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来週末の12月10日(金)に、ディズニーに見捨てられたシリーズの最新作「ナルニア国物語:第3章/アスラン王と魔法の島」(2011年2月25日公開)を、パートナーの20世紀FOXからリリースするジュヴナイル映画の製作プロダクション、ウォルデン・メディアが1970年代に大ヒットしたイヌ映画の名作シリーズ「ベンジー」をリメイクするそうです…!!






アカデミー賞最優秀オリジナル・ソング賞にノミネートされたチャーリー・リッチのすがすがしい主題歌でもおなじみのイヌ映画「ベンジー」(1974年)は、野良犬のベンジーが誘拐された子どもを救うために奮闘するという、大変に愛らしい動物映画で、さすがに映画館で観たというのは、ご年輩の方になるでしょうが、テレビ放送やDVDなどで観て、感動した…!!という方も多いのでは…?!
日本でも当時の70年代に大ヒットした「ベンジー」は、これまでに計5本の映画が作られたほか、テレビでシリーズ化もされた人気タイトルで、それをリメイクするのは、オリジナルの「ベンジー」シリーズを手がけたジョー・キャンプ監督の息子のブランドン・キャンプ監督とのことなので、言わば、ファミリービジネスを引き継ぐような格好ですね。


ベンジーの主題歌“I Feel Love”が素敵なオープニング!!



しかしながら、このように「ベンジー」のリメイクが決定!!と、あえて言われれば、あ、ちょっと観たいかもッ!!と興味をひかれた方も少なくないのかもしれませんが、実のところ、シリーズの最近作は、やはり、ジョー・キャンプ監督によって、2004年に作られた「ラブいぬ ベンジー はじめての冒険」で、同映画は国内での公開で877館で封切られ、最終的な興行成績として約382万ドルしか売り上げられていません…。
つまり、まったく無視されていたわけであり、それに加えて、とどのつまり、イヌがかわいいだけの「ベンジー」シリーズはサッサと飽きられ、1980年に公開された第3作めでは、コメディアンのチェビー・チェイスを起用して、「名探偵ベンジー」といった風に、ひねりを加えていくしかなかったのを指摘してくれる映画マニアの方もいらっしゃると思います。


また、ウォルデン・メディアが作る…ということは、恐らく20世紀FOXから新しい「ベンジー」はリリースされることになるのでしょうが、その20世紀FOXは今夏、大ヒットを期待していたイヌ映画の「マーマデューク」が失敗し、製作費の約5,000万ドルに対して、今日までに世界で約8,321万ドルしか売り上げられない赤字となり、イヌ映画の時代がどうやら終わったらしいことを証明してしまっています…。

よって、ウォルデン・メディアの思惑どおりに「ベンジー」の新しい映画を作っても、観客は昔の懐かしい70年代のオリジナルの「ベンジー」は好きでも、その焼き直しには興味がないこと、そして、もはや、イヌ映画が流行らない環境ができつつあること…といった、以上のような状況により、その展望はちょっときびしい感じが窺えます。
となれば、それらをはねのけられる才能が作り手に求められるわけですが、父のあとを継ぐブランドン・キャンプ監督は、アーロン・エックハートとジェニファー・アニストンを主演のカップルに起用して、昨2009年に監督デビューを果たした恋愛映画「ラブ・ハプンズ(わすれた恋のはじめかた)」のオープニング成績が約805万ドル(1,898館)で、製作費の約1,800万ドルに対して、トータルの売り上げが約3,607万ドルという、かろうじて資金は回収できたかもしれない…といった不入りで、ジェニファー・アニストン主演作としては失敗映画とレッテルづけられています。

現時点においては、ブランドン・キャンプ監督が新しい「ベンジー」をどのようなイヌ映画にするのか?!、その具体的な構想は明らかでないため、もちろん、作る前から失敗と決めつけるわけにはいかないのですが、奇しくも、デビュー作に主演してくれたジェニファー・アニストンを起用して、20世紀FOXが封切った「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」(2008年)がイヌ映画としては最後のヒット作=約2億4,271万ドル(国内1億4,315万ドル+海外9,956万ドル)になっているのが皮肉なところで、単にイヌの映画ではなく、人間側の物語を充実させて描いていったほうがよいのかもしれません。
CIAリーダーのみなさんは、「ベンジー」のリメイク映画が完成したら、イヌの冒険を観るために、わざわざ映画館に足を運んでくださるでしょうか…?!

なお、この「ベンジー」のリメイク・プロジェクトで今のところ、最も評価できるのは、オリジナルの「ベンジー」に主演したイヌのヒギンズが収容施設に保護されていた野良犬だったところを、ジョー・キャンプ監督が発見して、スカウト?!し、救ったように、息子のブランドン・キャンプ監督も、そうした施設の中から、新しいベンジーを見つけて、例え一匹でも、その命が無駄に処理されないように救ってくれるそうです。
セリーナ・ゴメスの映画を作っている20世紀FOXは、4匹のイヌを飼い、イヌの保護活動にチカラを入れているセルを、新しい「ベンジー」に主演させるといいですね…!!(via:Cinematical)





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