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「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン4」が今年最大の
オープニング・ヒットで初登場第1位!!、ただし…、
シリーズの売り上げ減と人気の下降は止まらず!!


*各数字は、週末成績-(公開館数/平均売上げ)-トータル成績。題名の後の()は概算の製作費です。


第1位(1) 「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン4 / オン・ストレンジャー・タイズ」(2億5,000万ドル)
       $90,100,000-(4,155館/$21,685)-$90,100,000

第2位(2) 「ブライドメイド」(3,250万ドル)
       $21,058,000-(2,937館/$7,170)-$59,518,000

第3位(1) 「ソー」(1億5,000万ドル)
       $15,500,000-(3,924館/$3,950)-$145,406,000

第4位(3) 「ファスト・ファイブ」(1億2,500万ドル)
       $10,631,000-(3,622館/$2,935)-$186,219,000

第5位(5) 「リオ 3D」(9,000万ドル)
       $4,650,000-(2,593館/$1,793)-$131,647,000


第6位から第12位までは続きを読むの後です…!!



第6位(4) 「プリースト」(6,000万ドル)
       $4,600,000-(2,864館/$1,606)-$23,683,000

第7位(6) 「ジャンピン・ザ・ブルーム」(660万ドル)
       $3,700,000-(1,472館/$2,514)-$31,318,000

第8位(7) 「サムシング・バロウド」(3,500万ドル)
       $3,425,000-(2,606館/$1,314)-$31,428,000

第9位(8) 「ウォーター・フォー・エレファンツ」(3,800万ドル)
       $2,150,000-(1,894館/$1,135)-$52,428,000

第10位(9) 「マディアのビッグ・ハッピー・ファミリー」(2,500万ドル)
       $990,000-(912館/$1,086)-$51,757,000

第11位(10) 「ソウル・サーファー」(1,800万ドル)
       $950,000-(984館/$965)-$40,631,000

第12位(初) 「ミッドナイト・イン・パリ」(3,000万ドル)
       $579,000-(6館/$96,500)-$579,000


ソニー・ピクチャーズ・クラシックスが限定公開で封切り、第12位に初登場した「ミッドナイト・イン・パリ」は、題名ですぐわかるようにフランスのパリを舞台にした映画ということで…、
現地ではまだ今日の5月22日に、テレンス・マリック監督がブラッド・ピットを主演に起用した、賛否半ばで、あまり好評価されず、グランプリに値しないと思われていた「ザ・ツリー・オブ・ライフ」がグランプリのパルムドールを受賞し、なぜ?!と肩をすくめられるような終わり方をしてしまった第64回カンヌ国際映画祭で、主演女優のレイチェル・マクアダムスが大変にもてはやされた、ウディ・アレンの新作です。

例によって、ウディ・アレンの分身のような主人公として、オーウェン・ウィルソン演じるハリウッドで成功した脚本家のギルが登場し、婚約者であるレイチェル・マクアダムスのアイネスと、彼女の両親とでパリに旅行にでかけることになります。アイネスの両親はギルが娘とは釣り合っていないと見なしており、ふたりの婚約には、あまり乗り気でない…といった状況で、ギルは小説家へのステップアップを目指しているのですが、筆に行き詰まり、自分の才能に疑問を感じてしまう…。そうしたプレッシャーが重なった折り、ギルが真夜中に乗ったタクシーがたどり着いた先は、1920年代のパリだった…!!といった、ファンタジックな展開を物語は迎え、芸術の花が咲き開いた過去のパリで、ギルは自分の理想とする憧れの作家のフィッツジェラルド(「ソー」のトム・ヒドルストン)や、ヘミングウェイ(「ソルト」のコリー・ストール)、また、ガートルード・スタイン(キャシー・ベイツ)に、サルバドール・ダリ(エイドリアン・ブロディ)といった歴史上の人物らと出会って、刺激を受け、マリオン・コティヤールが演じるピカソの恋人のアドリアーナと恋に落ちたギルは、自分とアイネスとの関係を見直し始める…。


ミッドナイト・イン・パリ予告編




…といったような内容で、ウディ・アレンの過去の作品に例えれば、「カイロの紫のバラ」(1985年)に近いテイストのチャーミングな映画と評されている本作は、映画の格付けサイト RottenTomatoes では92%、metacritic では81%のスコアがつけられ、レビューでは概ねから“B”から“A”の高い評価を与えられています。
近年は作品の出来栄えの上下の波が著しいウディ・アレンは、アントニオ・バンデラスが主演した不評の前作「ユー・ウィル・ミート・ア・トール・ダーク・ストレンジャー」(2010年9月公開)が、本作と同じ6館の限定公開で封切られたオープニング成績が約16万ドルと不発でしたが、「ミッドナイト・イン・パリ」は、その3倍半以上を集客していることになり、単館のアベレージで言えば、この週末に「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン4」を抜いて、最も映画館の座席を埋めていた、実質的な№1ヒット作だったことになります。ウディア・アレンとしては、スペインが舞台だった「ヴィッキー、クリスティーナ、バルセロナ」(2008年)以来の会心の作として、どうやら、「ミッドナイト・イン・パリ」は、いずれ映画賞にからんでくることになりそうですね。



《 POINT 》 一般にオープニング成績の約3倍前後が、その映画の最終的な興行成績になる可能性が高い。興行成績の概ね半分が
映画館の取り分となる。よって、オープニング成績から試算したトータルの売り上げを2分の1にして、製作費と比較すれば、その映画の興行的成功の度合いをおおまかに測ることができる。



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