************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


「ザ・ラスト・エアベンダー」の項目を追加しました…!

全米4,380館で封切られた「アイアンマン2」(2010年)を上回る封切り公開館数の新記録=4,416館で初日の水曜日(6月30日)を迎えたのち、週末がスタートする金曜日(7月2日)には4,468館にまで、さらにスクリーン数を拡大して、「ハリー・ポッターと謎のプリンス」(2009年)が保持していた上映館数の最大記録=4,455館を超えてしまった、スーパーナチュラルな設定で三角関係のメロドラマを描く、サミット・エンタテインメントの恋愛ホラー・シリーズ最新作「トワイライト・サーガ/エクリプス」が約8,000スクリーンで集めたオープニング成績は約6,900万ドルで、初登場第1位を飾ったものの、期待されていた「スパイダーマン2」(2004年)の独立記念日をからめた週末オープニング成績の歴代最高記録=約8,815万ドル(4,152館)を破る新記録の樹立を果たせなかったばかりか、同ランキングで第2位の「トランスフォーマー」(2007年)の記録=約7,050万ドル(4,011館)にも届かず、BEST3の位置にとどまりました…!!

まずは自己ベストを更新するような格好で、ミッドナイト興行において、シリーズの前作「ニュームーン」(2009年)が打ち立てた最高記録の売り上げ=約2,630万ドル(3,514館)を上回る約3,000万ドル(4,000館超)をかき集める驚異的なダッシュをみせた「エクリプス」は、その新記録のうち、IMAXシアターのみで100万ドルを売り上げ、「トランスフォーマー2/リベンジ・オブ・ザ・フォールン」(2009年)の記録=約95万9,000ドルを凌駕してしまいました…!!

その深夜売り上げに上積みして、初日の6月30日(水曜日)に4,416館で、映画の製作費=約6,800万ドルに相当して超える約6,853万ドルをトータルで売り上げた「エクリプス」は、やはり、「トランスフォーマー2」が保持していた水曜日初日の売り上げ記録=約6,201万ドルを超えたのと同時に、サマームービーに限れば、1日の最高売り上げとなる「バットマン/ダークナイト」が初日の2008年7月18日に記録した約6,716万ドルをも破ってしまいました…!!
しかし、記録破りはそこまでで、「エクリプス」の約6,853万ドルでは、前作「ニュームーン」の映画史上最高額となる初日売り上げ記録にして、また、1本の映画が1日で売り上げた最高金額の記録でもある約7,270万ドルにはおよばず、ほんのわずかながら、シリーズ自体の勢いに陰りのようなものを覗かせてしまいました。

その「トワイライト・サーガ」が、いくらか勢いを失した原因としては、これまでのシリーズが秋の11月公開だったのに、「エクリプス」は強力なライバル作品の多い激戦のサマームービー・ウォーズに進出してきたことに加え、「ニュームーン」の初日が週末の金曜日だったのに対して、「エクリプス」は封切りが水曜日と週の半ばだった点が、前作ほどのパワーを発揮できなかった理由とも考えられるのですが、その水曜日から日曜日までの「エクリプス」の5日間の売り上げのトータルは約1億6,100万ドルで、条件を同じ5日間に設定し、「ニュームーン」が初日金曜日から翌週火曜日までに売り上げた数字と比較しても、「ニュームーン」は約1億6,467万ドルを稼いでいたので、やはり、「エクリプス」は若干、前作よりも劣ってしまうことになります…。

また、独立記念日の週末の目玉映画として封切られた「エクリプス」は、同じように水曜日が初日だった「スパイダーマン2」が記録したロングウイークエンドの計6日間の売り上げ記録=約1億8,007万ドルをしのぐことが期待されていたのですが、現状の推移では「エクリプス」はアメリカでは明日となる独立記念日の振り替え休日の月曜日の終わりまでに、約1億7,600万ドルまでしか数字を積み上げられない見込みで、公開館数では勝りながらも、前述のオープニング成績で敗れたのに続けて、「スパイダーマン2」に完敗を喫っすることになります…!!



アンチ「トワイライト」のコミックヒーロー映画ファンの方にとっては、スパイダーマンが吸血鬼を寄せつけなかったことで、してやったり…!!といった感じですが、主に女性を中心に拡大を続けてきた「トワイライト」のファン層も、ここらが枠の限界で、もう、いっぱいいっぱい…ということも考えられるかもしれません。
そういった限界を察して?!、シリーズが男性にまで観客層を拡げられる期待を込めて、最新作ではアクション場面の見どころを充実させたが、その効果はあまりなかった…と言うか、手を施すのが遅すぎた…ということになってしまいます。
「トワイライト」観る奴はバカ…!!みたいな乱暴を言っていた「トワイライト」大キライのデヴィッド・スレイド監督がカネに目がくらんでメガホンをとった「エクリプス」は、前作「ニュームーン」が、映画の格付けサイト RottenTomatoes で、バカにふさわしい?!27%の支持率だったのに対し、シリーズの第1作め「トワイライト」(2008年)=50%を少し上回った52%まで数字を回復させ、シリーズの中では1番おもしろい最高の出来栄えと称賛されていますが、それはあくまでも「トワイライト・サーガ」の中での比較であって、その他の多くの映画と比べた場合、今だ、観るに値しないゴミ映画状態であるのは相変わらずのようです…。
それは下 ↓ のような、学芸会の一場面としか思えない、まったく、やる気のない演技を、主要キャストが披露していることからも、自ずと察しがつく感じがします…。


腹筋自慢の少年が自分の女に惚れてることを承知で、白塗りのお兄ちゃんが自慢げに女を託すと、少年がこれ見よがしに女を抱きしめる、時代錯誤な男のエゴの張り合いの恥ずかしい場面…!!





ところで、ヘンリー・セリック監督のストップモーション・アニメ「コララインとボタンの魔女」(2009年)の原作者として知られるニール・ゲイマン(←)が先ごろ、優れた児童文学に与えられるCLIPカーネギー賞を、ホラー・ファンタジー小説「グレイブヤード・ブック」で受賞し、The Independent の取材に応じて、近年のヴァンパイア・ブームについて語り、吸血鬼が茶番のメロドラマの主人公として、もてはやされ、暗黒の闇を支配する存在ではなくなり、官能的な恐怖の魔力を失ってしまったことに飽き飽きしている旨の見解を示して…、
“そろそろ、おふざけは終わりにすべき時だと思うよ。吸血鬼にしばし、休息を与えてあげよう。もう充分にやり過ぎた…”
…といったコメントを述べました。
ジャンル系ファンタジーの第一人者であるニール・ゲイマンの言葉だけに、ホラーや、ダーク・ファンタジーのファンには真摯に受け止められ、「トワイライト」を核とする、生ぬるいヴァンパイア・ブームが、最終的にはジャンルを台なしにしてしまう可能性に、あらためて警鐘が打ち鳴らされた感じです。そうした危機感を思うと、やはり、ロバート・パティンソンのホンマにアホらしい顔面白塗りは、吸血鬼ではなく、ピエロの道化師のお兄さんですよ…と言っておく方が適切なのかもしれません。


と、そんな「トワイライト」のバカ映画シリーズもあと残すところ、最終章「ブレイキング・ドーン」の前後編2部作で終わりなわけですが、最新作「エクリプス」で登場した新世代のニューボーンの吸血鬼少女ブリー・タナーを主人公にしたスピンオフ小説「ザ・ショート・セカンド・ライフ・オブ・ブリー・タナー」を、原作者のステファニー・メイヤーは映画の公開に便乗して先がけ、先月6月はじめに出版していますから、いずれ映画化が進められることになるかもしれません。


「エクリプス」で、そのブリー・タナーを演じてるジョデル・フェルランドちゃん15歳(↑)を、CIAリーダーのみなさんはきっと、テリー・ギリアム監督の「ローズ・イン・タイドランド」(2005年)で観ていて、あぁ…、あの、ちょっとカリスマ的な雰囲気な女の子か…!!と、ご存知だと思うのですが、ジョデル・フェルランドちゃんは、パン兄弟監督がハリウッド進出したホラー映画「ゴースト・ハウス」(2007年)で、ヒロインのクリステン・スチュワートが引っ越して来る幽霊屋敷の以前の住人でしたね…!!、と考えると、今度はジョデル・フェルランドちゃんが、クリステン・スチュワートが卒業するトワイライト家の跡を継ぐ、新しい住人として、立場を前後するような感じだね…!!と、彼女を取材するインタビュアーは言ってみなければなりません…?!


ジョデル・フェルランドちゃんが、自分のキャラクター、ブリー・タナーを紹介してくれている動画!!





トワイライト・サーガ/エクリプステレビスポット







まずは、上 ↑ の思いっきり、右下がりの折れ線グラフをご覧ください。これは映画の格付けサイト RottenTomatoes が、M・ナイト・シャマラン監督作品の評価の支持率の動きをわかりやすく、視覚化してくれたものです。

左端の高い位置にあるポイントは、ドンデン返しのオチが話題となって大ヒットし、シャマラン監督の名前を一躍、世に広めたたスーパーナチュラル・スリラー「シックス・センス」(1999年)=86%です…!!、そのスタートから、ごく一部の映画ファンにしか評価されなかったダークなコミックヒーロー映画「アンブレイカブル」(2000年)で、ガクンと支持を急落(66%)させ、ホラー系コメディ映画の新境地を開いた「サイン」(2002年)で一旦、人気を盛り返す(74%)ものの、その後は「ヴィレッジ」(2004年)=43%、「レディ・イン・ザ・ウォーター」(2006年)=25%、そして、主演のマーク・ウォールバーグがプレミア・イベントでシャマラン監督を無視して、口をきかなかった「ハプニング」(2008年)=18%へと転落を続け、ついに最新作の「ザ・ラスト・エアベンダー」では、ひとケタ台の8%と、堕ちることまで堕ちて、もうすぐ着陸だ…!!とは、よろこべない感じになっています…。

そのように作品の質も人気も下降を続けるM・ナイト・シャマラン監督を起用して、映画作りの職人としての腕に期待したパラマウント映画とニコロデオンが共同で製作し、全米3,169館の約4,600スクリーンで封切った人気アニメの映画化のつもりだった「ザ・ラスト・エアベンダー」の週末のオープニング成績は約4,065万ドルで、初日の木曜日(7月1日)からのトータルの売り上げを約5,700万ドルとする、上々の成績をおさめています。
恐らく、アメリカでは明日の独立記念日の振り替え休日となる月曜日には、6,500万ドル前後にまで数字を積み上げ、1億ドル超えが早々と視野に入るのかもしれませんが、問題は前述のように支持率がひとケタ台ということで、この「ザ・ラスト・エアベンダー」の原作となるオリジナル・アニメ「アバター/伝説の少年アン」のファンは口をそろえて、シャマランは絶対に、もとのアニメをロクに観ていない…!!と指摘し、本作に比べたら、「ドラゴンボール・エボリューション」(2009年)が、いかに鳥山明の原作コミックに沿って、忠実に作られていたことか…!!と、呆れかえるような冗談で怒りを表現しています…!!


よって、2週めには「ザ・ラスト・エアベンダー」の売り上げは、先の折れ線グラフに似た急落に転じる可能性が高いことから、ひょっとすると、国内での興行成績が1億ドルを超えられないといった最悪の事態を招いてしまうかもしれません…。もちろん、当初から予定の3部作のトリロジーとして、続編を作っていく…といったようなことは、この第1作めの内容からして、すでに大方が無理だ…と考えています。

となれば、パラマウント映画は、M・ナイト・シャマラン監督なんかに託してしまった巨額の総製作費=約2億8000万ドルを、どのように回収していけばよいのか…?!
そうした危機感を持ったパラマウント映画が働きかけたのか?!、それとも、REELZ CHANNEL が、あまりにも本音すぎる…と反省したのか?!、先週末の金曜日(7月2日)に紹介した、「ザ・ラスト・エアベンダー」の観客が、カネ返せ!!と怒っている動画は、同映画サイトからは削除されてしまいました…。
(現在は、消される前にコピーされた動画を、YouTube からひろって、代わりにアゲているので、まだ観ていない方はご覧ください。子どもですら、おもしろくなかった…と言っています)


ザ・ラスト・エアベンダー」 テレビスポット




なお、ココでお知らせした、M・ナイト・シャマラン監督の新作のミステリー・プロジェクトは、消息の知れない子どもを懸命に探す父親が、スーパーナチュラルな力に頼り、わが子を見つけ出そうとする物語のスリラーで、主演はブルース・ウィリスではなく、ブラッドリー・クーパーでしたが、当のブラッドリー・クーパーは、「ハングオーバー2」の撮影があるため、シャマラン監督の映画には出ないかもしれません。
仕事として映画作りに取り組んでいる以上は、他人の話にも、いくらかは耳を傾けるべきのように思うのですが、酷評はことごとく無視して、指摘されると強引に反論するオナニストの映画には出ない方が無難かもしれませんね…。

下 ↓ は、「ザ・ラスト・エアベンダー」の主人公の少年アンに、本来そうあるべきアジア人の俳優を起用しなかったことなど、本作のキャスティングが人種の偏見に満ちていることに抗議している人たちのデモの様子の写真です。
しかし、そもそも、M・ナイト・シャマラン監督は確実に、原作のアニメを観ていない…?!のですから、だったら、キャスティングで人種がまちがっていることなど、どだい本人が気づきようありませんから、抗議しても無駄ですね…。



わずか77館の公開館数ながら、第10位でランキングに初登場した20世紀FOX傘下のFOXサーチライト作品「サイラス」は、先月6月18日に4館の限定公開で封切られた作品です。

物語の内容は…、ジョン・C・ライリーが演じる主人公の冴えない中年男のジョンは、キャサリン・キーナーの妻ジェイミーと離婚して、かれこれ7年にもなろうというのに、今だ、新しい関係を築くことに踏み出せず、人生を悶々と無駄にする日々を過ごしていた…。
しかし、その元妻ジェイミーが再婚すると知ったジョンはようやく、自分も誰かを見つけなければならないと悟りを開く…。
そうした決意を持って出かけたパーティーで、幸いにも自分にしっくりとくる理想の女性であるマリサ・トメイのモリーと出会うジョンだったが、モリーにはすでに切っても切れない関係の男がいた…!!、その男とはモリーのちょっとおかしな、21歳になる息子のサイラスで、堅すぎる絆で結ばれた母マリサ・トメイと息子ジョナ・ヒルの間に、ジョン・C・ライリーはどうにか割って入らなければならなくなる…!!


サイラス予告編




製作費=約700万ドルなので、まず赤字になることはない小品の本作をプロデュースしたのは、リドリーとトニーのスコット監督兄弟で、脚本と監督をつとめ、実際に映画を作ったのは、インディーズのおかしなホラーコメディ「バッグヘッド」(2008年)で知られるマークとジェイのデュプラス兄弟(↓)。今年2010年のサンダンス・フィルム・フェスティバルでプレミア公開されるや、その優れた内容が評判となった「サイラス」は、映画の格付けサイト RottenTomatoes で、78%の高い支持率を集め、傑作を意味する新鮮映画に認定されています。


今週第8位の必見の爆笑コメディ映画「ゲット・ヒム・トゥ・ザ・グリーク」でも演技力を発揮し、こいつ、タダのデブのお笑い芸人じゃなかったんだな…と、世間から才能を再評価されたジョナ・ヒルはもしかすると、この「サイラス」の息子役で、次回のアカデミー賞に絡んでくるのでは…?!と下馬評で語られています。何人もの映画ジャーナリストが、今年2010年のBEST①ムービーに推すことはまちがいない作品なので、覚えておいてください…!!




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