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ある朝、目覚めたら、周囲の人がみんな消え失せていて、飛行機が墜落しました…!!






本当に素敵な恋愛映画の傑作「ワンダーランド駅で」(1998年)でデビューしたのに、その後は「セッション9」(2001年)や、「マシニスト」(2004年)といった、人の心の奥底に巣食う闇を題材にしたホラー・タッチの風変わりな映画を発表しているブラッド・アンダーソン監督の最新作「バニシング・オン・セブンス・ストリート」の予告編を、ホラー映画サイトの STYD が初公開してくれました…!!

来月9月9日から開催されるカナダ・トロント国際映画祭のジャンル映画プログラム、ミッドナイト・マッドネスでプレミア上映される本作は、「スター・ウォーズ」のアナキン・スカイウォーカーとして有名なヘイデン・クリステンセンが演じる主人公のTVキャスター、ルークがある朝、目覚めると、人々が衣服や身につけていた装飾品だけを抜け殻のように残し、消え失せていた…!!という、唐突の不条理から始まる物語で、やがて、ルークは自分以外にも消失しなかった、孤独な映写技師のポールや、我が子の赤ん坊が消え失せて、悲嘆に暮れる母親のローズマリー、そして、恐怖のため、ショットガンを手放せない少年のジェームスと出会い、一同はバーに立てこもることに…。
そして、人間消失の原因が大停電にあり、どうやら、光を失った人間は消えてしまうらしいことを覚るルークたちですが、日に日に日照時間は短くなり、バーの明かりを支える発電機は、その燃料の底が尽きようとしていた…。


この「バニシング・オン・セブンス・ストリート」の予告編から受ける印象として…、何人かの人々が不思議な現象によって、ひき合わされ、ひとつの場所に閉じ込められる…といった設定は、「ミスト」(2007年)のようで、スティーヴン・キングのホラー小説からインスパイアされた世界を彷彿とさせていますが、その一方、人間消失の結果として、運転手を失ったクルマがそこかしこに散らばっている光景などは、即座にM・ナイト・シャマラン監督のホラー映画風コメディ映画「ハプニング」を思い出させ、ちょっと失笑してしまった方もおられるかもしれません。
また、光を失った人間が消える…という恐怖は、電力のエネルギーを失った現代人は、もはや、生きてはいけない…といった、過度にテクノロジーに依存しきった社会文明への皮肉のメタファーのようでもあり、そうした環境問題に通じるテーマが読みとれなくもない辺りも、「ハプニング」に似ている感じがします。
しかし、予告編から映画の全体を理解することはできませんし、気鋭の異才ブラッド・アンダーソン監督と、ひたすら自己陶酔のためだけに映画を作っているようなM・ナイト・シャマラン監督とでは、比較にはならないでしょう。
なので、ブラッド・アンダーソン監督が、7番街にどのようなサプライズを秘めているのか?!、実際の映画を観てのお楽しみ…ということですね!!



「ニュースの天才」(2003年)でインチキ新聞記者だったヘイデン・クリステンセンが、舌先三寸のTVキャスター?!というキャスティングがシャレのような「バニシング・オン・セブンス・ストリート」のサバイバーたちは、「ランド・オブ・ザ・デッド」(2005年)でも、破滅に直面していたジョン・レグイザモ、「2012」(2009年)でも世界の終わりに直面していたタンディ・ニュートン、黒人の少年ジェームスは、ヒップホップのシンガー、ジェイコブ・ラティモアです。


ブラッド・アンダーソン監督の最新作「バニシング・オン・セブンス・ストリート」の一般公開は、今のところ未定で、北米での封切りも決まっていません。トロント国際映画祭で人気を博し、配給会社に売れるのを期待しましょう…!!




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