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今月6月の1番最初にお知らせしたニュースである、ギレルモ・デル・トロ監督が大ヒット「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのプリクエール(前日譚)となる超大作「ホビット」2部作のメガホンを置いて辞退することになった…!!という記事の終わりに、もうテキトーにやってくれる便利なブレット・ラトナーとかに撮らせとけよ…ッ!!とはなりませんように…と冗談半分で書いたら、本当にブレット・ラトナー監督の名前が候補のウワサにあがってきてしまい、焦りましたが、その悪夢は実現せず、結局、すべてが元のサヤにおさまりそうです…!!


業界ブログの Heat VisionDeadline のマイク・フレミングが同時に伝えてくれた最新情報によれば、ギレルモ・デル・トロ監督が先月5月30日に悲しい辞退声明を発表し、暗礁に乗り上げた超大作「ホビット」の後任の監督として、オリジナルの「ロード・オブ・ザ・リング」トリロジー全作を監督し、製作総指揮の立場で「ホビット」に深く関与していたピーター・ジャクソン監督が、自らメガホンをとるべく、製作スタジオのワーナー/ニュー・ラインとの間で最終的な調整の話し合いに入った…!!とのことです。

「ホビット」の後任監督の人選に関しては、「ハリー・ポッター」シリーズのデヴィッド・イェーツ監督や、SFモッキュメンタリー「ディストリクト9」(2009年)の大ヒットでデビューを飾った、ピーター・ジャクソン監督の弟子のような立場のニール・ブロムカンプ監督、ジャッキー・チェンの「シャンハイ・ナイト」(2003年)を作ったデヴィッド・ドブキン監督、そして、プロジェクトがどうでもよくなった時に駆りだされる便利屋のブレット・ラトナー監督らの名前がウワサにのぼっていたのですが、 Heat Vision によれば、経営が破綻し、すでに完成しているリメイク版「若き勇者たち」の「レッド・ドーン」や、ホラー映画の「キャビン・イン・ザ・ウッズ」などを配給する余力すらない製作パートナーのMGMを差し置き、実質的に「ホビット」のプロジェクトを仕切るワーナー・ブラザース=ニュー・ライン・シネマは、実際のところ、新監督を探す努力は行わず、誰よりも適任者のピーター・ジャクソン監督をかつぎ出すことにだけ、精力を傾けていたそうです。

つまりは、先のギレルモ・デル・トロ監督辞退の記事の中で、ピーター・ジャクソン監督のマネージャー、ケン・カミンズ氏がスケジュールの都合で無理…!!と言っていたのを、無理ではなくすることに力が注がれていたわけですが、その無理が前向きに解決されそうだ…ということは、希望的予定として今年2010年末から始まり、1年近く続くことになる超大作「ホビット」の撮影に、ピーター・ジャクソン監督はかかりきりになる…ということであって、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのファンの方にはうれしいかぎりですが…、


そうなると来年2011年に撮影を予定している、スピルバーグ監督とのコラボ・シリーズ「タンタン」の第2弾の続編の監督がいなくなることになり、「ホビット」問題が「タンタン」シリーズを製作するソニー・ピクチャーズとパラマウント映画の他社に波及してしまうことになります…。

果たして、ピーター・ジャクソン監督とワーナー・ブラザースは、そうした問題にどのような迂回路を見い出したのか?!、「タンタン」シリーズには、第3の監督として、エドガー・ライト監督が脚本を執筆しているだけに、もしかして、「タンタン2」はエドガー・ライト監督がメガホンをとるのか?!、だったら、万々歳なのですが、ピーター・ジャクソン監督の「ホビット」監督正式就任までには、もうひと波乱ぐらいありそうな気がしないでもありません。



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