************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


オーストラリアのNHKにあたる公共放送のABCが昨日11月11日付けのニュースで報じた記事によれば、国内では上映が禁止されている過激すぎるゾンビ映画を、今夏8月に公けに上映した罪の疑いで、警察が同日、メルボルンの関係者宅を強制捜査した…!!とのことです…!!






警察に自宅を物色された容疑者のリチャード・ウォルステンクロフト41歳は、小学生の頃から映画作りを始めた早熟な映画マニアで、映画誌のライターなどを経て、インディーズ映画の監督として、F・スコット・フィッツジェラルドの同名小説を映画化した「美しく呪われし者(The Beautiful and Damned)」(2008年)など、これまでに計4本の作品を発表しています。
そのリチャード・ウォルステンクロフト監督は、実験音楽のミュージシャンである反体制カルチャーの担い手のボイド・ライスを俳優に起用して、1999年に発表した殺し屋映画「パールズ・ビフォー・スワイン(Pearls Before Swine=豚に真珠)」が、その物議をかもすセンセーショナルな内容と、映画の完成度の低さから、メルボルン国際映画祭での上映を拒否されてしまったため、それに抗議する行動として、言わば、同映画祭のB面とも言える、映画界の権威から認められない作品を主に紹介するメルボルン・アンダーグラウンド・フィルム・フェスティバルを2000年に立ち上げ、その設立以来、同映画祭を取り仕切るディレクターをつとめてきました。

今回、リチャード・ウォルステンクロフト監督が警察の捜査を受けることになった事件の経緯は、そのメルボルン・アンダーグラウンド・フィルム・フェスティバルで、今夏8月に、男性同士の愛をテーマにした写真や映画を作っているカナダのアーティスト、ブルース・ラ・ブルースが監督したゾンビ映画「L.A.ゾンビ」を上映してしまったことが発端で、どうして、それが問題になるのか?!というと、その上映に先がけ、オーストラリアの映倫にあたる機関(The Australian Classification Board)が、前述の「豚に真珠」同様に、メルボルン国際映画祭での「L.A.ゾンビ」の上映を拒否し、いかがわしいポルノ作品とレッテルづけ、国内での上映を禁止してしまったからです。


L.A.ゾンビ予告編


よって、オーストラリア映画界の権威と10年越しの確執を続けるリチャード・ウォルステンクロフト監督が、まさに権威の警察からお叱りを受け、裁判所に引っ立てられたことになるわけですが…、果たして、公けで上映される映画はどこまで取り締まられて然るべきなのか…?!
CIAリーダーのみなさんは、この映画にまつわる警察沙汰の事件が提起した、映画表現の自由と、それを観たいと思う観客に披露する自由について、どのようにお考えになるでしょう…?!




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