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法の執行官が悪の巣窟に命がけで飛び込む…!!というコンセプト自体はありきたりで、珍しいものではありませんが、ひとつのビルが舞台ともなれば、あれ?!、こういう映画、最近あったよね…?!とツッコミを入れられても仕方がないかもしれません…?!










シルベスター・スタローン隊長が主演した陳腐なSFアクション映画「ジャッジ・ドレッド」(1995年)の原作コミックを、新生「スター・トレック」シリーズや、ヴァンパイア・バトル・ フリック「プリースト」(2011年)などで活躍しているカール・アーバンをヒーロー役に起用して、あらためて再映画化した最新作「ドレッド」の予告編を、配給のライオンズゲートワイライトがついに初公開したのですが…、近未来の核戦争の結果、荒廃した終末世界で生き残った人々は、周囲の汚染された砂漠とそこに暮らすミュータントを締め出して、隔離された “ メガシティズ ” で生活を送っていた。その “ メガシティズ ” に蔓延するドラッグ “ スローモー ” の出どころが、200階建てのビルを根城としているマーマの組織だと知った主人公の法の執行官ジャッジ・ドレッドは、新米のパートナー、カサンドラ・アンダーソンを引き連れ、悪の巣窟へと飛び込んでいく…!!


…とのことで、舞台がジャカルタではなく、核で汚染された近未来という設定や、悪の巣窟のビルが30階建てではなく、200階建てというスケールの大きさ、また、女性のパートナーがサイキックの能力を持っているらしい点など、細部はまるで違うのですが、大まかなプロットとしては、北米でも今春に封切られ、ギークな映画マニアの関心を集めたノンストップ・クレイジー・バイオレンス・アクション映画の「ザ・レイド」が参考にされているのでは…?!と指摘されても仕方がないかもしれません。しかしながら、インドネシア発のまったく無名の映画だった「ザ・レイド」が、昨2011年9月のトロント国際映画祭で、観客をアッ!!と言わせた時点で、「ドレッド」は撮影をほぼ終了していたはずですから、ふたつの映画がどこかしら似てしまったのは、まったくの偶然でパクリとは思えません。なので、新作のコミックヒーロー映画の内容を公開間際まで、できるだけ伏せておきたい事情は、よく理解できるにしても、ライオンズゲートは昨年秋の時点で、せめて「ドレッド」のカンタンな予告編のティーザーでもリリースしておいて、誤解を招かないように、先手を打つべきだったかもしれませんね。


製作費の小さく限られた映画が、物語の舞台をひとつの場所に集約しようとするのは当たり前…といった、映画作りの裏側のセオリーにもとづいたのだろうと思われる結果、「ザ・レイド」に似てしまった「ドレッド」は、9月21日から全米公開!!、カール・アーバンのドレッドのパートナーとして、戦うヒロインのカサンドラに起用されたのは、「ザ・ダーケスト・アワー」(2011年)のオリヴィア・サールビー。悪役のマーマは、テレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のレナ・ヘディですが、サラ・コナーですよ!!と言った方がわかりやすいですね。

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