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シアトルのネプチューン・シアターのスタッフはシャレが効いているというか、きついジョークですが、でも、名前のつづりは間違っています…ッ!!、Terr nceではなく、Terr E nceです…!!



前作「アイアンマン」(2008年)で、ロバート・ダウニー・Jrの主人公トニー・スタークの親友ローディ中佐を演じ、大好評を博したテレンス・ハワードの出演料を高めに設定してしまったミスを帳消しにしたいマーベルが、勝手に契約を反故にして、テレンス・ハワードを一方的にクビにしてしまった理不尽なスキャンダルを、おととし2008年の秋にレポートしました。
そのテレンス・ハワードに代わって、ドン・チードルが役を引き継ぎ、ローディ中佐として、全米公開中の続編「アイアンマン2」に出演しているのですが、ドン・チードルがスクリーンに登場するなり、「やぁ、俺だよ…!!」としか言わないので、テレンス・ハワードがクビになったことを知らなかった人や、そもそも前作を観ていない人は、ドン・チードルが、どこの誰だか?!、サッパリわからず、お前は誰やねん…?!とツッコんでしまう登場の仕方や、案の定、迫力不足だった…と言われるドン・チードルのウォーマシンにガックリしたお客さんが、どうして、テレンス・ハワードが出てこないんだ!!、これじゃ、詐欺だろーがッ!!と怒り出さないように?!、あらかじめ、「アイアンマン」は“2”で、ヒーローはふたりになったけれど、テレンス・ハワードは“0”で、出てこないんですよ…!!とでも言っているかのような、とても親切な?!映画館の看板です…!!
ドン・チードルが、「やぁ、俺だよ…!!」としか言わず、演じる俳優が変わったのに、ローディ中佐をあらためて紹介しないジョン・ファヴロー監督の演出については、“みなさん、テレンス・ハワード解雇のスキャンダルは当然、知っていますよね?!、そういうことですよ!!”とでも言った感じで、サラリと流したクールな演出だった…と解釈する人もいるのですが、う~ん…、そうしたスクリーンの外の現実のゴシップを映画の中に取り込んだかのような作り方は、やはり、際どいと言われても仕方なく、ジョン・ファヴロー監督は、ドン・チードルがローディ中佐であることを印象づけるシーンをひとつ足したほうが無難だった…というのが、ひとまず、大方の意見の落ち着くところのようです。


また、そのように、ドン・チードル=ローディ中佐のキャラクターが確立されないまま、ストーリーが進行し、ローディ中佐が新ヒーローのウォーマシンに変身しても、観客はあまり感情移入することができないようで、ドン・チードルよりも見た目が強そうなテレンス・ハワードがウォーマシンだったら、きっともっと迫力があって、感動できたのに…と、ガッカリしてしまうことになるようです。
「オーシャンズ」シリーズや、「ホテル・ルワンダ」(2004年)、また、「再会の街で」(2007年)などで知られるドン・チードルが、間違いなく名優であることは誰も異論がないので、あたかも「アイアンマン2」をダメにしたかのように言われるのは、あまりにも気の毒なテレンス・ハワードに、今だに同情せずにはいられない判官びいきの不当な評価のとばっちりなのかもしれませんが、いずれにしろ、来たるべきコミックヒーロー大集合映画「アベンジャーズ」に向けてのネタふりにも時間を割かなねばならず、肝心の「アイアンマン2」自体の本筋が、かなり駆け足になってしまったことが、すべての元凶なのかもしれません。
だったら、ジョン・ファヴロー監督は時間が足りないのだから、お笑い芸人のジョン・ファヴローの出番をもっと削るべきだった…!!とおちょくられている、コミックヒーロー映画大集合映画「アベンジャーズ」のプリクエール?!は、6月11日(金)から日本公開です…!!



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