ヴァンパイア映画「トワイライト・サーガ」(4月4日公開)で大儲けした中堅映画スタジオのサミット・エンタテインメイントが、伝説の奇術師フーディーニをヒーロー映画の主人公に早変わりさせるマジックのタネを仕入れたそうです…ッ!!
ハリー・フーディーニは1874年にハンガリーに生まれ、1900年頃から亡くなった
1926年までの間に脱出王として数々の危険な脱出マジックで世間をアッと驚かせ、今日もなおマジシャンの代名詞として名をあげられる伝説の奇術師です。
業界メディアのTHRによれば、その伝説の奇術師の生涯を綴った、ウィリアム・カルシュとラリー・スロマンが2006年に出版したハリー・フーディーニの伝記本「シークレット・ライフ・オブ・フーディーニ」(The Secret Life of Houdini: The Making of America's First Superhero)の映画化権をサミット・エンタテインメントが取得したとのことです。
稀代のマジシャン、ハリー・フーディーニの生涯は過去にも、トニー・カーティス主演で1953年に「魔術の恋」( ↓ 動画上)という伝記映画にされたほか、最近ではガイ・ピアースがキャサリン・ゼタ=ジョーンズと共演した「デス・デファイング・アクツ」(2007年)で、フーディーニ役を演じています( ↓ 動画下)。
しかしながら、サミット・エンタテインメントは平凡な伝記映画を作るつもりはなく、謎の多い神秘的な存在のフーディーニを、インディ・ジョーンズのように世界を股にかけ、シャーロック・ホームズ顔負けの推理で事件の謎を解く、スーパー・ヒーローとして描いたアドベンチャー映画を作りたいそうで、シリーズ化を目指しているのは言うまでもありません。
そのような突飛な発想はどこから来るか?!というと、当然、原作の伝記本「シークレット・ライフ・オブ・フーディーニ」からな訳ですが、どうも、その本は俗に言う“トンデモ本”の類に属するようなものらしく、出所の怪しい新事実によって、フーディーニは実は英国諜報部員のスパイだったとか?!、革命前夜のロシアで皇帝ニコライ2世の相談役をつとめていたとか?!、フーディーニの奇想天外な語られざる真実の生涯が明かされているそうです。
著者のウィリアム・カルシュとラリー・スロマンは、IT技術の進歩で多くの情報を検索することが可能になったおかげで、これまでキチンと目を通されなかった当時の新聞などを細かく調べあげ、フーディーニの真の姿の実像を暴くことができた…ッ!!などと、マスコミに語っていますが、1900年代初期の紙資料を調べるのに、インターネットはあまり役立たない気がします。また、著者らは、フーディーニの死についても、一般には強烈なパンチをお腹に食らっても平然としていられる鋼鉄の腹筋のトリックに失敗したことが原因だとされていますが、本当はそうではなくて、フーディーニにトリックを暴かれた心霊術師たちが報復のために毒殺したと主張しています。著者らは自分たちの調査の信憑性の高さから、毒殺説に納得した遺族が現代科学で毒殺の証拠を見つけるべく、死後80年が経過したフーディーニの遺体を掘り起こす許可の申請を、2007年3月に裁判所に提出したと公表しましたが、当の遺族らから、そんなこと誰も考えてへんわッ!!、ボケッ!!とクレームをつけられ、フーディーニ遺体再調査のニュースは、出版社と組んだ本の宣伝のための嘘だったと明白になりました…。
そんなトンデモ本の映画化権をいちいち買う必要があるのか?!は疑問ですが、サミットは、知名度の高い伝説のマジシャン、フーディーニが実はスパイのアクション・ヒーローだったッ!!という設定が気に入ったようで、後に盗作と言われないように念のため、同書の映画化権を買い取ったのかもしれませんね。
このスーパー・ヒーローのマジシャン、フーディーニの映画は、これから企画・開発されるので、本当にスクリーンで観られるのか?!も怪しいところですが、サミットでは原作のトンデモ本を脚本化できるライターを探しているそうです。
誰がフーディーニを演じるのか?!、わかりませんが、う~ん、イメージ的には似たような時代を舞台とした「ハムナプトラ」シリーズのブレンダン・フレイザーあたりか?!、ニコラス・ケイジ?!なんかが出て来そうな、パチいヒーロー映画になりそうかも?!、ま、それとなく期待しておきましょう!!
下 ↓ の動画は、映画俳優としても銀幕で活躍していたフーディーニの作品を収めたDVDの予告編です。ロボットと対決しているので、もしかするとサミットのフーディーニ映画はSFになるかもしれません?!
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