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昨2008年の歴史的大ヒット作「バットマン/ダークナイト」が33週間=8ヶ月ちょっともかけて築いた大記録を、「アバター」がたったの17日間で追い抜いてしまいました…ッ!!、信じられません…ッ!! → 





あらためまして、あけまして、おめでとうございます!!
2007年の晩秋から一日も休まず、このブログをひとりで書いている僕は、いつもバタバタしてるので、この年末年始のホリデイは少しゆっくりさせてもらいました。映画の話題がなくて退屈だったじゃんッ!!とお怒りの方もおられるかもしれませんが、ガマンさせて、ごめんなさい。今年もそろそろ、またペースをあげていこうと思うので、今後とも、よろしく、お願いします。

さて、毎週月曜日アサ恒例の全米映画ボックスオフィスBEST10ですが、日本で言う“三が日”にちょうど当たった2010年第1回めの週末は、新作映画の公開もなく、ランキングは先にご覧のように、昨2009年末の最終週(12月25日~27日)とそう変わらない順位となっています。
しかしながら、ランキングの見出しや、この記事の冒頭にも記したように、ジェームズ・キャメロン監督のSF巨編「アバター」が、元日の金曜日だけでも、並の映画のオープニング成績に匹敵する約2,530万ドルのビッグなお年玉をかき集めてしまい、週末の興行成績を約6,830万ドルとして、越年の3週連続で興行ランキングの首位をキープしたばかりか、国内での売上げトータルを早くも約3億5,211万ドルの超大台に乗せ、北米以外の諸外国での売上げを約6億7,020万ドルとして、全世界でのトータル興行収入10億ドル突破を達成してしまいました…ッ!!
過去の映画史上において、世界興行収入10億ドル突破を達成した映画は、ジェームズ・キャメロン監督自身の「タイタニック」(1997年/18億4,290万ドル)、「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」(2003年/11億1,910万ドル)、「パイレーツ・オブ・カリビアン2/デッドマンズ・チェスト」(2006年/10億662万ドル)、そして、「バットマン/ダークナイト」(2008年/10億190万ドル)のたった4本しかないことから、これらの真の大ヒット作を指して、俗に栄光の“ビリオンダラー・クラブ”(10億ドルクラブ)の殿堂入り作品と、ハリウッドでは呼ぶわけですが、トータルの興行収入が約10億200万ドルを超える見込みの「アバター」は、「ダークナイト」を抜いて、映画史上第4位の超特大ヒット作となってしまっただけでなく、公開からまだ3週めであるため、「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」も明らかに、ジェームズ・キャメロン監督は射程圏内におさめてしまったようです…!!(↓)



この「アバター」の信じられないミラクル大ヒットを受け、20世紀FOXの配給部門重役バート・リヴィングストン氏は、“「アバター」は、もはや誰にも歯止めがきかない暴走貨物列車のようなもの。このまま突っ走らせるしかない…ッ!!”と語り、ジェームズ・キャメロン監督が映画史上最大ヒット作「タイタニック」に次いで、約12年ぶりにメガホンをとった「アバター」で、映画興行史上の第1位と第2位を独占し、ひとりで1、2、フィニッシュ!!を果たすのはまちがいないと考えているようです。また、20世紀FOXは、この「アバター」の最終的な国内での売上げを5億ドル台と見込んでいることから、全米映画史上第3位ヒット作「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」(1977年)の記録=約4億6,099万ドルを抜いて、昨2008年の歴史的大ヒット作「バットマン/ダークナイト」=約5億3,334万ドルに迫り、ジェームズ・キャメロン監督自身の「タイタニック」が記録した全米映画史上最高額の約6億78万ドルの自己ベスト更新にチャレンジすることになりそうです。
ま、国内記録でもやっぱり、ジェームズ・キャメロン監督のひとり1、2、フィニッシュ!!となりそうなわけで、ココで引用した、天才スピルバーグ監督が“「スター・ウォーズ」以来のSF映画の大傑作!!”と絶賛し、やられてしまった…ッ!!といった評価を下したのは、映画の価値の目利きとして、完璧にまちがいなかったことが証明されてしまいました…ッ!!
それにしても気の毒なのは、ロバート・ダウニー・Jrとジュード・ロウの「シャーロック・ホームズ」で、公開2週めの年始の週末にも約3,838万ドルを稼いで、国内でのトータルの売上げをサッサと大台の1億4,067万ドルに上積みしてしまった猛烈な大ヒット驀進!!なのに、それ以上の「アバター」のミラクル大ヒットのおかげで常に第2位に甘んじてしまい、あまり目立っていない始末で、かわいそうですね。
ところで、「アバター」の映画の中で、パンドラの原住民のエイリアン種族ナヴィたちが話している言葉は、南カリフォルニア大学に在籍する言語学の権威であるポール・R・フロマー教授が、ジェームズ・キャメロン監督に依頼され、約4年間を費やして創りあげた新しい言語なのですが、映画が完成して公開され、大ヒットの現在もまだ、フロマー教授は興味深い“ナヴィ語”の研究をやめずに進めており、すでに500語超ある単語をさらに増やして、文法も発展させていくそうです。
そのフロマー教授が、初心者のための…て言うか、ゾーイ・サルダナ以外は世界中みんな初心者に決まってるだろーがッ!!といったナヴィ語のガイドブックのサイト(PDFでダウンロード可)をオープンしてくれています。今後、パンドラに行く予定のある人や、「アバター」を観て感激し、自分もいつかパンドラに行こうと思っている人は、言葉の少ない今のうちから勉強を始めておくのはいかがでしょう?!



次に…、昨2009年の年間全米大ヒット映画BEST10の発表ですッ!!
数字は、オープニング成績(封切り館数)-最終成績(最大公開館数)で、
日付けは公開日をあらわしています。



第1位トランスフォーマー2/リベンジ・オブ・ザ・フォールン
(6月24日/パラマウント&ドリームワークス)
$108,966,307(4,234館)-$402,111,870(4,293館)※10/15までロングラン
第2位アバター」(12月18日/20世紀FOX)
$77,025,481(3,452館)-$309,011,000(3,461館)
第3位ハリー・ポッターと謎のプリンス」(7月15日/ワーナー・ブラザース)
$77,835,727(4,325館)-$301,959,197(4,455館)※12/17までロングラン
第4位Up/カールじいさんの空飛ぶ家」(5月29日/ディズニー・ピクサー)
$68,108,790(3,766館)-$293,004,164(3,886館)※11/5までロングラン
第5位トワイライト・サーガ/ニュームーン」(11月20日/サミット)
$142,839,137(4,024館)-$285,858,000(4,124館)
第6位ハングオーバー」(6月5日/ワーナー・ブラザース)
$44,979,319(3,269館)-$277,322,503(3,545館)
第7位スタートレック」(5月8日/パラマウント)
$75,204,289(3,849館)-$257,730,019(4,053館)
第8位ザ・ブラインド・サイド」(11月20日/ワーナー・ブラザース)
$34,119,372(3,110館)-$200,938,000(3,407館)
第9位モンスターVsエイリアン
(3月27日/パラマウント&ドリームワークス・アニメ)
$59,321,095(4,104館)-$198,351,526(4,136館)
第10位アイスエイジ3/ティラノのおとしもの」(7月1日/20世紀FOX)
$41,690,382(4,099館)-$196,573,705(4,102館)

ご覧のように、約4億211万ドルを稼いだ、パラマウント/ドリームワークスの「トランスフォーマー2/リベンジ・オブ・ザ・ファールン」が堂々の第1位を獲得し、爆発のマエストロ、マイケル・ベイ監督がヒットメイカーのチャンピオンの座に輝いて、製作総指揮をつとめたスピルバーグ監督のブランドは健在だったッ!!という感じですが、ここでも驚くべきは、いきなり第2位に「アバター」が着けてしまったことで、この“「アバター」が年間ランキングで第2位!!”というのが、どれだけ凄いことか…?!、より理解できるように、同映画が昨年末12月18日に公開されるまで、BEST3を築いてきた「トランスフォーマー2」、「ハリー・ポッターと謎のプリンス」、そして現在、日本で大ヒット中の「カールじいさんの空飛ぶ家」については、参考までにそれぞれロングランの興行最終日の日付けを記しておきました。
それをご覧になれば、「アバター」は、「ハリー・ポッターと謎のプリンス」が約5ヵ月をかけて稼いだ約3億195万ドル、「カールじいさん」が半年かけて集めた約2億9300万ドルを、わずか2週間で抜いてしまったのか…ッ!!と、あらためてミラクル大ヒットのミラクルの意味が実感できるのではないでしょうかッ?!
もし仮りに20世紀FOXが「アバター」をもっと早いタイミングで…、例えば、11月末の感謝祭興行に焦点を当て、封切っていたらどうなっていたんでしょう…ッ?!、果たして、「トランスフォーマー2」は年間チャンピオンの座を守れていたか?!、微妙なところで、マイケル・ベイ監督の王座も危うかったかもしれません。

また、以上の年間BEST10映画のランキングをよく見ると、ハリウッドのビッグ5と言われるメジャー・スタジオ5社(ワーナー、パラマウント、ソニー、ディズニー、20世紀FOX)のうち、ソニー・ピクチャーズだけがBEST10に自社の作品をランキングできていません…。ソニー・ピクチャーズが2009年に公開した映画の№1ヒットは、ローランド・エメリッヒ監督のトンデモ映画の集大成となるディザスター・ポルノ「2012」(約1億6,149万ドル)で、年間ランキングでは惜しくも第14位となっています。そして同社の№2ヒットは、もう1年前となる昨年1月に公開された「ポール・ブラート/モール☆コップ」(約1億4,633万ドル)ですから、ソニー・ピクチャーズは昨年、目立って大きなヒットを放てなかったわけですが、実際のところは、下 ↓ のスタジオ別ランキングでは第3位に着けており、年間BEST10で首位の「トランスフォーマー2」のほか2作品(「スタートレック」、「モンスターVSエイリアン」)の計3本をランキングさせ、素人が作った超低予の算自主製作ホラー映画「パラノーマル・アクティビティ」を、巧みな宣伝でブロックバスター映画に変えたパラマウント映画と変わらない市場シェア率を誇っています!!

ハリウッド映画スタジオ 2009年BEST10(数字は売上げ高と市場占有率) 

第1位 ワーナー・ブラザース         21億430万ドル(19.9%)
※ワーナーは2連覇!!、よって、今年も“メジャーの中の真のメジャー”と表記。
第2位 パラマウント映画           14億7,590万ドル(13.9%)
第3位 ソニー・ピクチャーズ         14億5,370万ドル(13.7%)
第4位 20世紀FOX               13億9,460万ドル(13.2%)
第5位 ディズニー(ブエナビスタ)       12億2,840万ドル(11.6%)
第6位 ユニバーサル映画           8億6,720万ドル(8.2%)
第7位 サミット・エンタテインメント     4億8,250万ドル(4.6%)
第8位 ライオンズゲート               4億5,70万ドル(3.8%)
第9位 Foxサーチライト            2億5,700万ドル(2.4%)
第10位 ワインスタイン・カンパニー    2億510万ドル(1.9%)

際立ったビッグヒットこそ、多くなかったものの、「天使と悪魔」(約約1億3,337万ドル)、「ディストリクト9」(約1億1,564万ドル)、「くもりときどきミートボール」(約1億2,265万ドル)はすべてソニピの映画でしたよ…と言われれば、手堅いヒットを多く放ったソニー・ピクチャーズがスタジオ別ではBEST3なのも納得ですね。
で、そのソニピを、年間ヒット映画ランキングから追い出してしまった中堅映画スタジオのサミット・エンタテインメントは、年間売上高の約4億8,250万ドルのうち、約2億8,585万ドルが、年間第5位の大ヒット作のヴァンパイアの青春メロドラマ「トワイライト・サーガ/ニュームーン」の興行収入ですから、つまり、映画事業全体の収入の5分の3をエドワードとベラのふたりに依存しているという、笑ってしまうような状態となっています。となれば、今夏7月2日公開予定の第3章「エクリプス」も同じようにヒットしてもらわなければならないわけですが、秋公開だったシリーズの前2作とは違い、第3ラウンドは、ディズニー・ピクサーの「トイストーリー3」(6月18日公開)、大ヒットシリーズを仕切りなおした続編「プレデターズ」(7月9日公開)、そして、天才クリス・ノーラン監督のSF超大作「インセプション」(7月16日公開)らを相手にする激戦のサマームービー・ウォーズの真っ只中なので、果たして、これまでのような大ヒットを見込めるのか…?!、その結果が注目ですね。

では、以上のような昨2009年の全米映画興行の結果から、全米の映画館主たちが選んだマネーメイキング・スターの№1は…、シャイア・ラブーフや、ジョニー・デップ、そして、名探偵シャーロック・ホームズことロバート・ダウニー・Jrといった男どもを、おばちゃんパワーで蹴散らしてしまったサンドラ・ブロックです!!



映画業界人必携の映画年鑑を1932年から毎年、出版しているクイグリー・パブリッシングによれば、同社が大手映画館チェーンの重役と、その他の映画館主らを対象に行っているアンケートで、映画館を儲けさせてくれる“マネーメイキング・スター”の2009年度のキングならぬ、クイーンに選ばれたのは、昨年夏のロマンチック・コメディ「あなたは私の婿になる」(約1億6,395万ドル)に続け、スポーツ感動実話の映画化「ザ・ブラインド・サイド」を、年をまたぐ大ヒット作にしたサンドラ・ブラックでした…ッ!!、サンドラ・ブロックは、2007年3月に公開されたホラー・スリラーの「シャッフル」から、約2年間のブランクを経て、昨年、スクリーンに復帰したわけですが、マネーメイキング・スターのクイーンが誕生したのは1999年のジュリア・ロバーツ(「ノッティングヒルの恋人」と「プリティ・ブライド」がダブル大ヒット)以来のことで、史上8人めの快挙となっています。
なお、誰も当たると期待していなかった今週第5位の「ザ・ブラインド・サイド」で、「トワイライト・サーガ/ニュームーン」の大ヒットにストップをかけてくれた“ヴァンパイア・スレイヤー”として、まっとうな映画ファンから支持を集めたサンドラ・ブロックが、やはり昨年9月に公開した主演作のラブコメ「オール・アバウト・スティーヴ」は、約3386万ドルの最終売上げとあまり振るわない成績でしたが、製作費が約1,500万ドル前後なので、とりあえず元手は回収できているようです。
全米の映画館経営者が、この人たちは自分の名前だけで観客を動員できると認めたマネーメイキング・スターの10傑は、下 ↓ のようなランキング結果です。

第1位   サンドラ・ブロック
第2位   ジョニー・デップ
第3位    マット・デイモン
第4位    ジョージ・クルーニー
第5位    ロバート・ダウニー・Jr
第6位    トム・ハンクス
第7位    メリル・ストリープ
第8位    ブラッド・ピット
第9位    シャイア・ラブーフ
第10位   デンゼル・ワシントン


いよいよ、新年の新作映画が登場する次回のランキングには、イーサン・ホークが主演の近未来ヴァンパイア社会の食糧危機を描いたSFホラー「デイブレーカーズ」、「スーパーバッド」(2007年)のマイケル・セラが主演の青春コメディ「ユース・イン・リボルト」、そして、ディズニーのお姫さまとして老若男女から幅広い人気のプリンセス・エイミー・アダムスが4年に一度のうるう年に恋が叶う伝説に想いをたくしたロマンチックなドタバタ・コメディ「リープ・イヤー」などが入ってくる予定です。それでは最後に、「デイブレーカーズ」から、交通事故に遭遇した吸血鬼のイーサン・ホークが、貴重な食糧として捕まえなければならないはずの残り少ない人間をかばって逃がしてやる場面をご覧ください。次回もお楽しみに…ッ!!




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