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突然、空に現われては、ミサイルを発射し、標的の人命はおろか、辺り一面を木っ端微塵にしてしまう無人戦闘機のパイロットは、あたかも雲の上にいて、その姿を人間に見せることなく、ただ怒りの鉄槌を振り下ろす神にも似たかのような存在ですが、果たして、実際のところはどうなのか…?!、アンドリュー・ニコル監督が、モラルの是非が問われている題材に目をつけた21世紀の戦争映画「グッド・キル」の予告編をご覧ください…!!








別人になりすます…というテーマからして、つまりはアラン・ドロン主演のサスペンス映画の名作「太陽がいっぱい」(1960年)を下敷きにしていることは明らかなのですが、それをこんな風にSF映画にできるなんて…ッ!!と、映画通の誰もが舌を巻いて驚き、出来栄えを大絶賛した「ガタカ」(1997年)のアンドリュー・ニコルとイーサン・ホークが、同映画以来となる約17年ぶりに再びコンビを組んだ最新作「グッド・キル」の予告編を、製作のボルテージ・ピクチャーズが初公開してくれました…!!


「ガタカ」のみならず、脚本を担当した「トゥルーマン・ショー」(1998年)や、「イン・タイム」(2011年)など、ユニークなアイディアを持ち出してくるアンドリュー・ニコル監督にとっては、ニコラス・ケイジが武器商人に扮した「ロード・オブ・ウォー」(2005年)に相通ずる作品とも言えそうな「グッド・キル」で、イーサン・ホークが演じている主人公のトーマス・イーガンは、テロの撲滅を目指して、タリバンを相手に戦う空軍の戦闘機のパイロット。しかし、当然のことながら尊い人命を、できるだけ、リスクに晒したくない現代の戦争において、もはや、トーマスが実際に敵地に向かって、空を飛ぶことはなく、砂漠に設けられた基地の特製のコンテナの中で、無人戦闘機を操縦しては、モニターの中の標的に向けて、ミサイルを発射するという、まるでゲームのような戦いをくり返すだけだった…。


そのように、けして、自分が戦場に赴くこともなく、ましてや、敵と直接に面と向かうなどあり得ない安全な環境下で、実感のない戦争を行っては、シフトが終われば、まるでフツーのサラリーマンのように何事もなかったかのような顔で、愛妻と子どもらの待つ郊外の自宅に帰る…という、大きく矛盾した日常のギャップに次第に苛まれたトーマスの精神は荒んで、周囲から孤立をしていくことに…。


…といった次第で、例え、自分の身に危険が及ばないまでも、やはり、同じ人間を虫ケラのように殺し続けることで、トーマスが PTSD(心的外傷後ストレス障害)を患っていく姿を描くことにより、アンドリュー・ニコル監督は、無人機を使った戦闘行為にまつわるモラルの問題を、言わば個人の苦悩に集約して置きかえ、その是非を観客に問いかけているわけですが、しかし、イーサン・ホークの熱演はさておき、パイロットのトーマスの PTSD のドラマに焦点を当てれば当てるほど、現代の戦争の在り方という社会的な大きなテーマの方は、やや薄らいでしまう…といったことにもなりそうなので、それらの重なり合ったテーマのうち、観客がどちらにバランスを置いて観るかによって、評価が分かれることになりそうな作品ですね。


北米では IFC が配給する現代的な戦争映画の問題作「グッド・キル」の公開日などは今のところ未定。共演者として、イーサン・ホークの妻のモリーを演じたのは、テレビシリーズ「マッド・メン」のジャニュアリー・ジョーンズ。同僚の女性パイロット、スアレス役は、「マッドマックス: フューリーロード」が、5月15日から全米で封切られるゾーイ・クラヴィッツ。上官のジャック役は、新生「スター・トレック」シリーズのブルース・グリーンウッドです…!!

The film tells the story of a Las Vegas fighter-pilot turned drone-pilot (Ethan Hawke), who fights the Taliban via remote control for half of his day, then goes home to his wife (January Jones) and kids in the suburbs for the other half. But the pilot is starting to question the mission. Is he creating more terrorists than he’s killing? Is he fighting a war without end? One soldier’s tale with epic implications.
GOOD KILL is a visually stunning exploration of how a man’s psychological, emotional and moral boundaries are challenged by the realities of 21st century warfare. The film initiates an important dialogue about the current techniques used in modern war, and in the same vein as THE HURT LOCKER and FULL METAL JACKET, illustrates how war is constantly being redefined according to the technologies and methods in play.







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