“くもりときどきゾンビ”でソニピ絶好調!!
1、2、フィニッシュで3週連続首位独占!!
*数字は、週末の興行成績-(公開館数)-トータル興行成績 の順です。
第1位(初) 第2位 第3位(初) 第4位(初) 第5位
第1位「ゾンビランド」
$25,000,000-(3,036館)-$25,000,000
第2位「くもりときどきミートボール」(公開中)
$16,700,000-(2,977館)-$82,392,000
第3位「トイストーリー 1&2 3D」
$12,500,000-(1,745館)-$12,500,000
第4位「インベンション・オブ・ライング」
$7,350,000-(1,707館)-$7,350,000
第5位「サロゲート」
$7,344,000-(2,951館)-$26,387,000
第6位 第7位(初) 第8位 第9位 第10位
第6位「キャピタリズム/マネーは踊る」(12月公開)
$4,850,000-(962館)-$5,252,000
第7位「ウィップ・イット!」
$4,850,000-(1,720館)-$4,850,000
第8位「フェーム」
$4,754,000-(3,133館)-$16,634,000
第9位「インフォーマント」(12月公開)
$3,800,000-(2,425館)-$26,580,000
第10位「ラブ・ハプンズ」
$2,777,000-(1,922館)-$18,910,000
★遅くなりました…ッ!!、今週はかなり手抜きの解説はこちら…!!→
★今週第2位のCGアニメの3D映画「くもりときどきミートボール」で、先週まで2週連続で第1位をキープしていたソニー・ピクチャーズが、興行的に成功例の少ないマニア向けのホラー・コメディである「ゾンビランド」を、思い切って、3,036館の拡大公開に踏み切り、3,900スクリーンで封切った結果、見事に当って、初登場第1位を獲得し、ソニピは他社に首位の座を譲ることなく、自社の作品同士でトップのパトンをリレーすることに成功しました…!!
ゾンビ映画のオープニング成績としては、ザック・スナイダー監督の「ドーン・オブ・ザ・デッド」(2004年3月公開/製作費2,600万ドル/国内成績5,902万ドル/世界トータル1億235万ドル)が記録した2,672万ドルに次ぐ、史上第2位のヒットである約2,500万ドルを稼ぎ出した「ゾンビランド」は…、保存料などの食品添加剤がたっぷり入っている?!おかげで、賞味期限が永遠に続く…と都市伝説で言われ、700年後の未来で Wall-E のお友だちのゴキブリちゃんもおいしく食べていたスポンジケーキのトゥインキーを求めて、ゾンビ大陸と化したアメリカをさすらうウディ・ハレルソン演ずる怖いもの知らずのタラハシーと、臆病だけをとり得として生き残ってきたジェシー・アイゼンバーグのコロンバスの凸凹コンビが、しっかり者のアビゲイル・ブレスリンのリトル・ロックと、エマ・ストーンのウィチタの姉妹コンビと出会い、西海岸にあるとされる、ゾンビから隔離された安全なテーマーパークの聖地を目指す珍道中を描いたホラー・コメディです。
そもそもは赤の他人の主役たち4人が、次第に家族のように結びついていく…という感動的なテーマも含んで、ホロリともさせる新人のルーベン・フライシャー監督(↑)のセンスと手腕が好評価されている本作は、映画の格付けサイト RottenTomatoes では、なんと89%もの高い支持率を集めています…!!、また、本作の製作費は約2,360万ドルですから、前述の約2,500万ドルのオープニング成績だけで、一気に元手の金額をしのいでしまったので、本作の収支が黒字になることは,まず間違いないでしょう…ッ!!、なお、ソニピの調べによれば、「ゾンビランド」の観客の約56%が男性で、全体の約6割が25歳以下の若年層だったそうです。
なんて…ッ!!
↑ ウィチタ役のエマ・ストーンは、やはり、ソニーピクチャーズが製作した、近年のアメリカ映画の最高傑作の1本である「スーパー・バッド」(2007年)のヒロインとして、永遠に“オレたちのアイドル”であり続ける女優ですね…!!
★イギリス発のシットコム「The Office」で成功したリッキー・ジャーヴェイスが主演のみならず、監督もつとめたワーナー・ブラザース配給のコメディ「インベンショ・オブ・ライング」が、オープニング成績=735万ドルと低調な成績ながら、本作にとっては期待の予想を上回る好調な出足で、第4位に初登場しました…ッ!!、というのも、リッキー・ジャーヴェイスが主演した前作のパラマウント/ドリームワークス作品「オー!マイ・ゴースト」(2008年9月公開/製作費2,000万ドル/国内成績1,336万ドル/全世界トータル2,707万ドル)のオープニング成績は、たったの501万ドルでしたから、たとえ735万ドルでも、リッキー・ジャーヴェイス作品としては大きく前進を果たしたことになる訳です…ッ!!
リッキー・ジャーヴェイスがイギリス流の皮肉を満載した「インベンショ・オブ・ライング」は、嘘という概念が存在せず、世間には正直者しかいない架空のパラレル・ワールドを舞台に、失業して家賃を払えない窮地に陥ったリッキー・ジャーヴェイスが嘘をつくことを思いつき、口八丁でのし上がってしまいますが…。
みんな本当のことしか言わないので、ハゲの人に向かって“今日もツルツルですね!!”とか、心で思ったとしても、けして口には出せない非常識なことを、登場人物たちが言いまくるッ!!という世界観の笑える設定が少しウケた本作ですが、それでも、口コミでこの先、観客動員を伸ばしていけるだけの勢いはなさそうです…。共演は、ジェニファー・ガーナー、ロブ・ロウのほか、ジョナ・ヒル、ティナ・フェイといった人気のお笑いスターも登場しています。
本作の製作費は約1,850万ドルなので、まぁ、このオープニング成績からすれば、赤字はまぬがれそうで、ひとまず成功作と言ってあげていいのかもしれません。本作のオープニング興行の観客の約半分は30代以上の中年層で、全体のおよそ53%と、微妙に女性の方が多かったようです。
★「華氏911」(2004年)や、「シッコ」(2007年)でセンセーションを巻き起こしたマイケル・ムーア監督が、マネーゲームに踊って破綻した銀行や大企業を政府が公金で救済し、そうしてツケを国に肩代わりさせた経営者らが、生活苦にあえぐ庶民を尻目に、高給をふところに入れているという…、社会主義なんだか、資本主義なんだかわからない、矛盾したアメリカ経済に批判のメスを入れたドキュメンタリー映画の新作「キャピタリズム/マネーは踊る」と、ラブコメ女王のドリュー・バリモア初監督作のスポ根ガーリー・ムービー「ウィップ・イット!」が、週末成績485万ドルのまったく同じ数字で、第6位と第7位に並んでいますが、公開館数を比較すると、どちらの映画がヒットしているか?!は一目瞭然…。
1,720館で上映の「ウィップ・イット!」の1館あたりのアベレージ売り上げは、約2,820ドルで、わずか962館の「キャピタリズム/マネーは踊る」の平均値は約5,042ドルです。追って、実際の現金の売り上げが確認されれば、どちらが第6位で、どっちが第7位か?!、順位の上下は明確になるでしょうが、それにしたって、アベレージ売り上げで「ウィップ・イット!」に大差をつけた「キャピタリズム/マネーは踊る」が上位でなければ、かわいそうでしょう…。
ところで、「キャピタリズム/マネーは踊る」の上映館数を、わずか962館…と書きましたが、この上映館数はマイケル・ムーア監督にとっては、「華氏911」の拡大公開時のオープニング上映館数=868館をしのぐ、自己最大の公開規模です。
そこからさらに拡大を遂げた「華氏911」は、最終的に2,011館で上映されましたから、「キャピタリズム/マネーは踊る」が、そのスクリーン数を超え、今後も順位を上げていく可能性はありますが、この週明けにどれだけ、口コミが広まるか?!が運命の分かれ目ですね…。今週末の成績が気にかかる作品です…。
↑ アメリカは社会主義国家だった…ッ!!という風刺のポスター!!
★全米で社会現象にまでなった20世紀FOXの大ヒット青春コメディ「JUNO/ジュノ」(2007年)のエレン・ペイジが、一旦は主演を承諾したサム・ライミ監督の最高傑作のホラー映画「ドラッグ・ミー・トゥ・ヘル」をドタキャンして乗り換えた「ウィップ・イット!」は、「JUNO/ジュノ」の脚本家ディアブロ・コーディの新作の学園ホラー「ジェニファーズ・ボディ」が先に公開され、コケてしまったのを追うような、期待を裏切った結果となってしまいましたが、目まぐるしい時代のサイクルの変化に、もう「JUNO/ジュノ」ブームは忘れ去られてしまったかのようで、「ジェニファーズ・ボディ」も、「ウィップ・イット!」も不調の20世紀FOXは、完全にアテがハズレてしまったような格好ですね…。
しかし、内容的にはそう不評でもない「ウィップ・イット!」の製作費は、お値打ち価格の約1,500万ドルなので、それほど興行に頼らなくても、テレビ放送などの様々な権利料の売却だけで、元手をかなり回収できてしまうかもしれません…。
20世紀FOXの調べによれば、本作の観客の約7割が女性だったそうですから、映画の中身だけでなく、映画館も女だらけだったようです…!!
が、女性ばかりの出演者とローラースケートの猛特訓をしている様子…!!
★今週末の全米公開映画は、ユニバーサル映画の新作「カップルズ・リトリート」のたった1本だけ…!!、ヴィンス・ボーンと、「ウォッチメン」(2009年)のシルクスペクターことマリン・アッカーマンのカップルのほか、ジェイソン・ベイトマンと女子高生探偵「ヴェロニカ・マーズ」のクリステン・ベルのカップル、「アイアンマン」シリーズでは監督のお笑い芸人ジョン・ファブローと、「セックス・アンド・ザ・シティ」のクリスティン・デイヴィスのカップルといった面々が、リゾートで自分たちの関係を見つめ直すことになる大人向けのちょっとエッチな笑いを誘うコメディです!!
…という訳で、次回はあまり変化のないランキングとなりそうですが、とりあえず、お楽しみに…ッ!!
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