映画ファンの皆さんには、フェルナンド・メイレレス監督が、ジュリアン・ムーアを主演に起用した「ブラインドネス」（2008年）の原作者として知られるポルトガルのノーベル文学賞作家ジョゼ・サラマーゴの著書の英語訳のタイトルが「ザ・ダブル」であるうえ、自分と瓜二つの男が現れる…！！という、ドッペルゲンガーを題材にした内容も似かよっているので、ちょうど2週間前の土曜日（9月7日）に予告編を紹介したジェシー・アイゼンバーグ主演の「ザ・ダブル」と混同されそうですが、そっちの原作者は、ロシアの文豪ドストエフスキーでしたね…！！









ウルヴァリンと共演した最新作「プリズナーズ」が、全米で本日（9月20日）から封切られたジェイク・ジレンホールが、同映画のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督（「インセンディーズ/灼熱の魂」2010年）と、その約2時間26分もある誘拐スリラーよりも先に撮影した順から言えば、最初のコンビ作になる「エネミー」の予告編を、配給のA24が当然、「プリズナーズ」公開の話題に便乗するタイミングを逃すことなく、リリースしました…！！

プレミア上映を行ったトロント国際映画祭で、“ これは映画と呼ぶよりは、ひとつの体験をすると言った方がいいかもしれない… ” といった風に、ジェイク・ジレンホールが語っていた主演作「エネミー」の原作のジョゼ・サラマーゴの著書の邦訳本を、「複製された男」のタイトルで出版する彩流社の紹介によれば…、

“ 彼がオリジナルで、自分が複製された男なのか！、孤独な現代人の苦悩とアイデンティティの危機をミステリー仕立てで描いた、ポルトガルのノーベル賞作家サラマーゴの傑作。
アメリカで映画化！、世界23カ国で翻訳！ ”

…とのことで、“ アメリカで映画化 ” ではなく、フランス系カナダ人の監督が、カナダとスペインの資本をもとにカナダで撮影したので、“ カナダで映画化！！ ” が正確ですが、さらに紹介文にアタッチされている訳者の阿部孝次さんの解説の抜粋によれば…、

“ 本書のストーリーは、通信技術がどんなに発達しても、個人間のコミュニケーションの問題は解決しないということを示しているように思われる。ネット社会といわれる現代において、人々の孤独はむしろ深まっているのである。執拗に繰り返されるテルトゥリアーノ・マッシモ・アフォンソという主人公の古めかしい名前は、人々のつながりが失われ、個人の匿名化が進んだ現代社会で、あたかもその存在を強固に主張しているようだ。 ”

…だそうで、映画では “ アダム・ベル ” という匿名化されたような？！フツーの名前で、ジェイク・ジレンホールが演じる主人公の大学講師は、同僚から薦められて観た映画の場面の片すみに自分が映っているのを発見して、ショックを受ける…！！といった発端から、その映画の中の自分が “ アンソニー・クレア ” という名前の俳優であることを調べ上げたアダムは、その自分に瓜二つで、双子としか思えない男は何者なのか…？！、アンソニー・クレアの身辺調査を始めることに…！！


さて、ジェイク・ジレンホールはいったい、どのようなオチの結末にたどり着くのか…？！、大変に気になる「エネミー」の共演者として、主人公アダムの恋人に扮しているのは、「イングロリアス・バスターズ」（2009年）のメラニー・ロラン（↑）。もう一人のジェイク・ジレンホール＝アンソニー・クレアの妻は、鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督とコンビを組んだ「ア・デンジャラス・メソッド」（2011年）と「コズモポリス」（2012年）で、存在が認められ、コミックヒーロー映画「アメイジング・スパイダーマン2」（2014年5月2日全米公開）に起用されたサラ・ガドン！！（↓）、そして、アンソニーの母を、イタリアの大女優のイザベラ・ロッセリーニ（「ブルーベルベット」1986年）が演じてくれています…！！


ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の注目の文学スリラー映画「エネミー」の公開日は、今のところ未定ですが、北米では来年2014年中には、一般に封切られる見込みです…！！、冒頭でふれたジェシー・アイゼンバーグの「ザ・ダブル」と「エネミー」では、どちらのドッペルゲンガー映画が、よりユニークな出来栄えか…？！、両方の映画を観比べてみるのが楽しみですね…！！






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