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ハロウィンの余韻も冷めやらぬのに、クリスマス映画を封切ったディズニーの公開戦略は、やはりフライングだったようです…ッ!!





そもそも世間において、年末のホリデイ・シーズンとは、今月11月第4木曜日の感謝祭からスタートするものだったはずですが、こと映画興行においては、少しでも他社の優位に立とうとする映画各社が期待の目玉作品の封切り日を少しずつ前倒し、他社の映画に先がけて公開しようとしてきた結果、今年2009年はついにディズニーが、先週末10月31日のハロウィンから、たった1週間しかたっていない、この週末に“クリスマス映画”をリリースしてしまいました…ッ!!



果たして、その成果はというと…、ロバート・ゼメキス監督がクリスマスの定番小説であるディケンズの名作をアニメ化した最新作「クリスマス・キャロル」を、アメリカでは、ほぼ昨日となる6日(金曜日)に製作・配給のディズニーが、2,035館の3Dシアターと、181館のIMAXシアターを含む全米の3,683館で封切った結果、初日の興行成績がおよそ約900万ドル前後となり、ひとりで主人公のスクルージどころか、3人のゴーストまでをモーションキャプチャで演じたジム・キャリーの過去のクリスマス映画「グリンチ」(2007年11月17日公開/3,127館)の初日成績=約1,563万ドルに遠くおよびませんでした…。
そのアメリカ国内だけで約2億6,004万ドルを売り上げ、全世界では約3億4,514万ドルを売り上げたユニバーサル映画の「グリンチ」の実績に期待し、ジム・キャリーを起用した「クリスマス・キャロル」を記録的な大ヒットに導くべく、映画の世界を紹介する特製の“クリスマス・キャロル・トレイン”(↓写真)を、この5月から公開直前まで、全米の主だった都市にくまなく走らせるという一大プロモーションを展開してきたディズニーですが、製作費に約1億8,500万ドルを費やした本作の初日売り上げ約900万ドルから予想されるオープニング成績は3,100万~3,200万ドル前後となり、同社が見込んでいた、少なくとも約3,500万ドル以上から4,000万ドル超のヒットは望めそうにありません…。よって、製作費が約1億2,300万ドルの「グリンチ」のオープニング成績が約5,508万ドルだったのと比較すれば、「クリスマス・キャロル」が投資した資金の回収に苦労する可能性が高いのは、すでに明らかで、どうやら、早すぎるクリスマス・プレゼントをおねだりしたディズニーの重役らは、天罰?!のお目玉を食ってしまったようです…。



映画の格付けサイト RottenTomatoes で、現在のところ、54%の支持率と、今ひとつ好評を得られていない「クリスマス・キャロル」の失敗については、ハッピーで心暖まる雰囲気にひたりたいクリスマス・アニメなのに、イメージがダークすぎる本作を、子どもの鑑賞にはあまりふさわしくない…と考えたファミリー層が敬遠した可能性が指摘されているほか、やはり、ハロウィンのすぐ翌週にズバリ「クリスマス・キャロル」?!というのは…といった意見が言われているようです…。
この最新作の「クリスマス・キャロル」を含め、3作連続してモーションキャプチャで映画を作ったロバート・ゼメキス監督は、シリーズ第1弾?!「ポーラー・エキスプレス」(2004年11月10日公開)は、約1億6,500万ドルの製作費に対し、国内では約1億8,080万ドルの大ヒットを達成したものの、海外では少し苦戦し、全世界のトータルが約3億494万ドルにとどまったことから、興行だけで黒字をあげることはできていません…。また、第2弾?!の「ベオウルフ/呪われし勇者」(2007年11月16日公開)は、約1億5,000万ドルもの製作費を費やしながら、国内成績が約8,228万ドル…と大台の1億ドルを上回ることもできず、全世界のトータルで約1億9,639万ドルしか稼げない大赤字に終わったため、ロバート・ゼメキス監督は、それら前2作に出資したワーナー・ブラザースから追われてしまっています…。
そうして河岸をディズニーに変えて発表した3度目の正直?!の「クリスマス・キャロル」だったわけですが、どうやら、早くも失敗作に位置づけられそうな気配で…、「フォレスト・ガンプ」(1994年)や、「キャスト・アウェイ」(2000年)といった過去に大ヒットした“実写映画”で培った貯金を、アニメですっかり使い果たしてしまったようなロバート・ゼメキス監督の今後の去就には注目が集まりそうですね…。













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その苦戦の「クリスマス・キャロル」に対して、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演のSFモッキュメンタリー「ザ・フォース・カインド」が、2,527館で約500万ドルを売り上げ、誰も期待していなかったのに、初日金曜日の映画興行ランキングで第2位の好スタートを切りました…ッ!!
“実在の…”という“フィクション”の設定でミラ・ジョヴォヴィッチが演じる“架空”の心理学者アビゲイル・タイラー博士が、アラスカで頻発した住民の失踪事件と、空飛ぶ円盤のUFOとの関連を突き止めた驚愕のエイリアン・アブダクトの“実話”という設定の“物語”を描いた本作は、映画の中で紹介される虚構の“実際の映像”の生々しい作りなどが、全米大ブームの超低予算自主製作ホラー映画「パラノーマル・アクティビティ」に通じるものがあり、、題材は異なるものの、観客の興味を惹いたことから、思いがけず、タイムリーな柳の下の2作めの“実際の映像”モノ映画としてヒットしてしまったようで、初日の数字から予想されるオープニング成績は約1,300万ドル前後です。
しかし、“思いがけず…”と思いがけずに書きましたが、この「ザ・フォース・カインド」の便乗ヒットが本当に偶然か…?!というと、そうとも言い切れない感じで、監督のオラントゥンデ・オスサンミの前作「ザ・ケイヴ」(2005年)も、洞窟ホラー映画「ディセント」(2005年)の人気に便乗した作品でした…ッ!!
オスサンミ監督の映画作りの才能はさておき、とりあえず、流行の映画を先どるセンスや、どんな映画がヒットしそうか?!を見抜く目は確かなのかもしれませんね…ッ!!、配給会社で買い付けなどされた方がよかったのでは…?!
ところで、見出しのタイトルで本作を“アル中映画”と称しているのは、アラスカで行方不明者が頻発したのは映画の通りに事実なのですが、その失踪の実態は、住民のアル中率が高い同地で、お酒に酔った人が厳しい自然環境の中で行き倒れになってしまった…!!といった真相がすでに解明されています…ッ!!
本作ではそれを“エイリアンのしわざだッ!!”と言っているわけですねッ!!、あまりにも強引で、ちょっとウケるんですけど…ッ!!(笑)

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さて、タイミングよくヒットにありつき、「バイオハザード4/アフターライフ」(2010年夏全米公開)の撮影も快調に進みそうなミラ・ジョヴォヴィッチに対して、公開前日の5日(木曜日)に、テキサスのフォートフッド陸軍基地で、あろうことか精神科医が拳銃を乱射し、13人が死亡したのに加え、30人以上が負傷するという事件が発生し、折りしも軍や基地に恐怖した観客に敬遠されてしまった、ジョージ・クルーニーの最新作「実録・アメリカ超能力部隊/ヤギを見つめる男たち」は、2,443館で上映された初日の売り上げが約470万ドル…と、パラノーマル映画「ザ・フォース・カインド」にわずかにおよばず第3位に着けてしまっています…。
オーバーチュア・フィルムズが約500万ドルで配給権を買った「実録・アメリカ超能力部隊/ヤギを見つめる男たち」は、米軍がエスパーを育成し、超能力を武器として戦う部隊を作ろうとしていた…ッ?!という、トンデモ実話の映画化ですが、公開にあわせるように起きてしまった現実の悲惨な事件の前には、いかに社会派の視点をもった映画とは言え、ブラックな笑いはふさわしくありませんでした…。
予想されるオープニング成績は、約1,200万ドルから1,300万ドル程度です。

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人気テレビ・シリーズの「トワイライト・ゾーン」が、リチャード・マシスンの短編小説を原作として、1986年に放送したエピソード「ボタン、ボタン」を、カルト映画「ドニー・ダーコ」(2001年)のリチャード・ケリー監督が映画化した、ワーナー・ブラザース配給の「ザ・ボックス」が2,635館と、上位の「ザ・フォース・カインド」や、「ヤギを見つめる男たち」よりも若干だけ多い上映館数で封切られながら、初日に約285万ドルしか集めることができず、予想のオープニング成績が約800万ドルとなる見込みで、1,000万ドルを切ってしまいそうです…。
リチャード・ケリー監督のメディアでの発言によれば、本作のように製作費=約2,500万ドル前後の作品は、興行でそれほど当たらなくても、赤字になることは少ないそうですが…、キャメロン・ディアスと、目から光線のジェームス・マースデンが演じる主人公の夫婦たちより、ハリウッドの映画スタジオはさらにもっと強欲でしょうから、オリジナリティの高い作品を作れる数少ない映画作家のひとりであるリチャード・ケリー監督が今後も、コンスタントに映画を作っていけるよう、できれば本作はもう少しヒットしてほしかったですね…。
それにしても、ボタンを押せば、世界のどこかで、自分の知らない誰かが死ぬ代わりに100万ドルが手に入る…という、他人の命と自分の利益を天秤にかけた二者択一を、「フロスト/ニクソン」(2008年)のニクソン大統領ことフランク・ランジェラが、金に困った主人公夫婦たちに迫る本作の命題ですが、下 ↓ のお笑いサイト funny OR DIE が作ったパロディのように、その道徳の倫理観を問う究極の選択は、今時のご時世では、まったく究極でも何でもなく、観客の興味を惹かなかったのかもしれません…。どうせ、今この瞬間も、他人の誰かなんて、世界中のアチコチで死んでるよ…ッ!!、だったら、お金をもらっとかなければ損だ…ッ!!、ということですね…、まぁ、それは確かにその通りなのですが…。



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最後は…、ヒュー・ジャックマンが辞退し、ロバート・ダウニー・Jrとベン・スティラーの「トロピック・サンダー」コンビに断られ、仕方がないので、サラ・ペイリンのモノマネが大ウケしたティナ・フェイとスティーヴ・マーティンの男女ペアにしようと思ったら、忙しいベイビー・ママのスケジュールがあわなくて、結局、スティーヴ・マーティンとアレック・ボールドウィンのおっさんコンビが司会することになった、来年2010年の次回アカデミー賞の最優秀作品賞当確と言われている「プレシャス/ベースド・オン・ザ・ノベル“プッシュ”バイ・サファイア」が18館の限定公開で封切られ、初日に約58万5,000ドルを稼ぎ、第11位にランクインしています。
「プレシャス」の成績を1館あたりのアベレージに置き換えると、約3万2,500ドルとなり、トップの「クリスマス・キャロル」の平均売り上げ=約2,433ドルとは、もはや比較にもならないので、実質的には、この週末の全米№1映画として、映画館の客席を最も埋めるのは、この「プレシャス」…ッ!!ということになりそうです。
1980年代のニューヨークのハーレムを舞台に、父親に2度も妊娠させられるなど劣悪な生活環境に置かれている16歳の少女プレシャスが、柔軟な教育方針のオルタナティブ・スクールで生まれ変わっていく感動作「プレシャス」の監督は、クイーン=ヘレン・ミレンとキューバ・グッディング・Jrが共演した「シャドウボクサー」(2005年/邦題「サイレンサー」)のリー・ダニエルズです。




最近、多忙につき、月曜アサ恒例の全米映画ボックスオフィスBEST10の興行レポートを満足に書けない時が多いので、封切り初日の成績を元にしたプレ・レポートを、新作の多い今週はあらかじめアップしておくことにしました。
今後もこうしたやり方をとらせてもらうと思いますが、BEST10ランキングは当然、明日月曜早朝にアップするので、それぞれの予想オープニング成績が当たっているか?!、楽しみにチェックしてください…ッ!!

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