************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


こんなことをするから、DVDや、Blu-ray が売れなくなるということが、なぜ、わからない…?!と、総統も悲しんでいます…!!


敗戦濃厚の戦況を憂えたヒトラーがかんしゃくを破裂させ、やがて、悲嘆に暮れる…という場面を、様々なテーマに置きかえたパロディがネットに氾濫していたドイツ映画の傑作「ヒトラー/最期の12日間」(2004年)を製作・配給したドイツの映画会社コンスタンティン・フィルムが、それらのパロディ動画に対して、著作権を主張し、オンライン上から排除している…!!ということが是非の議論を呼んでいます。
CIAで、おととし2008年1月に紹介した、次世代DVD規格をテーマに、ヒトラーが Blu-ray の優勢に激怒し、HD DVD の敗北を嘆いた動画も、すでに削除され、観られません。
映画を、その作り手や、権利者らに無断で、勝手に中身を改変することは、もちろん違法で、れっきとした犯罪となり、悪質な場合、下手をすれば、現在では懲役の実刑を食らい、刑務所に入らなければなりません。
しかしながら、「ヒトラー/最期の12日間」は、ヒトラーが重い社会問題から、どうでもいいネタまで、ありとあらゆる世の中のテーマに関して怒り、最後は絶対的な立場にあるはずの独裁者まで途方に暮れてしまう…というパロディが、世界中で幅広い層の人たちに観られたことによって、この元の映画は何だ…?!という興味を誘い、初めて「ヒトラー/最期の12日間」という映画を知った…という人たちが少なくありません。
つまり、映画の場面を使ったパロディ動画は、意図せずして、ヴァイラル・マーケティング=映画の口コミ宣伝として、存分に効果を発揮し、コンスタンティン・フィルムは、その恩恵を被っていたことになります。
ならば、人情のどおりとして、コンスタンティン・フィルムは、さして罪のない、ましてや、時に世直しを訴えているような社会性を持った独裁者の怒りと憂いは、そのまま、インターネットが物語った現代の歴史の記録として、とどめておいてよかったのでは…?!
そうすることによって、むしろ、「ヒトラー/最期の12日間」という映画は、後世にまで、その存在をアピールできたかもしれません。


映画や音楽は、残念ながら、時に海賊版がオンラインに登場することによって、反対に売れ行きがアップしてしまうことがあります。そうした海賊版をサンプルとして視聴した人が、これならばホンモノを買おう…!!と、正規品を買い求めるからです。
映画の海賊版ダウンロードの取り締まりが厳しくなり、成果が上がるにつれ、映画スタジオは自分たちの利益を守ったかのように思われましたが、あにはからんや、実際は DVD や、Blu-ray の売れ行きは下降をたどっています…。
映画の場面を使って、毎日のように作られる膨大なリカットや、マッシュアップ、また、トリビュート・ビデオの作品、そして、「ヒトラー/最期の12日間」のようなパロディは、単に著作権の侵害なのか?!、それとも宣伝の一部と見なして、放置しておいた方がいいのか?!、CIAリーダーのみなさんはどのようにお考えになるでしょう…?!
しかし、果たして、宇宙のように無限に膨張し続けるインターネットとのつき合い方に、答えは見つけられるのか…?!、ともすると、考えても仕方のないことのように思えますね…。



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