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ジ・インフォーマント-マット・デイモン

記憶を失った孤独なヒーローの「ジェイソン・ボーン」シリーズだけでなく、「グッド・シェパード」でも、CIAの凄腕スパイだったマット・デイモンが、自分の勤める大企業の不正を暴き、社会正義を実行するため、FBIの内通者となる最新作「ジ・インフォーマント」が予告編を公開したので、ご覧ください。監督は、「オーシャンズ」シリーズで、マット・デイモンとはチームを組んできた、作風を変幻自在に変えられる器用なスティーヴン・ソダーバーグです。






大作だった「チェ」2部作(2008年)に続き、スティーヴン・ソダーバーグ監督が実話に基づく映画に挑戦した「ジ・インフォーマント」は、ニューヨーク・タイムズのジャーナリストだった作家のカート・アイヒェンヴァルトが、穀物メジャーのアーチャー・ダニエルズ・ミッドランドが行なっていた価格操作などの不正を、同社の重役マーク・ウィテカーがFBIの内通者となり、情報を集め告発した事件を取材し、2000年に出版したノンフィクションの同名スリラー読みものを映画化した作品です。
実在のマーク・ウィテカーは1995年に内通者の立場が明らかとなり、大企業の重役が自社を裏切った…!!ということで世の中に大きな衝撃を与え、捜査への協力後、自身も関わった同社の犯罪の罪により、8年間も獄中で過ごした末、国民の生活の利益を守ろうとしたヒーローとして称賛されている人ですが、予告編の中で、主役として、その人物を演じているマット・デイモンの素人スパイは、盗聴マイクの音声だけを聞いてる者には、現場の様子がよくわからないだろうと思いやってか、親切に?!実況中継風に話したり、隠しカメラを珍しそうに覗き込んだり、勝手にコードネームを“0014”を名乗り、007/ジェームズ・ボンドの倍だぜ!!とか、しょーもないことを言うなど、かなり笑わせてくれています…!!
果たして、実際のマーク・ウィテカーとFBIが組んだ捜査も、こんなスパイごっこのコントみたいだったか?!は疑問ですが…、それにしてもスティーヴン・ソダーバーグ監督は、同じ「オーシャンズ」シリーズで組んでいるジョージ・クルーニーとは、プロデューサーとして、「シリアナ」(2005年)、「フィクサー」(2007年)といったシリアスな大人の社会派エンターテインメントを発表してきているのに、マット・デイモンとは一転して、社会派コメディに切り替わるところがおもしろいですね。
それぞれの俳優の人柄が反映されているのでしょうか?!、ただし、スティーヴン・ソダーバーグ監督が手がけた社会派コメディの前作「エリン・ブロコビッチ」(2000年)は大変、高く評価された作品で、主演したジュリア・ロバーツもアカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞したので、この「ジ・インフォーマント」も同様の評価で柳の下の2匹めとなるのか?!、期待の注目が寄せられています。
変なヒゲを生やしたガキ親父みたいなマット・デイモンが消費者の生活を守ろうと奮闘する「ジ・インフォーマント」は、ワーナー・ブラザースの配給により今秋10月9日から全米公開の予定です。作品賞のノミネートが10本に拡大されたオスカーの賞レースに絡むことができるでしょうか?!




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