これまで自分の映画の脚本は一貫して、自ら手がけてきたM・ナイト・シャマラン監督にとっては、ほかの監督に書き直されてしまうというのは、もしかすると、かなり屈辱的なことなのかもしれません…？！






サスペンスの神さまアルフレッド・ヒッチコック監督や、映画史上の孤高の天才スタンリー・キューブリック監督に比肩する存在として、本人が自分を語っている “天才” で “神” の M・ナイト・シャマラン監督が、同監督と並ぶモンスター級のエゴの持ち主であるウィルとジェイデンのスミス親子を主演に起用する最新作のSFトンデモ映画「ワン・サウザンド A.E.」の脚本を、製作・配給のソニー・ピクチャーズがトンデモから脱却すべく？！、スティーヴン・ギャガン監督を雇用して、書き直させることを決めたのを、 Variety が報じました…！！

アンディ・サーキスがモーキャップで主人公のサルを演じ、圧倒的な存在感を発揮して、今夏の全米公開映画のBEST①に高評価された「ライズ・オブ・ザ・プラネット・オブ・ジ・エイプス」の原点である「猿の惑星」（1968年）なんて古い映画を、もはや誰も観たことも聞いたこともない、まぼろしの無名の映画だと思っているらしい？！M・ナイト・シャマラン監督の最新作「ワン・サウザンド A.E.」は、ウィルとジェイデンのスミス親子が乗った宇宙船がトラブルで不時着した未知の惑星こそは、1,000年前に人類が見捨てた、かつてのふる里、地球だった…！！という、「猿の惑星」の結末に似たオチを含む内容で、不時着で重症を負ってしまった父ちゃんのウィルを救うため、息子のカラテ・キッドが、すっかり様変わりした地球を探検することになるそうです…！！

…といったプロットの詳細は不明なので、何とも言い切ることはできないまでも、ともすれば、「センター・オブ・ジ・アース」（2008年）と、ウィル・フェレルの「ランド・オブ・ザ・ロスト」（2009年）を混ぜこぜにしたような映画ができそうな不安もなくはない「ワン・サウザンド A.E.」のシナリオを、そもそも執筆したのは、デンゼル・ワシントン主演のアポカリプス・ウエスタン「ザ・ブック・オブ・イーライ」（2010年）を手がけたゲイリー・ウィッタでしたが、当然のごとく？！、M・ナイト・シャマラン監督が自分のシャマラン映画にするべく？！、恐らくはひとりよがりに脚本を書き直したのに対して、ソニー・ピクチャーズが NO の疑問を突きつけてしてまったようです…。

かねてより、M・ナイト・シャマラン監督は演出家としての資質には秀でた面があるものの、本人が自惚れ屋として、自分が没頭して陶酔した脚本を客観的に判断できないことから、構想の段階で映画がつまずいてしまう…と評価されているので、シャマランにはメガホンだけをとらせ、脚本は第三者の別人に書かせよう…と考えたソニー・ピクチャーズの決定は、物事の通りをわきまえた、実にまっとうな取り組みであり、冒頭のようなM・ナイト・シャマラン監督の心中はさておき、「ワン・サウザンド A.E.」への期待値は大きく跳ね上がることになったのではないでしょうか…？！

ゲイリー・ウィッタからシャマランに引き継がれた脚本を、最終的に手直しすることになったスティーヴン・ギャガン監督は、同じスティーブンでもスペルの違うソダーバーグ監督の傑作リメイク映画「トラフィック」（2000年）の脚本で、オスカーの最優秀脚色賞に選ばれたのち、ジョージー・クルーニー主演の社会派エンタテインメント「シリアナ」（2005年）のメガホンをとった才人なので、そうした大人受けする映画を作ってきたキャリアからして、M・ナイト・シャマラン監督が持ち合わせることのないような冷静さで、「ワン・サウザンド A.E.」の物語を破綻なく、とりまとめしてくれるかもしれません。

シャマランは職人として監督だけすればいい…という映画マニアの希望が叶った「ワン・サウザンド A.E.」は、来年2012年2月にクランクイン！！、全米公開は翌年の2013年6月7日の予定です！！
ただし、とどのつまりは主演のモンスター・ペアレントのスミス親子が、自分たちさえカッコよく見えればいい…といった風に都合よく、内容を変えてしまう可能性については、この先もずっと否めませんが…！！

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