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ナイン-1

イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニ監督の名作「カビリアの夜」(1957年)をミュージカル化し、さらに映画化までしたボブ・フォッシーに心酔するロブ・マーシャル監督が、フェデリコ・フェリーニ監督の名作「8 1/2」(1963年)をブロードウェイ・ミュージカル化した「ナイン」を映画化した最新作が予告編を初公開したので、ご覧ください。前置きの説明がややこしいですが、でも、そういうことです!!






冒頭に記したボブ・フォッシーの代表作のミュージカル「シカゴ」を映画化した同名の初監督作品(2002年)で大ヒットを飛ばしただけでなく、第75回アカデミー賞で作品賞をはじめとする計6部門の栄冠を勝ち取ってしまったロブ・マーシャル監督の最新作「ナイン」の予告編です。
本作は、前述のように、マルチェロ・マストロヤンニが主演した、フェリーニ監督の「8 1/2」を、1982年に舞台化した同名ミュージカルを映画化した作品です。

ナイン-2

物語は、フェリーニ監督の自伝的な作品と言われる元ネタの「8 1/2」と同様に、新作映画の製作に苦悩する主人公の映画監督が、映画作りを通して、自分に影響を与えた過去の女性たちとの関係を振り返るうちに、現実と虚構との境い目で自分を見失っていく…といった内容です。
ロブ・マーシャル監督が尊敬するボブ・フォッシーは、ショービジネスの世界で混乱し、退廃的な私生活に陥った自分の人生を、やはり、「8 1/2」のようなスタイルで描いたミュージカル映画の大傑作「オール・ザット・ジャズ」(1979年)を発表していますから、ロブ・マーシャル監督が「シカゴ」に続き、ボブ・フォッシーの足跡を追おうとした結果が、この最新作の「ナイン」だと言ってもよさそうです。

ナイン-3

↑ 主役の映画監督グイド・コンティーニを演じているのは、一昨年の「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(2007年)で、生涯を金の亡者として生き、ひたすら油田事業を拡大するうちに我を失っていく主人公を鬼気せまる迫力で演じ、アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞したダニエル・デイ=ルイスですが、この新作では、歌って踊る!!という別な側面を魅せつけ、また様々な賞レースで主演男優賞の候補に名前を挙げられるのかもしれません。

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↑↓ ダニエル・デイ=ルイスが最優秀主演男優賞を獲得した第80回アカデミー賞で最優秀主演女優賞を獲得していたマリオン・コティヤールが演じているのは、主人公の映画監督グイドの妻ルイーザです。オスカーに輝いた「エディット・ピアフ/愛の讃歌」でも歌手だった彼女ですから、ミュージカル映画は問題なしですね。

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↑ 「Dr. Tと女たち」(2000年)でも“女たち”のひとりだったケイト・ハドソンが演じているのは、アメリカン人のファッション・ジャーナリスト、ステファニーです。

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↑ 倖田來未・フィーチャリング・ファーギーのファーギーが演じているのは、主人公が若い頃にお相手をしてもらった娼婦だそうです。もしかして、筆おろしの初体験の相手だったんでしょうか?!、本作の日本公開時には“倖田來未さん感激!!”とか宣伝に書かれそうな感じです。

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↑↓ 美しいニコール・キッドマンが演じているのは、自分自身のような映画女優のクラウディア。グイド監督の映画も大赤字にして困らせるんでしょうか?!

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↑↓ 「それでも恋するバルセロナ」の演技で、今年2009年の第81回アカデミー賞で最優秀助演女優賞を手にしたペネロピ・クルスは、映画プロデューサーとして主人公とは仕事のパートナーでもありながら、同時に愛人でもあるカーラを演じています。映画界をカラダで勝ち上がってきた?!などと言われるペネロピですから、ある意味では彼女にとっても、この「ナイン」はちょっと自伝的な映画かも?!

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↑ 今や、007/ジェームズ・ボンドを取り仕切る女ボスのMとして知られるジュディ・デンチは、主人公が唯一、自分をさらけ出し、本音を話せる大人の女性リリアンとして、映画スタッフの衣装デザイナーの役を演じています。ジュディ・デンチとまで艶っぽい関係にはならないようで、よかったですね(笑)。

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↑ かつてのセックスシンボルであり、イタリア映画界の伝説的な大御所女優ソフィア・ローレンが演じているのは、ダニエル・デイ=ルイスのすでに死んでしまったお母さんの役です。ダニエル・デイ=ルイスのグイド監督は、前述のように元ネタの「8 1/2」では、マルチェロ・マストロヤンニが演じていましたが、ソフィア・ローレンと言えば、何と言っても代表作はヴィットリオ・デ・シーカ監督の「ひまわり」(1970年)です。そして、その映画で彼女の夫を演じていたのはマルチェロ・マストロヤンニでした!!、この「ナイン」で、言わばマルチェロ・マストロヤンニを演じているダニエル・デイ=ルイスと共演し、彼女は在りし日の黄金期の追想に駆られたりしたんでしょうか…。ソフィア・ローレンが出ているというだけで、この「ナイン」は映画ファン必見の作品と言って、差し支えありません。

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製作・配給のワインスタイン・カンパニーが「シカゴ」の再現を目論み、真剣にオスカー獲りを狙っているミュージカル映画の超話題作「ナイン」は、11月25日(水)全米公開です。賞狙いだけでなく、11月第4木曜日のサンクスギビング・デーのホリデイ興行の覇者にもなるつもりです!!



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