをとるにあたって、言わばヒロインのイレーネにあたるニコール・キッドマンのクレアこそ、地方検事として、オリジナル映画に近い設定のまま留め置いたものの、主人公のベンハミンに相当するチゥエテル・イジョフォーを、クレアの管轄で事件に臨むFBIの捜査官とし、その同僚の捜査官であるジュリア・ロバーツ扮するジェスを、前述の被害者の夫の気の毒すぎる銀行員のリカルドにあたる立場に置き換えてしまいました…!!


…と、つまり、オリジナル映画では、被害者は愛らしい新妻だったのが、ハリウッド版のリメイクでは、ジュリア・ロバーツ扮するFBI捜査官のジェスの娘に代えられたわけですが、この設定の変更によって、オリジナルのアルゼンチン映画が一見、スリラーのように見えて、実は…、


上司のイレーネに対して、恋心を抱きつつも、踏み出せなかったベンハミンの後悔と、ようやく結婚した愛妻が殺されたことで、本当だったら、その妻と一緒に過ごすはずだった楽しい人生のすべてを奪われてしまった、ほんま気の毒すぎるベンハミンの無念とを重ねあわせ、互いに愛を失った哀れな男たちのラブ・ストーリーであったことが高評価をされて、オスカー受賞の栄冠につながっていたわけですから、映画の真のテーマとなる重要な核の設定が変えられてしまったことになります…。


そうした設定の変更の結果、ハリウッド版のリメイク映画は、ひとまず、上 ↑ の予告編だけから受ける印象としては、娘を殺されたジュリア・ロバーツのジェスの母としての復讐譚を描いた単純なスリラー作品のように観受けられなくもありませんから、ビリー・レイ監督は、「瞳の奥の秘密」の本当は深いラブストーリーの部分をどのように描き直したのか?!、また、オリジナル映画では…、


ついに犯人を追いつめるも、1970代の後半から80年代のはじめにかけて、アルゼンチンが軍事政権下に統治されていたことで、当時はけして、正義はまかり通らなかった…という歴史の汚点や、暗部をからめたことによって、観客まで悔しくて、矛盾に歯ぎしりをしたくなるような社会批判の側面も持っていたのですが、果たして、これまでに手がけた実話映画の2作品で、鋭い社会派としての切り口を魅せたビリー・レイ監督は、どのようにして、リメイク映画にも社会性を持たせたのか…?!


オリジナル映画は、クライマックスにドンデン返しのある作品だけに、ネタバレを避けることから、同映画を観ていない人には、ちょっとわかりにくい紹介記事になったかもしれませんが、まだ「瞳の奥の秘密」を観ていません…という方は、なかなかユニークな作品なので、ぜひ、リメイク版が全米公開される今秋10月23日までに、アルゼンチン映画の「瞳の奥の秘密」をご覧になったうえで、ハリウッド版を鑑賞すると、より設定の違いを存分に楽しむことができるのではないでしょうか…?!、さて、オリジナル映画をご覧になられた方は、ハリウッド版「瞳の奥の秘密」が初公開した予告編を観られて、どのような感想をお持ちになられたでしょう…?!

Written and directed by Academy Award® nominee Billy Ray (Captain Phillips, The Hunger Games), and produced by Academy Award® winner Mark Johnson (Rain Man, “Breaking Bad”), Secret In Their Eyes is an intense, powerful, haunting thriller starring Academy Award® nominee Chiwetel Ejiofor, and Academy Award® winners Nicole Kidman and Julia Roberts.

A tight-knit team of rising FBI investigators – Ray (Chiwetel Ejiofor) and Jess (Julia Roberts), along with their District Attorney supervisor Claire (Nicole Kidman) – is suddenly torn apart when they discover that Jess’s teenage daughter has been brutally and inexplicably murdered.

Now, thirteen years later, after obsessively searching every day for the elusive killer, Ray finally uncovers a new lead that he’s certain can permanently resolve the case, nail the vicious murderer, and bring long-desired closure to his team. No one is prepared, however, for the shocking, unspeakable secret that will reveal the enduring, destructive effects of personal vengeance on the human soul.

Interweaving past and present, this deeply layered mystery explores the murky boundaries between justice and revenge, and asks the question: how far would you go to right an unfathomable wrong ?







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