ワーナー・ブラザースがジョシュ・ブローリンを起用して、DCコミックスのダークヒーローを映画化したスーパーナチュラル西部劇の大失敗作「ジョナ・ヘックス」のオープニング成績は、昨日の初日レポートでお伝えした予想どおりに、たったの約508万ドルで初登場第8位という最悪のスタートを切り、恐るべきことに、ワーナー・ブラザースは先々月4月末に封切った、やはり、DCコミックス原作の沈没映画「ザ・ルーザーズ」の最悪のオープニング成績＝940万ドルを下回る壊滅的な数字を披露してしまいました…。
コミック映画ブームが続く中で、同社が原作のコミック選びに完全に失敗し、ハズしていることが明らかとなったわけですが、そのように同時に封切られた新作がまるで役立たずだったにもかかわらず、小さなおもちゃたちがモンスターのような働きをしてくれたおかげで、この週末の全米映画興行は、先週の前回(11日～13日)から約3割も売り上げを UP し、前年同時期と比較しても、同様にインクレディブルな30％近い実績向上のおいしい成果を達成しています…！！


★ディズニー・ピクサーが、全米4,028館の約7,700スクリーンで封切った、CGアニメ映画の元祖の人気シリーズ最新作「トイ・ストーリー3」のオープニング成績は約1億900万ドルで、予定通りの初登場第1位を飾りました…！！
映画の格付けサイト RottenTomatoes で、なんと99％の支持率を叩き出しているシリーズ完結編が、1％だけマイナスの評価を食らっているのは、単にアタマがおかしいか、人間性がゆがんでいるバカな評論家、もしくは、他人と反対の言動をとりたがる、タダの目立ちたがり屋の愉快犯？！がいるからで、実際のところは100％の最高評価と言ってかまわない！！と、万人が大絶賛の納得として導き出されたオープニング成績の約1億900万ドルというのは…、
昨2009年に「トランスフォーマー2/リベンジ・オブ・ザ・フォールン」が打ち立てた6月公開映画の史上最高ヒット＝約1億896万ドルを抜いて、更新したばかりか、すべての映画をひっくるめた歴代オープニング成績BEST10において、「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」(2005年/オープニング成績1億843万ドル)や、「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」(2005年/オープニング成績1億268万ドル)などを軽く追い越して、同じディズニー映画の「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」(2007年/オープニング成績1億1,473万ドル)に続く第10位に食い込みました…！！
シリーズの過去の2作品のオープニング成績は、第1弾(1995年)が約2,914万ドルで、第2作めは約5,738万ドルだったのですが、インフレ率を考慮しても、3D映画の割増し料金の恩恵もこうむった最新作の数字とは、もはや比較にはなりません…！！


これまでにアニメ映画で、オープニング興行において、売り上げが1億ドルを超えたのは、ドリームワークス・アニメの「シュレック2」(2004年/オープニング成績1億803万ドル)と、同「3」(2007年/オープニング成績1億2,162万ドル)の「シュレック」シリーズ2本だけだったので、「トイ・ストーリー3」は当然、ピクサー史上最大のオープニングヒットとなりますが、ライバルの「シュレック3」(歴代オープニング成績BEST10の第6位)を下して、アニメ映画史上最高オープニングヒットの王座を奪えなかったのは、この「トイ・ストーリー」シリーズで、ピクサーを本格的なアニメ映画スタジオとしてスタートさせたジョン・ラセターとしては悔しいところですね。


ディズニーの調べによれば、「トイ・ストーリー3」のオープニング興行の観客の男女比は、あえて言えば、女性の方が若干だけ多かったものの、ほぼ半々で同じぐらい。また、25歳以下の若年層が全体に占める割り合いは約54％で、残りのほぼ半数が25歳以上の大人だったことから、少年少女時代に「トイ・ストーリー」の第1作めと第2作めを鑑賞した観客が、ともすると自分の子どもを連れて、映画の中の成長したアンディ(↓)のように、おもちゃたちにさよならを告げるため、その別れを惜しみにやってきた…といった感じかもしれません。



リー・アンクリッチ監督が約11年ぶりに復活させたシリーズ完結編で、、大学生に成長したアンディから手放されたおもちゃたちは、保育施設のサニーサイドにたどり着き、また毎日、子どもと遊べることでよかったと思うのですが…、




↑　成長した子どもたちは卒園して、別れることになるが、代わりの幼い子どもたちが入園してくるので、おもちゃは子どもたちから見捨てられることはなく、永遠に遊びっぱぐれがない…！！と、サニーサイドの主のくまさん、ロッツォは、サニーサイドがおもちゃの楽園のように、おいしい話を語るのですが、その実際はこんな有り様 ↓ だった…！！




…ということで、アンディのおもちゃたちはサニーサイドを脱走しようとするのですが、様々な妨害に出くわすことに…！！、果たして、ウッディや、バズたちはまたアンディに再会できるのか？！、そして、大脱走の末、おもちゃたちが行き着く場所とは…？！











「UP/カールじいさんの空飛ぶ家」(2009年)で、オスカーの本命の作品賞を獲れなかったピクサーに、どうやら、またチャンスがめぐってきそうな完璧な結末が感動を呼ぶシリーズ最新作にして、最高傑作の「トイ・ストーリー3」は、日本では7月10日から公開です…！！


★さて、今週末の全米公開映画の新作は…、まず、週末ではなく、週の真ん中の水曜日(23日)に、20世紀FOXが、トム・クルーズとキャメロン・ディアス共演のアクション・コメディ「ナイト＆デイ」をリリース！！、どうして、中途半端に水曜日に公開なのか？！というのは、来週の水曜日(30日)に、サミット・エンタテインメントが人気の恋愛メロドラマ・シリーズ「トワイライト・サーガ」の第3章「エクリプス」を封切るから！！
「トワイライト3」が公開されると、そっちに観客を奪われてしまうことが必至なので、フツーに週末から上映をスタートしたのでは、映画の興行寿命が短すぎることになってしまうわけですね…！！、と、つまりは、映画が新鮮に受け止められるオープニングの週末を従来の3日間から、5日間に拡大し、オープニング成績に勝負を賭けよう！！という狙いですが、果たして、ふたりが主演した前作「バニラ・スカイ」(2001年)のように、最終的に1億ドルを超すヒット作になるのか？！、
落ち目のトム・クルーズ復活の可能性が注目されます。

そして、もう1本は、アダム・サンドラーがプロデュースと脚本を手がけた、お父さんたちのコメディ映画「グロウナップス」(＝“大人たち”)を、ソニー・ピクチャーズが3,200館超の拡大すぎる公開規模で封切り！！
少年時代にバスケットボール部でチームメイトだった、かつて親友の5人が、そのバスケ部のコーチの死をキッカケに再会を果たし、友情を再燃させるべく、現在では父や夫の各自が、それぞれの家族を連れて、大勢のみんなで独立記念日の週末を過ごすことに…！！といった、お話です。
主人公のアダム・サンドラーの親友を演じているのは…、
共演した「チャックとラリー/おかしな偽装結婚！？」(2007年)を大ヒットの爆笑に導いてくれたばかりか、プロデューサーをつとめた「ポール・ブラート/モール★コップ」(2009年)に主演して大成功させ、アダム・サンドラーを大儲けさせてくれたケヴィン・ジェームズ、「ロンゲスト・ヤード」（2005年)と「エージェント・ゾーハン」(2008年)で共演したコメディアンのクリス・ロック、そして、アダム・サンドラー映画に欠かせない常連コメディアンの激安ジゴロ、デュース・ビガロウことロブ・シュナイダー、で、そのロブ・シュナイダーと、アダム・サンドラー製作の「がんばれ！ベンチウォーマーズ」(2006年)に組んで主演し、「チャックとラリー」にも登場していたデヴィッド・スペードです。
監督は、俳優と兼業で演出のキャリアを積み、前述の「がんばれ！ベンチウォーマーズ」、「チャックとラリー」、「エージェント・ゾーハン」の全部を手がけたばかりか、アダム・サンドラー主演の人気作「ビッグ・ダディ」(1999年)も作ったデニス・デューガン。
とまぁ、早い話が、チーム・アダム・サンドラー全員集合！！という映画ですね。しかし、この「グロウナップス」こそ、公開を1週早めて、父の日の週末に封切るべきだったような作品ですが、下 ↓ の予告編をご覧になれば、おわかりになられるように、単に親父どもが過ぎ去った青春時代を懐かしがっているだけのような、まるで笑えなさそうな本作は、映画好きからは、ほとんど注目も期待もされていません…。なので、強力な「トイ・ストーリー3」と一緒に封切っては、どの映画を観るか？！、お父さんよりも強い選択権を持つ子どもたちに無視されるのは必至だけに、タイミングをハズして、落ち目のトム・クルーズにぶつけることにした…！！ということでしょうか…？！
それでは、両者共に世間からは盛りを過ぎたと思われているトム・クルーズとアダム・サンドラーのどちらに軍配が上がるのか？！、次回のランキングをお楽しみに…！！





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