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スーパースターのジョニー・デップとコンビを組んだ名作「シザーハンズ」(1990年)や、「エド・ウッド」(1994年)、「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」(2007年)などのほか、マイケル・キートンがダークナイトに扮した旧「バットマン」シリーズ、また、今春、全世界で10億ドル以上を売り上げる爆発的な大ヒットを記録したディズニー映画の3D作品「アリス・イン・ワンダーランド」が記憶に新しい、ダーク・ファンタジー映画の鬼才ティム・バートン監督に憧れて、映画の空想の世界だけを心のよりどころにしている映画マニアの少年ティムが主人公のアニメです…!!









カナダのトロントを拠点に活動しているアーティストのフィルム・メイカー、ケン・ターナーさんが発表した、約6分間のストップモーション・アニメの短編映画「ティム」です…!!

自分と同じ名前のティム・バートン監督に憧れて、ほかの子どもたちが屋外でスポーツの遊びに興じる間も、ひとりでモンスターやホラーの映画を観続け、創作に励む主人公の映画好きの少年ティムことティモシー・グレイ君ですが、そんな彼の空想の夢に、母親は関心を示さず、新聞を読みふけって、息子の作品に一瞥すらしてくれません…。
それどころか、奇妙なことばかり考えている変わり者として、周囲から疎外されたティム君は、牧師さんから、不届きな映画ばかり作ってるティム・バートン監督なんかの真似をして、暗黒な妄想にふけっていると、いずれ地獄に堕ちることになる…と諭されてしまいます…。
自分の個性を否定され、すっかり、しょげかえり、家に戻ってきたティム君が扉を開くと…、そこに待ち受けていたのは、彼の空想から飛び出してきたような悪魔と恐ろしいピエロで、牧師さんの言葉があたかも現実になったかのようで驚いたティム君は逃げ出してしまいます…!!
でも、実はそのドッキリこそは、ダーク・ファンタジー好きのティム君のために趣向を凝らして用意されたサプライズの誕生パーティーだったのですが…、そうとは知らないティム君は、またひとりで、彼にとって唯一、心が慰められる場所である映画館の暗闇に身をひそめてしまうことに…。


…と、プロットを大まかにまとめると、何だか、ちょっとさびしい感じですが、映画に現実のすき間を埋めてもらっているティム君の気持ちを、映画マニアのみなさんは、少しジン…として理解することができるかもしれません。

果たして、ティム・バートン監督が少年時代に、このアニメのティム君のような子どもだったのか、どうかはわかりませんが、本来なら恐ろしいだけのはずの暗黒世界の住人たちに親近感を抱かせ、イマジネーションを刺激して、夢をひろげてくれた、偉大なダーク・ファンタジーの創造者へのトリビュートとして、このアニメが最高の出来栄えであることだけはまちがいありません!!





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