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黒人少女の過酷な青春を描いた限定公開の

次回アカデミー賞作品賞最有力の注目映画

「プレシャス」が平均10万ドルの大ヒット!!



*数字は、週末の興行成績-(公開館数)-トータル興行成績 の順です。

第1位(初)  第2位    第3位(初)  第4位(初)  第5位


第1位クリスマス・キャロル」(今週末14日公開)
$31,000,000-(3,683館)-$31,000,000
第2位マイケル・ジャクソンのTHIS IS IT」(公開中)
$14,000,000-(3,481館)-$57,855,000
第3位実録・アメリカ超能力部隊/ヤギを見つめる男たち
$13,309,000-(2,443館)-$13,309,000
第4位ザ・フォース・カインド/第4種接近遭遇」(12月23日公開)
$12,521,000-(2,527館)-$12,521,000
第5位パラノーマル・アクティビティ」(2010年公開)
$8,600,000-(2,558館)-$97,430,000


第6位(初)  第7位     第8位    第9位    第10位  


第6位ザ・ボックス
$7,855,000-(2,635館)-$7,855,000
第7位カップルズ・リトリート
$6,428,000-(2,857館)-$95,980,000
第8位ロー・アバイディング・シチズン
$6,172,000-(2,474館)-$60,873,000
第9位かいじゅうたちのいるところ」(2010年1月公開)
$4,225,000-(2,756館)-$69,268,000
第10位アストロボーイ」(公開中)
$2,588,000-(1,918館)-$15,073,000


昨日の初日レポートのおさらいの解説はこちら!! → 





先週の前回(10月30日~11月1日)にかけては、ハロウィンのお祭りでパーティに出かける人が多く、閑散としてしまった全米の映画館でしたが、この週末はそのハロウィン明けを待って公開された新作映画が大小あわせて5本も登場し、約33%の売り上げアップで、BEST10の興行成績を足したトータルを再び1億ドル以上に盛り返すことができました。ただし、パラマウント/ドリームワークスのアニメ「マダガスカル/エスケープ・2・アフリカ」(4,056館)がオープニング成績=約6,310万ドルのビッグヒットを記録した前年同時期との比較では、本来は同アニメに相当する活躍をしなければならないはずのディズニーの「クリスマス・キャロル」がコケた今年は約15%近い落ち込み…となっています。
そのホリデイ映画のトップランナーとしてディズニーが封切った、ジム・キャリー主演のモーションキャプチャ・アニメ「クリスマス・キャロル」は、昨日の初日レポートでお伝えした予想とドンピシャの約3,100万ドルのオープニング成績しかあげることができず、期待値の4,000万ドルを大きく下回り、約2億ドル近い製作費の回収に暗雲がたれ込めてしまいました…。

ジョージ・クルーニーとユアン・マクレガー共演の社会派ブラック・コメディ「実録・アメリカ超能力部隊/ヤギを見つめる男たち」は、土曜日に集客がアップするという健全な興行の動きを見せ、予想の1300万ドルを少し上回る約1,330万ドルを稼いで、初登場第3位に着け、超能力ソルジャーたちが初日に自分たちを負かしたUFOを撃墜し、順位の逆転に成功しています!!

その金曜初日の興行ランキングでは「クリスマス・キャロル」に次ぐ第2位と好調だった、ミラ・ジョヴォヴィッチのパラノーマル映画「ザ・フォース・カインド/第4種接近遭遇」は、土曜日に前日比マイナス4%の下げとなり、日曜日には大きくマイナス43%と落ち込んだことから、公開すぐに観た人たちの“つまらなかった…”という口コミが広がってしまったようで、予想の1,300万ドル前後を少し下回る約1,252万ドルのオープニング成績で、結局、BEST3からあぶれ、初登場第4位となってしまいました…。
がまぁ、いずれにしろ、「実録・アメリカ超能力部隊/ヤギを見つめる男たち」の製作費は約2,500万ドルで、「ザ・フォース・カインド」もそれと同等か、それ以下の製作費しか使われていないでしょうから、どちらの作品も規模に見合うオープニング成績を達成し、ひとまず成功と言えそうです。

残念なのは、映画マニアには人気の“第2のスタンリー・キューブリック”?!の異才リチャード・ケリー監督が、「トワイライト・ゾーン」のエピソードを映画化した「ザ・ボックス」が、予想の800万ドルに届かない785万ドルのオープニング成績で初登場第6位となり、苦しいスタートを切っています…。

しかし、この週末の最大注目作は何と言っても、サンダンス映画祭と、カナダ・トロント国際映画祭で一般観客からの熱い支持を集め、両方の映画祭で観客賞をダブル受賞した初の映画として、映画の格付けサイト RottenTomatoes でも87%の高い評価が与えられている、次回アカデミー賞最優秀作品賞の有力候補「プレシャス/ベースド・オン・ザ・ノベル“プッシュ”バイ・サファイア」で、配給のライオンズ・ゲートが4都市18館の限定公開で封切った本作のオープニング成績は約180万ドルですから、単純にアベレージの売り上げが1館あたり約10万ドルとなり、トップの「クリスマス・キャロル」の平均売り上げ=約8,417ドルをケタ違いに引き離す大ヒットとなり、ついに一般公開された「プレシャス」が早くも旋風を巻き起こしていることがよくわかります。



さらに述べれば、アカデミー賞で8部門にノミネートされ、監督賞ほか3部門受賞の「ブロークバック・マウンテン」(2005年9月公開/5館)の単館アベレージ記録は約10万9,485ドルで、やはり、アカデミー賞8部門ノミネートで最優秀主演男優賞と最優秀撮影賞を受賞した「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(2007年12月公開/2館)の単館アベレージ記録は約9万5,375ドルでしたから、ダコタ・ファニングのサイキックバトル映画「プッシュ」(2009年)と混同されないため?!、「プッシュ」から「プレシャス」に題名をあらためた本作は、それらの名作と同等の関心を集めているわけですね!!、このリー・ダニエルズ監督の「プッシュ」の製作費は約1,000万ドルですから、拡大公開されれば、すぐに黒字になるのは間違いありません!!

今週末の全米新作映画は初日が不吉な13日の金曜日だけに?!、古代マヤ暦のトンデモ大予言によって地球が崩壊する恐怖をスペクタクルに描いた、ローランド・エメリッヒ監督の見かけ倒しディザスター映画「2012」(約1週遅れの21日公開)が、唯一の全米拡大公開映画として登場!!、ソニー・ピクチャーズが3,000館以上で封切る本作は、1本だけのワイドリリースなのだから、易々と初登場第1位になるのは確定的ですが、どこまでの大ヒットになるか…?!は、まだわかりません…。なのにもう、カン違い巨匠は本作の続編として、その“翌年”を描く、冗談みたいな「2013」の準備を進めています…!!、ただし、映画ではなく、「2013」はテレビシリースとして、文明が失われた終末世界でサバイバルする人たちを主人公とするアンサンブル・ドラマとなる予定で、ABCテレビが「LOST」の後がま番組として放送を検討しています。ABCテレビが本格的なSFアポカリプス・ドラマとして「2013」に大金を投じ、本腰を入れるのか、どうか?!の見極めも、「2012」のオープニング成績から察することができそうで、その点にも注目なのですが、映画の公開前に、つづきはテレビでどうぞ…ッ!!と言われると、なんだか映画は、テレビシリーズの巨大なパイロット版のようで、シラケてしまいますね…。
その他の新作映画としては、日本で先行公開されている「パイレーツ・ロック」が、900館程度の小規模で公開されるのに加え、ウェス・アンダーソン監督が、時間と根気の必要なストップモーション・アニメの現場には来ず、メールで演出した?!ことが話題になった、ロアルド・ダール原作の「ファンタスティック・ミスター・フォックス」が限定公開で封切られる予定です。
それでは最後に、「2012」から、ローランド・エメリッヒ監督お得意の目を見張るスゴイSFXの特撮映像大博覧会のカットを取り除き、映画の本質をあらわにしたイジワルな動画をご覧ください!!、俳優たちのやる気のない、集中力を欠いた生ぬるい演技がしだいにコントのように観えてきて、カン違い巨匠がロクな演出をしていないことがよくわかります…ッ!!、では、来週もお楽しみに…ッ!!



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