クロエ・モレッツちゃん VS. ジュリエット・ビノシュの女優対決映画「クラウズ・オブ・シルス・マリア」（フランス今月8月20日公開）での演技が、主演のふたりを差し置いて高評価された一方、戦う白雪姫に扮したヒット作「スノーホワイト・アンド・ザ・ハンツマン」（2012年）の第2弾「ザ・ハンツマン」（2016年4月22日全米公開）が、プリクエールの体裁をとり、あろうことか、主人公の自分抜きで作られるハメになるなど、よくも悪くも注目のベラ・スワンが社会派映画に挑んだ最新作「キャンプ X ‐レイ」の予告編を、IFC フィルムズが初公開したので、チェックしておいてください…！！








「ブラック・スネーク・モーン」（2006年）や、J・J・エイブラムス監督の新生「スター・トレック」（2009年）といった作品で、グラフィック・デザイナーをつとめていたピーター・サトラーがメガホンをとった映画監督デビュー作「キャンプ X ‐レイ」が初公開した予告編です…！！

もう13年前となる2001年9月に、全世界に衝撃を与えた同時多発テロが引き金となり勃発するに到ったアフガニスタン紛争、およびイラク戦争で拘束された者たちや、テロリストと目された容疑者らを強制的に収容し、過酷な拷問の取り調べが行われたらしいことが、国際世論で批判の的となったキューバのグアンタナモ米軍基地を舞台とする「キャンプ X ‐レイ」は…、

同基地の衛兵として、収容キャンプの看守をつとめることになったクリステン・スチュワート扮する新兵のエイミーの目を通して、拘留者らの取り扱われ方や、問題の基地の実態などを描こうとした問題作です。具体的な物語としては、キャンプに捕らわれている者たちは、囚人ではなく、あくまでも “ 拘留者 ” であるといった理屈を諭されたエイミーが、自分の監視の仕事が実は拘留者の逃亡の阻止ではなく、長期におよぶ拘束に絶望して自殺することを防ぐのが主な役割であったことに困惑する…といった前提から始まり、けして、拘留者との間で、人間関係を持ってはいけないと言われていたにもかかわらず、無視をしても一方的に、「ハリポタ」の本の話題を語りかけてきた拘留者のアリとの間で、次第に親密な共感を抱いてしまうことに…。


…といった次第で、第84回アカデミー賞の最優秀外国語映画賞に選ばれたイラン映画「ア・セパレーション（別離）」に主演したペイマン・モアディが起用されたアリ（↑ 写真）とクリステン・スチュワートのエイミーが人間関係の絆を育んでいく過程は、大変によく描けているものの、時にメロドラマ的なタッチに陥ってしまうのに加え、本筋とは別に展開する脇のエピソードが、映画全体を盛り上げる効果を、あまり発揮していない…といった構成のチグハグさなどが、今年2014年初めのサンダンス・フィルム・フェスティバルでのプレミア上映で指摘され、今ひとつ好評価は得られていない「キャンプ X ‐レイ」ですが、新人のピーター・サトラー監督の演出には、随所に目を見張る手際が窺えることから、まさに新たな才能が、やっと出発を果たしたデビュー作として、映画通の方は、チェックしておいても損はないかもしれない映画といった風に、レビューでは、まとめられるなどしています…！！


社会派的なテーマはさておき、もしかするとクリステン・スチュワートの軍服姿に萌える人もいらっしゃるかもしれない「キャンプ X ‐レイ」は、北米で今秋10月17日から限定公開と同時に、VOD での配信がスタートの予定です…！！

A young woman joins the military to be part of something bigger than herself and her small town roots. But she ends up as a new guard at Guantanamo Bay instead, where her mission is far from black and white. Surrounded by hostile jihadists and aggressive squadmates, she strikes up an unusual friendship with one of the detainees. A story of two people, on opposite sides of a war, struggling to find their way through the ethical quagmire of Guantanamo Bay. And in the process, they form an unlikely bond that changes them both.







【注意】本文の二重使用・無断転載厳禁。引用は当ブログ名を明記し、リンクをお願いします。特に某映画サイトのライターは文章を丸々コピーしないこと！！