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ジョン・ウェインの代表作「勇気ある追跡」(1969年)の原作を再映画化した西部劇「トゥルー・グリット」が、映画史上にのこる名作として、万人の感動を呼び、全米での興行収入が約1億5,574万ドルを突破の大ヒットを達成したことで、ついにこれまで果たせなかったビジネス面での成功もおさめたコーエン兄弟監督の次回作が、ホラー映画になる可能性が浮上しました…!!





映画ファンとのチャットのコミュニケーションに臨むため、イギリスの映画メディア エンパイアのオンライン版の編集部を訪れたコーエン兄弟監督の弟の方、イーサン・コーエンが、エディターのヘレン・オハラから、ホラー映画は作らないんですか?!と尋ねられ、答えたコメントによれば…、
“奇遇だなぁ、君はそれを訊くべきだったんだよ、答えはイエスだ。ぼくたちは今、2、3の脚本に取り組んでいるんだけれど、そのうちの1本は…、徹底的なホラー映画とでも呼ぶべき代物なんだ。
フランシス・マクドーマンドが恐ろしいモンスターとして登場することになる…”
…とのことで、コーエン兄弟監督の映画の常連である女優のフランシス・マクドーマンドが化け物…というのは、彼女が兄イーサンの妻であることから、その場にいない身内をおちょくってみたジョークですが、どうやら、次回作の候補のうちの1本として、ホラー映画を検討している…!!というのは冗談ではなく、真剣のようです。

しかし、イーサンは、その注目のコーエン兄弟監督の最新ホラー映画の内容については、何も語ってくれなかったようで、どんな映画なのか?!、サッパリ見当がつかないわけなのですが、この件について報じた映画のサイトや、ブログをチェックしてまわったところ、Slashfilm のラス・フィッシャーがおもしろいことを指摘してくれていました。
ラスによれば、コーエン兄弟監督とコンビを組み、「バートン・フィンク」(1991年)以降の兄弟の映画をすべて撮影しているカメラマンのロジャー・ディーキンスが、映画サイト CHUD のインタビューで、コーエン兄弟は映画をデジタルカメラで撮影しないのか?!と尋ねられ…、
“興味深いね。彼らは現在、あるプロジェクトを抱えているんだけど、リッキー・リーコックや、D・A・ペネベイカーが、16ミリ・フィルムで作ったドキュメンタリー映画のようなタッチを求めているんだ…”
…と答え、その昔の古い16ミリ映画の趣を、そう観えるようにフィルムで撮影してしまうのか?!、それとも、デジタルのムービーカメラでフツーの映画として撮影し、それをポスト・プロダクションで加工し、あえて古い映画のように見せかける…という選択肢を残した手段をとるのか?!、検討を重ねているそうです。


このコーエン兄弟監督が、どうやらドキュメンタリー・タッチの映画を作ろうとしているらしい…という情報を、先の謎のホラー映画と結びつけて考えてよい根拠は、実際のところ、どこにもありませんが、「パラノーマル・アクティビティ」シリーズをはじめ、イーライ・ロス監督が製作した「ザ・ラスト・エクソシズム」(2010年)など、近年のホラー映画の主流は、やらせの擬似ドキュメンタリー=モッキュメンタリースタイルの作品に傾いていますから、これまで様々なジャンルに挑み、カメレオンのように作風を変えて、それぞれのジャンルの代表作を凌駕する作品を作ってきた才人のコーエン兄弟監督が、流行のモッキュメンタリーホラーに風穴を開けてやろう…!!と考えても、おかしくはないような感じがしますし、また、コーエン兄弟監督のファンの方も、それを望まれるのではないでしょうか…?!

ただいま記したように、様々なタイプの映画を生み出すコーエン兄弟監督の作品のうちで、「ファーゴ」(1996年)や、「ノーカントリー・フォー・オールドメン」(2007年)といったサスペンスの要素を含んだ作品が一番好きだ…と、兄弟の緊張感を作り出す演出の技量に着目している方は、コーエン兄弟監督が本気を出して、“徹底的なホラー映画”に挑めば、いったい、どれだけ恐ろしい映画を作ることができるのか…?!、まさに楽しみのことだと思います。
まだ脚本の執筆段階なので、この先、プロジェクトがどのように展開するのかはわかりませんが、コーエン兄弟が全力で怖がらせてくれるホラー映画の完成に期待しておきましょう…!!
なお、下 ↓ の動画は、D・A・ペネベイカー監督の代表作である、ボブ・ディランのドキュメンタリー映画「ドント・ルック・バック」(1965年)のシーンです。コーエン兄弟監督は、こういう映像を再現することを目指しているのではないか…?!というサンプルとして、アゲてみました。





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