「G.I.ジョー」が加速スーツで猛ダッシュ!!
ぶっちぎりの首位でお料理映画に大差!!
*数字は、週末の興行成績-(公開館数)-トータル興行成績 の順です。
第1位(初) 第2位(初) 第3位 第4位 第5位
第1位「G.I.ジョー/ライズ・オブ・コブラ」(公開中)
$56,200,000-(4,007館)-$56,200,000
第2位「ジュリーとジュリア」
$20,100,000-(2,354館)-$20,100,000
第3位「G-フォース」
$9,804,000-(3,482館)-$86,116,000
第4位「ハリー・ポッターと謎のプリンス」(公開中)
$8,880,000-(3,455館)-$273,800,000
第5位「ファニー・ピープル」
$7,866,000-(3,008館)-$40,417,000
第6位 第7位(初) 第8位 第9位 第10位
第6位「男と女の不都合な真実」(9月18日公開)
$7,000,000-(2,975館)-$69,088,000
第7位「パーフェクト・ゲートウェイ」
$5,765,000-(2,159館)-$5,765,000
第8位「エイリアンズ・イン・ジ・アティック」
$4,000,000-(3,108館)-$16,293,000
第9位「オーファン」(今秋公開)
$3,730,000-(2,270館)-$34,822,000
第10位「(500)日のサマー」(2010年1月公開)
$3,725,000-(817館)-$12,343,000
★すいません、まだ9/10しか解説が書けていません…!!
★先々週(7月24日~26日)の週末から2週連続してマイナスで落ち込んでいた全米映画興行ですが、この夏最後のブロックバスター映画が登場し、先週の前回(7月31日~8月2日)との比較で、ようやく全体で約18%のプラス成長となりました。このサマーシーズンを振り返ると、期待ハズレの結果に終わった「ターミネーター4/サルベーション」に代わって、低予算で作った二日酔いミステリーのハレンチ・コメディ「ザ・ハングオーバー」がミラクルな大ヒットになり、サルベーションされたラッキーなワーナー・ブラザースが、「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の公開日を昨2008年秋に急遽、無理矢理のように今夏に振り替えておいたお陰で、どうにか夏を乗り切れた…といった苦戦の様相だったのに対し、やはり、昨年末の公開をキャンセルして宣伝に時間をかけることにした新生「スター・トレック」を、そのプラン通りに成功させ、「トランスフォーマー2/リベンジ・オブ・ザ・フォールン」でサマームービー・ウォーズどころか、今年2009年のボックスオフィス・レースを征することがほぼ確実な大ヒットを放ったパラマウント映画の堅実な健闘ぶりが目立つ…という、共に今夏も全米映画興行を牽引したハリウッドの2強のコントラストがおもしろかったように思います。という訳で、この夏を締めくくる最後のブロックバスター映画の大ヒットも、パラマウント映画のおもちゃの兵隊さんたちでした…ッ!!
★パラマウント映画が大ヒット・シリーズ「トランスフォーマー」に続けて、おもちゃメーカーのハスブロと提携して製作した、人気のミリタリー・フィギュアの映画化「G.I.ジョー/ライズ・オブ・コブラ」が、事前にネットで広まった悪評をよせつけず、全米4,007館の約5,900スクリーンで封切られた結果、今夏で6番めのオープニング成績となる約5,600万ドルを稼いで、初登場第1位の王座に着きました!!、日本でも同時に公開された本作は、世界の35地域の海外市場で、この週末にあわせて約4,400万ドルを稼ぎ、国内外のオープニング興行のトータルで、すでに1億ドルを突破しています…ッ!!
自らが立ち上げた大ヒット・シリーズ「ハムナプトラ」をロブ・コーエン監督に譲り、この「G.I.ジョー」に着手したスティーヴン・ソマーズ監督は、昨2008年の同時期に公開されたロブ・コーエン監督の「ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝」(2008年8月1日公開/3760館/製作費1億4500万ドル)のオープニング成績=約4,045万ドルをしのぐ数字を本作で上げれたことで、新シリーズへの乗り換えは、ひとまず正解だったことになります。
しかし、その「ハムナプトラ3」の最終的な国内成績が約1億249万ドルと伸び悩んだように、サマーシーズンも佳境の8月に入ってから公開される作品は、残りの夏休み期間が短いことで、充分なロングランの余裕を持てず、サマーシーズン前半公開の作品に比べ、あらかじめハンディを背負わされています。そうした辺りを、おもちゃメーカーとの提携というビジネス・プランの体勢によって、パラマウント映画としては、フィギュアなど関連商品の売り上げマージンの副収入に頼ろうということなのかもしれません…。
が、それにしても出だしは一見、かなり快調の本作ですが、実は初日金曜日の売り上げ=約2,200万ドルが、本来ならばアップしなければならない翌日の土曜日において、約18%マイナスの1,825万ドルに下降し、そこからさらに日曜日は約14%マイナスの1,570万ドルに落ち込んでいます…。つまりは、本作の観客動員には、すでに陰が射し込んでいる訳で、それを踏まえると今後、莫大な製作費の約1億7,500万ドルが負担となり、「G.I.ジョー」は満足に利益のあげられない可能性の不安が拭えません…。
前述のように本作は、予告編で紹介されたパワード・スーツを身につけたG.I.ジョーたちの活躍場面の描写がバカバカしかったことなどから、誰も完成した映画を観ていないのにもかかわらず、不評を買い、サイテーな映画の仕上がりにパラマウントが監督のスティーヴン・ソマーズを解任した…などといったデマがネット上で広がってしまいました…。そうした事態を懸念したパラマウント映画は、本作の試写を取り止め、同社にとって信頼できる一部のメディアと、限られたジャーナリストにしか公開前に映画を観せず、前評価のコントロールに乗り出しています…。
ところが、パラマウント映画の心配をよそに、ベールを脱いだ本作は思われたほどつまらなくはなく、サマームービーの娯楽映画としては、むしろ「トランスフォーマー2」などより、はるかに「G.I.ジョー」の方がおもしろい…ッ!!と、意外に概ね好評だったのですが、先のように週末3日間のあいだ数字が下がり続けてしまったところを見ると、やはり、観客を熱狂させ、口コミで動員を増加できるまでの魅力は、おもちゃの兵隊さんたちにはなかったようです…。
今週末の2週めにどこまで成績を落としてしまうのか…?!が、大変、気になる本作ですが、近年の映画シリーズの傾向として第2弾の方が、第1弾よりもアタる…というのがデータに基づいた定説となっているので、この「G.I.ジョー」はそこそこ立派なオープニング成績だけで、続編製作にGOサインの承認がおりることは、まず間違いないように思われます。
1964年の発売スタート以来、様々なバージョンをリリースして、人気を持続してきた有名なミリタリー・フィギュアの「G.I.ジョー」をベースに、1980年代に製作されたアニメ「地上最強のエキスパートチーム/G.I.ジョー」を現代風に実写映画化した「グローバル・インテグレーテッド・ジョイント・オペレーティング・エンティティー(を略してG.I.ジョー…)/ライズ・オブ・コブラ」で、ヒーロー戦隊の司令官=ジェネラル・ホークを演じているのは、チャン・ツィイーと共演したサイコ・スリラー「ホースメン」が10月に日本公開予定のデニス・クエイド。G.I.ジョーの若きリーダー、デュークは、ギャング映画「パブリック・エネミーズ」が12月に日本公開予定のチャニング・テイタム。敵対する悪の組織コブラの毒の華の悪女バロネスは、不倫女優のシエナ・ミラー。そして、若手演技派の代表的な俳優であり、主演作の「(500)日のサマー」を今週第10位にランクインさせたジョセフ・ゴードン・レヴィットがコブラ・コマンダーとして、ブロックバスター映画に初挑戦しているほか、韓国のスター、イ・ビョンホンがコブラの白のニンジャ、ストームシャドーに扮してハリウッド・デビューを飾り、ダース・モールが演じるG.I.ジョーの黒のニンジャ、スネークアイズと対決しています…!!
フランス語で申し訳ありませんが、迫力のアクション・シーンを存分にお楽しみください…ッ!!、で、上 ↑ の続きは、こちら ↓ です!!
「G.I.ジョー」のもしかすると最大の見どころ?!かもしれない闘うヒロインたちのボディラインを露わにしているボンデージ風フェチのピチピチ戦闘コスチュームですが、あまりにも体のサイズにフィットしているため、ひとりでは脱ぎ着することができなかったそうです。G.I.ジョーのスカーレットを演じたレイチェル・ニコルズ(↑)は、床に寝転がって、身をよじりながらスーツの中に体を潜り込ませた…などといった風に語っています。しかし、それだけ体にピッタリと張り付いていれば、手足の間接を曲げたり、フツーに動くのも大変そうですが、シエナ・ミラー(↓)によると、コスチュームは伸縮素材だから、動くことは出来た…とのことです。
ちなみに、毎日、微妙に変わる体型に対応するためか?!、コスチュームはわずかにサイズ違いのものが数着、用意されていました。
★第2位の「ジュリーとジュリア」は後ほど追加します。
★新しい戦隊が出てきたことで、もっと客足が衰えてもよさそうな小動物戦隊「G-フォース」が、再び「ハリポタ」を下して、先週と同じ第3位を維持する大健闘!!
公開3週めで215館が上映を終了した本作の売り上げマイナス率は約44%で、トータルの興行成績=約8,611万ドルは、本作の推定製作費にほぼ匹敵する金額です。なので、今後の海外市場でのセールスを踏まえると、大ヒットとは言えないまでも順当に利益は上げそうですから、やはり、製作のジェリー・ブラッカイマーはヒットメイカーのスーパー・プロデューサーだった…ッ!!ということですね。
さて、そのジェリー・ブラッカイマーが飼いならす小動物戦隊に敗れてしまった「ハリー・ポッターと謎のプリンス」は、先週第2位だったのが新作2本に踏みつけられて、素直に第4位に後退…。公開4週めで938館の魔法が解け、売り上げが半減した約50%マイナスの「謎のプリンス」は、実は「ハリポタ」シリーズの中でも現在のところ、歴代第4位の興行成績となっています。シリーズの第1作めにして、№1ヒットの「賢者の石」(2001年)が記録した約3億1,757万ドルには、少し手が届きそうにない感じの本作ですが、「不死鳥の騎士団」(2007年)=約2億9,200万ドル、「炎のゴブレット」(2005年)=約2億9,001万ドルは捉えて、最終的にシリーズ№2のヒット作になる可能性は高そうです…!!
★先週、過去の作品の数字をあげて説明したように、観客はシリアスなアダム・サンドラーは大キライ…ということで、アダム・サンドラーが演じる難病を患ったコメディアンの主人公が自分の人生を反省する、ジャド・アパトー監督のドラメディ「ファニー・ピープル」が、先週の初登場第1位から、いきなり第5位まで転落してしまいました…。オープニング成績が約2,265万ドルと目を見張る数字ではなかったことからすると、2週めのマイナス率=約65%はいくら何でも大きすぎで…、これは早くも観客が本作を見捨ててしまった…と受け止められても仕方ありません。ドラメディとしては破格の約7,500万ドルの製作費が使われた本作の国内興行での売り上げノルマは1億ドルですが、もうそんなことどうでもいいや…と知らないフリをするしかありませんね…。ただし、本作は目の肥えたジャーナリストや、映画ファンアからは、よい映画だ…と概ね好評価されていて、映画の格付けサイト Rottentomatoes での支持率は66%、IMDBでは、10分の7.6の星取りなので、確かにドラメディとしてはそう悪くないでしょう。
★ひとつ上 ↑ の第5位「ファニー・ピープル」の面々と一緒に作り上げた大ヒット作「ノックト・アップ」(2007年)を否定したのに続けて、復活出世作のテレビ・シリーズ「グレイズ・アナトミー」にまで口撃を向けたことから、同ドラマを放送するABCテレビ傘下の製作プロダクション、ABCエンタテインメントの代表スティーヴ・マクファーソン氏に、態度を戒めるコメントを発表されてしまった調子に乗りすぎのキャスリン・ハイグルが、ジェラルド・バトラーと共演したラブコメ「男と女の不都合な真実」が、先週の第4位から約47%の売り上げダウンで、第6位に後ずさってしまいましたが、人気の高い本作は公開3週めにして、93館が追加上映を始めています。映画の中では、キャスリン・ハイグルがカタブツなテレビ・プロデューサーで、ジェラルド・バトラーが本音連発の下品なハレンチ・パーソナリティーですが、現実には役割りは反対だったようですね…?!
★「バイオハザード」シリーズの最新第4弾を、夫のポール・W・S・アンダーソン監督と夫唱婦随で取り組むことになったミラ・ジョヴォヴィッチと、今週第2位の「ジュリーとジュリア」の主演女優プリンセス・エイミー・アダムスと共演したドラメディの感動作「サンシャイン・クリーニング」が日本公開中のスティーヴ・ザーンの新婚カップルが、ハネムーンで訪れた常夏の楽園ハワイで連続殺人鬼に遭遇するトロピカル・スリラー「パーフェクト・ゲートウェイ」を、この春、封切る予定だったMGMから、ユニバーサル映画が権利を譲り受け、自社傘下のジャンル映画レーベル、ローグ・ピクチャーズの作品として、2,159館で封切った結果、初登場第7位でオープニング成績が576万ドルだけ…という、とても晴れの門出とは呼べないスタートとなってしまいました…。
今週第1位の「G.I.ジョー」とは無関係なデミ・ムーア主演の「G.I.ジェーン」(1997年)のシナリオを執筆した恥ずかしい過去があるデヴィッド・トゥーヒー監督による本作は、それでも製作費がわずか約1,400万ドルの低予算映画なので救われた…と言うか、まぁ、この低調なオープニング成績でも、2次・3次利用を経て、どうにか投資を回収することは可能かもしれません…。傍から見ればユニバーサル映画は、わざわざMGMから買い取る価値などなかったような感じの本作ですが、内容的には優れたスリラー映画だとして、レビューでも高評価を得られているので、こんなはずでは…といった結果なのかもしれません。しかし、優れたスリラーほど、ひねりのあるストーリーを宣伝などでうまく伝えきれなかったりもするので、本作もそうしたことが敗因なのかもしれません…。
主人公たちが知り合う怪しい2組のカップルを演じているのは、マーベルのヒーロー映画「マイティ・ソー」(2011年)の主役に大抜擢されたクリス・ヘムスワースと、「グラインド・ハウス」(2007年)のマーリー・シェルトン。それにまるでヒットしなかった「ヒットマン」(2007年)のティモシー・オリファントに、テレビ女優のキエレ・サンチェスです。ミラ・ジョヴォヴィッチ以外のキャストがあまりピンとこず、魅力に欠けて集客力もなさすぎましたね…。
なお、ローグ・ピクチャーズの調べによれば、この週末の観客の約52%は女性で、観客の半分以上が30代以上のアダルトな年齢層で占められていたそうです。ちょっと意外な感じです…。
★第8位のSFファンタジーのファミリー映画「エイリアンズ・イン・ジ・アティック」は、先週の初登場第5位のどうしようもないオープニング成績約800万ドルから、売り上げ半減の約50%のマイナス率で、この週末の稼ぎはわずかに400万ドルだけ…。DVD市場でのヒットも望めそうにないことから、製作費の約4,500万ドルは水の泡です…。で、一方、第9位のホラー映画「オーファン」も先週から売り上げ半減の同じ約50%のマイナスですが、本作は公開3週めで、480館が撤退してしまったことが痛かったようです。
この「オーファン」の製作費は非公開ですが、とりあえず、興行だけで黒字になりそうにはないものの、作品の内容がホラー好きのジャンル映画マニアから支持され、主人公の恐ろしい孤児の少女エスターのキャラクターが、「エルム街の悪夢」シリーズのフレディや、「13日の金曜日」シリーズのジェイソンなどと並ぶホラー・カルチャーの新たなアイコンとして見なされつつあることから、こちらはDVD市場でブレイクして、最終的に黒字成功作になる可能性が見込まれます。
と言うことは…、みなし子エスターが、その謎めいた過去に秘めた凶行の封印を解く前日譚のプリクエールが作られる可能性はかなり高いかも…?!、エスターを演じてる11歳のイザベル・フールマンちゃんにはかわいそうですが、また不気味な子どもを気持ち悪く演じてもらわなければなりません…ッ!!、映画の格付けサイト Rottentomatoes での「オーファン」の支持率は52%でそう高くもありませんが、IMDBでは、10分の7.2という高評価の星がつけられています…!!
★20世紀フォックス傘下のインディーズ映画のディストリビューター、フォックス・サーチライト・ピクチャーズが、7月17日に全米27館だけの限定公開で封切った「(500)日のサマー」が、1週ごとにスクリーンの数を増やし、公開4週めにして、ついにBEST10に食い込んできました…ッ!!
今年1月のサンダンス映画祭で披露されるやいなや、独創的な映像表現と、全編に満ち満ちたセンスの高さで注目を集めた本作は、ミュージック・ビデオのディレクターとして活躍してきた33歳のマーク・ウェブ監督(↓写真右)が、あんさん、そないな変わった映画作らはっても、ヒットしまへんさかい、やめときなはれ…という周囲の声を無視して、自分がどうしても作りたい…ッ!!という情熱を支えに、約2年間をかけて完成させた意欲的な監督デビュー作です。
内容は、グリーティング・カードのコピーライターとして、毎日、歯の浮くような言葉ばかり考えている、男のクセにロマンチストのトムが、上司の新人アシスタントのサマーにひと目惚れし、ふたりは交際らしき関係を始めるものの、恋愛に夢見ることなどない現実的なサマーは、ある日、突然、トムに別れを告げる…というもので、映画はどうしてもサマーのことが忘れられないトムのせつない心中を、マーク・ウェブ監督が音楽ビデオで培ったアイディアに富んだ表現で描きあげていきます。そのため本作は、フツーにトムとサマーの関係を追った“恋愛映画”ではなく、“恋愛についての映画”ですよ…という断りがつけられており、恋に溺れた人=トムが経験する、誰でも覚えがあるような恋愛の喜怒哀楽の心象を映画で再現し、追体験させることを目指した実験的な新しいタイプの作品と評されています。
この「(500)日のサマー」で、スイートすぎるハートの持ち主の主人公トムを演じているジョセフ・ゴードン=レヴィットは、今年2009年に公開されたインディーズ映画では、本作と並んで高い評価と人気を集めているクライム・コメディ「ブラザース・ブルーム」のライアン・ジョンソン監督のデビュー作「BRICK ブリック/消された暗号」(2005年)で演じたハードボイルドな高校生探偵の演技が高く評価され、その後、スパイク・リー監督の「セントアンナの奇跡」(2008年)や、キンバリー・ピアース監督の「ストップ・ロス/戦火の逃亡者」(2008年)などに出演し、演技派として頭角をあらわしている若き名優です。第1位の「G.I.ジョー」にも登場していることは、前述の通りです。
一方、男好きのするルックスにより生まれつきモテモテで、少し男をもて遊んでいるようなサマーを演じたゾーイ・デシャネルは、ジュブナイル映画の傑作「テラビシアにかける橋」(2007年)で、一見、やさしくて楽しい音楽の先生のようでいながら、実は例え相手が小学生であっても、男とあれば視線は自分ひとりにクギづけにしておきたいような傲慢なところを隠し持っている、少しイヤな女を絶妙に演じていましたから、本作への起用は完璧なキャスティングだと言えそうです。ちなみに、ゾーイ・デシャネルのファンの間では、M・ナイト・シャマラン監督のコメディ映画「ハプニング」(2008年)には、彼女は出ていないことになっています…(笑)。
それにしても、たった817館で公開のインディーズ映画がランキングに食い込んできたというのは、いよいよ、ブロックバスター映画が群雄割拠の闘いをくり広げたサマーシーズンも盛りを過ぎて、夏も終りに近づいた…といった感じですね。
それを告げる映画が、秋=“オータム”の到来で幕を閉じる「(500)日のサマー」だった…というのは、ちょっと出来すぎです…。
なお、本作の製作費は非公開ですが、作品のタイプと規模から推察すれば、2000万ドル前後…?!の低予算映画なのは間違いなく、本作のセンスに魅了されたファンの多さからして、DVDもたくさん売れることでしょうから、最終的に黒字になるのは確実のように思えます。インディーズ映画なんか作っても儲からないよ…と言われたマーク・ウェブ監督ですが、インターネットの普及による海賊版コピーの流通や、違法ダウンロードなどで、音楽産業が斜陽化したことから、ミュージック・ビデオも以前のようには贅沢には作れず、そうした事情を背景に、だったら、映画を作る方がいいよ…ということで、ミュージック・ビデオのディレクターが映画監督に転進するケースが増えているそうです…。
ホントはもっと早くから、ちゃんと紹介したかった「(500)日のサマー」については、今後も折りにふれ、記事を更新したいと思います。
【注意】本文の二重使用・無断転載厳禁。引用は当ブログ名を明記し、リンクをお願いします。特に某映画サイトのライターは文章を丸々コピーしないこと!!
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