************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


ハーヴェイ・ワインスタインが、長らく滞っている「七人の侍」のリメイク映画の製作に、いよいよ本格的に取り組む…!!と、映画の舞台となるタイで発言したことをお伝えしたのは、かれこれ3年前の2008年の夏なので、もう、すっかり諦めてくれたものとばかり安心していましたが、黒澤明監督の名作映画を台なしにしたい…!!という悪あがきの欲求?!はまだ費えてはいなかったようです…!!




現代映画の基礎となる映画表現の文法を確立した映画史上の巨人の大天才だけれども、自伝を読むと、子どもの時はあまり聡明ではなかったらしいと当人が述べる黒澤明監督が、巨額を投じた映画を完成させないわけにはいかない東宝の弱みにつけこみ?!、与えられた大金で、わざと映画全体の約3分の1だけを撮りあげ、撮影を中止して、現場で釣りに興じ、東宝から追加の製作費を持ってこさせるや、そのお金でもまた映画を完成させずに、全体の半分を撮り残して、再びまた釣り三昧?!、そして、東宝からさらに、泣く泣く追加のお金を出させて、当時としては未曾有の超大作映画にしてしまった「七人の侍」(1954年)は、ベネチア国際映画祭で見事に銀獅子賞を獲得し、結果的に初公開から半世紀を過ぎた今日まで東宝に利益を与え続けている映画史上の大傑作であり、CIAリーダーのみなさんは必ずや、ご覧になっていることだと思います。

その「七人の侍」ならずとも、黒澤映画のリメイクを試みるなど、まず正気の沙汰ではないわけですが、どうせ、オリジナル映画を超えられるはずがないのだから、誰が作っても同じだろう…とでもいったヤケクソの考えなのか?!、ワインスタイン・カンパニーがタイを舞台に「七人の侍」をリメイクする新作アクション映画の監督に、ロバート・カーライルが主演したDVDスルー映画「ザ・トーナメント」(2009年)のスコット・マンが起用されたことを、Variety が報じました。

TVのドキュメンタリー番組のディレクターから、映画監督に転じたスコット・マンのデビュー作となる「ザ・トーナメント」(↓予告編)は、7年に一度、世界各国の殺し屋の精鋭たちがお互いの命を狙いあうバトル・ロワイアルのトーナメントが行われている…!!というバカバカしい内容の作品で、2007年夏に撮影を始めるも、黒澤明監督のように余裕をもった大物ぶりの故意ではなく、単にくだらない映画であるため、2度にわたって、製作費が底をつき、撮影の中断をくり返した失敗作で、結局、2009年ごろから各国でDVDスルー映画としてリリースされ、映画館で公開の陽の目を見ていません。



そのスコット・マン監督を「七人の侍」のリメイク映画に起用した製作のワインスタイン・カンパニーの考えとしては、ヤケクソではなく、その前作「ザ・トーナメント」で、複数の殺し屋を登場させ、多数のアクション・シーンを描いたことで、アンサンブル・キャストのアクション映画である「七人の侍」を現代的にアダプテーションするには適した人材だと見込んだものと憶測されますが、そのリメイク映画に見積もられている製作費が約6,000万ドルと、けして安くないことから、実績不足のスコット・マン監督を起用することには無理が感じられ、Variety のニュースを受けた各映画メディアでは、ワインスタイン・カンパニーがイチかバチかのバクチにでも打ってでたような解釈の反応を示しています…。

もちろん、ハナから失敗すると決めつけるのは、スコット・マン監督に対して、尊敬を欠いてしまうわけですが、リメイク版「七人の侍」は、タイ北部の山岳地帯の村が、自警のため、7人の傭兵を雇い入れる…といったようなプロットで、同様にタイとミャンマーの国境地域を舞台とした、シルベスター・スタローンの「ランボー/最後だか、最後でないんだか、まだよくわからない戦場」(2008年)を思いだして、イメージしてもらえば、およそ「七人の傭兵」?!のコンセプトは理解できるのではないか?!と思います。リメイク版「七人の侍」の脚本を執筆したのは、冒頭の3年前の記事でも記したように、ジャッキー・チェンとジェット・リーがダブル主演した「ザ・フォービドゥン・キングダム」(2008年)のシナリオ・ライター、ジョン・フスコです。
あまり期待はできそうにないものの、7人のサムライならぬ傭兵を誰が演じるのか?!は少し気になるリメイク版「七人の侍」は、今年2011年後半にクランクインの予定だそうです。スコット・マン監督が「ザ・トーナメント」でも、アジア系のケリー・ヒュー(「X-MEN 2」2003年)の女殺し屋を準主役にしていたことを思うと、7人のうち、一人ないしは二人ぐらい?!は、戦うヒロインの女性のソルジャーが登場しそうですね…!!


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