J. Edgar: クリント・イーストウッド監督が、レオナルド・ディカプリオを主演に起用し、FBI長官ジョン・エドガー・フーヴァーの秘めたる生涯の闇に光を当てた、スキャンダラスな伝記映画の問題作「J・エドガー」が予告編を初公開!!
by
Billy
2011年9月20日火曜日
マット・デイモンとコンビを組んだ前2作の「インヴィクタス」(2009年)と「ヒアアフター」(2010年)が快く評価されず、不調が続いているクリント・イーストウッド監督ですが、パートナーをレオに変えた最新作の予告編は、同様に過去の歴史の出来事を題材にした…ということもあるのでしょうが、どこかしら、アンジェリーナ・ジョリーが主演した佳作の「チェンジリング」(2008年)に似た趣が観受けられ、イーストウッド監督はやっと、自分のペースを取り戻すことができたような雰囲気を感じられます。CIAリーダーのイーストウッド・ファンのみなさんは、どのように思われるでしょう…?!
アメリカ連邦捜査局、つまり、FBI の初代長官として、犯罪者に恐れられたのみならず、国政や社会の全体に大きな影響力を与えたことで知られる故ジョン・エドガー・フーヴァー(1972年没・享年77歳)の生涯を、クリント・イーストウッド監督が公私を問わずに斬りこみ、赤裸々な実像に迫る伝記映画の問題作「J・エドガー」の予告編を、配給のワーナー・ブラザースが初公開したので、チェックしておいてください…!!
国家の治安を守る…という FBI の大義名分のもとに、過度な諜報活動を行い、大統領が内密にしておきたい私的な情報まで収集した極度の情報フェチ?!により、翻っては自分自身が国家にとっての危険人物…とまで見なされることになった、アメリカ近代史に暗い影を落とすジョン・エドガー・フーヴァーに、レオナルド・ディカプリオが扮した本作は、アメリカの過去に目線を向けた社会派の実録映画であると同時に、妻をめとることなく、生涯にわたって、ママと寝食を共にし、やはり、共に独身を守り通した間柄の男性アシスタントとプライベートでも絆を深めた男のアンバランスな表裏を描く人間ドラマとなっています。
そのフーヴァー長官の右腕として、生涯にわたって寄り添い、フーヴァーの死後は、主を失った邸宅に移り住み、故人を偲んだクライド・トルソンには、「ソーシャル・ネットワーク」(2011年)で注目を集め、ジョニー・デップの相手役の共演者として、タイトルロールのヒーローに大抜擢されたディズニー映画の超大作「ローン・レンジャー」が製作中止となり、プロジェクト復活のメドが未だ模索状態のアーミー・ハマー(↓)。予告編の中で、アーミー・ハマーがレオに向かって、感情をぶつけているのは、もう、どう観ても、上司と部下の関係ではないですね…!!
その他の共演者として、息子を国家の重要人物のVIPにまで育て上げるママを演じてるのは、「あるスキャンダルについての覚え書き」(2006年)では、自分がレズビアンだったのだから、レオが同性愛者になるのも仕方がないか…といった、この母にして、この息子あり?!という、映画ファンのツボをおさえた配役となっているジュディ・デンチ。
クリント・イーストウッド監督よりも、リドリー・スコット監督を選んで、エイリアン・ユニバース最新作「プロメテウス」(2012年6月8日全米公開)に準主演することにしたシャーリーズ・セロンに代わり、21歳から75歳になるまでの54年間の長きに渡り、フーヴァーの個人秘書を勤めながら、ついに親しみを深めることはなかったらしいヘレン・ガンディは、「フェア・ゲーム」(2010年)では、CIAだったナオミ・ワッツ(↓)。
レオの部下の FBI職員ながら、文筆の才能を買われて、自分の代わりにゴーストライターとして、自伝を書くよう命じられた結果、私生活の秘密に立ち入ってしまうのは、「ゴシップガール」のエド・ウェストウィック。
さらに、テレビシリーズ「バーン・ノーティス」で人気のジェフリー・ドノヴァン、「ランボー4/たぶん最後のひとつ前の戦場」(2008年)で、スタローンにミャンマーまで船を出してくれと頼んだケン・ハワード、「ノーカントリー・フォー・オールドメン」(2007年)で、ジョシュ・ブローリンが持ち逃げする大金のそもそもの持ち主だったスティーヴン・ルートといった人たちが、本作では顔を観せることになっています。
ショーン・ペンが実在の同性愛者の政治家を演じた伝記映画「ミルク」(2008年)の脚本家ダスティン・ランス・ブラックがシナリオを手がけたことからしても、同映画に通じる男のテーマを含んだ「J・エドガー」は、映画の高等教育機関としての役割で知られるアメリカン・フィルム・インスティチュートが行う映画祭で、今秋11月3日(木)に初公開のプレミア上映を行ったのち、翌週の11月9日(水)から大都市限定で先行上映、週末の11月11日(金)=ベテランズ・デー(復員軍人の日)の祝日から全米公開!!といったスケジュールで封切られることになります。
なので、ワーナー・ブラザースは、公開の直前まで、映画の内容と出来栄えを秘密にしてしまうことになりますから、その真意を、様々な意味でスキャンダルな描写が問題になり、映画の公開に影響するのを避けたかった…といった風にも解釈できるでしょうが、レオの老けメイクに象徴されるように完成度に自信がないので、トロント国際映画祭などの目立つ場を避けて、プレミア上映し、口コミが広まる前に、そそくさと全米公開する日程を選んだ…といった風にも理解できそうです。
果たして、クリント・イーストウッド監督とレオのコンビは、エディ・マーフィの司会するオスカーに、どこまで進出することができるのか?!、そして、レオとアーミー・ハマーはどれだけ熱い口づけを交わすことになるのか?!、別な意味での男映画の側面にも期待?!の問題作「J・エドガー」ですね…!!
あなたの Facebook のお友だちにも、CIAをお勧めください ! !
【注意】本文の二重使用・無断転載厳禁。引用は当ブログ名を明記し、リンクをお願いします。特に某映画サイトのライターは文章を丸々コピーしないこと!!
Popular Posts
Latest Headlines
The Billy Files
Mobile Menu
Category
- 007-ボンド
- AKIRA
- DCユニバース
- LEGO
- MPAA
- News&Tidbits
- Star Wars News & Tidbits
- X-Force
- X-MEN
- アイアンマン
- アカデミー賞
- アクアマン
- アニメ
- アバター2
- アベンジャーズ
- アベンジャーズ2
- アベンジャーズ3
- アベンジャーズ4
- アンダーワールド5
- アントマン2
- ヴァレリアン
- ウルヴァリン2
- エイリアン
- エイリアン5
- エクスペンダベルズ4
- エピソード7
- ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー2
- キャプテン・アメリカ
- キャプテン・マーベル
- キングコング対ゴジラ
- キングスマン2
- ゴーストバスターズ
- ゴジラ2
- ジャスティス・リーグ
- ジュラシック・パーク
- ジュラシック・ワールド2
- ショートフィルム
- ジョン・ウィック2
- スーサイド・スクワッド
- スーパーガール
- スーパーマン
- スター・ウォーズ
- スター・ウォーズ8
- スター・トレック
- スパイダーマン
- ソー3
- ゾンビ
- ターミネーター
- デッドプール2
- トゥームレイダー
- ドクター・ストレンジ
- トランスフォーマー
- トランスフォーマー5
- バイオハザード
- パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン5
- パシフィック・リム
- バットマン
- バトル・エンジェル
- パワー・レンジャー
- ハン・ソロ
- ブラック・パンサー
- フラッシュ
- ブレードランナー
- ブレードランナー2
- プレデター
- プロメテウス2
- ホラー
- マーベル・ユニバース
- マッドマックス
- マミー
- ミッション:インポッシブル
- ミッション:インポッシブル6
- レディ・プレイヤー・ワン
- ローグ・ワン
- ロボコップ
- ワールズ・ファイネスト
- ワールド・ウォーZ2
- ワイルドスピード
- ワイルドスピード8
- ワンダーウーマン
- 映画賞
- 猿の惑星3
- 興行成績
- 幻の動物とその生息地
- 攻殻機動隊
- 第88回アカデミー賞
- 第89回アカデミー賞
- 美女と野獣