************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


ニコラス・ケイジとニコール・キッドマンというスターが主演をつとめた最新作のスリラー映画「トレスパス」(10月14日北米限定公開)も然り、今や何を作っても、DVDスルー映画として取り扱われてしまう、かつての「バットマン」シリーズのヒットメイカー、ジョエル・シュマッカー監督がまだ気鋭だった1990年に発表したホラー・スリラー映画の意欲作「フラットライナーズ」のリメイクを、オリジナル映画を製作したコロムビア・ピクチャーズ=ソニー・ピクチャーズが進めていくことになりました…!!



同年に「プリティ・ウーマン」の大ヒットを放ったジュリア・ロバーツや、「フットルース」(1984年)の大ヒットで、すでにアイドル・スターだったケヴィン・ベーコン、ジョエル・シュマッカー監督とのコンビで、同じホラー・ジャンルの「ロストボーイ」(1987年)を成功させていたジャック・バウアーらに加え、翌1991年には「バックドラフト」に主演することになるウィリアム・ボールドウィン、名匠マイク・ニコルズ監督が都会で働く女性の姿をハートウォーミングに描いた傑作「ワーキング・ガール」(1988年)に出演していたオリヴァー・プラットといった、その当時の旬の役者たちを、マイケル・ダグラスがプロデューサーとして、かき集めた「フラットライナーズ」は、いずれ人の生死にかかわることになる医学生たちが、果たして、死後の世界は存在するのか?!、ひとは死の瞬間と、その直後に、どのような感覚を抱くのか?!といった、死にまつわ様々な疑問を解き明かし、医師として死を制覇したいといった好奇心にかられたことから、自分たちの医療技術ですぐに蘇生させるんだから、数分ぐらい死んだって、どうってことないよね…!!と、代わりばんこに心臓を止めて、臨死体験をするお話です。


そのユニークな発想の設定で、カルト映画化している「フラットライナーズ」のリメイクについては、オリジナル映画を製作したマイケル・ダグラスが、自分主演のテレビシリーズとして、映画と同じ世界観で物語を続けることを企画し、ハリウッド版「呪怨」シリーズの脚本家スティーヴン・サスコを起用して、2008年ごろから下準備を進めていたのですが、それはどうやら、行き詰ってしまったようで、「ジュリーとジュリア」(2009年)や、「ドリームガールズ」(2006年)のプロデューサーとして知られるローレンス・マークの指揮で、ソニー・ピクチャーズが新たに映画として復活させることになり、そのリメイク映画の脚本を、ベン・リプリーが執筆することになったのを、業界ブログ Heat Vision のボリス・キットと、パメラ・マクリントックが伝えてくれました…!!

「フラットライナーズ」を現代的にアップデートする役割を託されたベン・リプリーは、そもそもは「スピーシーズ3」(2004年)&「4」(2007年)といった、マイナーな二番煎じのDVDスルー映画の無名ライターですが、時空のパラドックスをテーマにしたオリジナル脚本の「ソース・コード」が、今春に全米公開されて、ヒットし、その映画の特異な発想が高い評価を受けた人です。




デビュー作の「ムーン/月に囚われた男」(2009年)が、いきなりカルト映画になったダンカン・ジョーンズ監督の第2弾として、映画ファンから大変に注目をされた「ソース・コード」は、ジェイク・ジレンホーン演じる主人公の軍人コルターが、死ぬ直前8分前の他人の肉体に乗り移ることができるという不思議な機械のソース・コードを使って、過去に時空を遡り、爆破テロで木っ端微塵になる列車に乗り込んで、その大爆破までの8分間の間に犯人を突き止める捜査をするという、タイムループのSFスリラーでした。ジェイク・ジレンホーンが大爆破で死んでは蘇り、また8分間の捜査をして、大爆破!!死ぬ!!生き返る!!大爆破!!死ぬ!!…という、パラドックスには、「フラットライナーズ」に通じる部分がありますから、ベン・リプリーの起用は絶妙の人材登用として、期待が持てそうに思えます。

ただし、オリジナルの「フラットライナーズ」は、物語の発端こそ、ワクワクさせられるもの、その後の展開は、死後の世界をかいま見た主人公たちが、自らの過去に抱えた罪に目覚めて、それを償おうとする…という、宗教的な死生観に寄り添った、きれいごとの平凡に陥り、ホラー映画やスリラー映画としての醍醐味を失ってしまっていたので、死の意味を結局は、古典的な視点からしか捉えられていませんでした…。
そういった辺りで、あらためて “死後の世界” をどう解釈するのか?!、ベン・リプリーの力量の真価が問われることになりそうな気がします。CIAリーダーのみなさんは、現代版の「フラットライナーズ」に、どういった要素を盛り込めば、おもしろくなると思われるでしょう…?!






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