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サスペンスの神さまアルフレッド・ヒッチコック監督については、CIAリーダーのみなさんにもはや何の紹介もいらないはずですが、現代アーティストのクリスチャン・マークレーの名前は初めて聞いたんですよ…という人はいるかもしれないので、そこは説明しないと、このビデオの意味がわかりませんね…!!









クリスチャン・マークレーの名前を知らない…という人でも、クラブや、あるいはミュージック・ビデオなどでも、DJの人がターンテーブルに乗せたレコードを手で回して、そのスクラッチのノイズを音楽に変えている様は見聞きしたことがあると思います。そのターンテーブル奏法は、現代アートのノイズ・ミュージックのパフォーマンスとして、レコードを手で回し始めたクリスチャン・マークレーが、そもそも発想したものだとも言われており、そういう説に則れば、実はクリスチャン・マークレーのアートに、すでに日頃から親しんでいることになります。しかし、クリスチャン・マークレーは、そうした音の世界を追求する現代音楽家としてのみ芸術家の才能を発揮しているのではなく、映像の分野にも、文字通り、視野を広げていて、映像と音とのかかわりを深く探求しているアーティストです。


クリスチャン・マークレーが、映画マニアによく知られるのは、下 ↓ に動画をアタッチした「ザ・クロック」(2010年)という、恐るべきことに上映時間が24時間という、全部観るには丸1日かかるマッシュアップ映画を作ったことで…、動画をご覧になれば、作品のコンセプトはお分かりいただけると思いますが、クリスチャン・マークレーは古今東西の映画に登場する時計にからんだシーンを概ね1分ずつ集めて、スクリーンの中に現実の24時間に相当する時間を、映画でキッチリと再現してしまいました…!!、いったい、あんたはどんだけ映画を観てるねん…ッ?!といった、とんでもない映画の記憶のデータベースをクリスチャン・マークレーは自分の中に持っているのかもしれないわけですが、上 ↑ の「ヒッチコックの死」を、アートスクールの学生時代に作った…という、イギリスの映画ブログ Ultra Culture のライターは、その「ザ・クロック」を観て感銘を受け、時が刻まれる“タイミング”を、それ自体が時間性を持ったメディアの映画はどのように表現しているのか?!という同アート映画のテーマのひとつを自分なりにふくらませてみる試みとして、ヒッチコック監督はどういうタイミングで殺人を描いているのか?!を題材に選び、取り組んでみたそうです。





なので、「ヒッチコックの死」のサウンドトラックはフツーに聞けば、なんだ、これ…?!といったノイズでしかありませんが、実験音楽として、あえて、そういう風に作られています。また、たぶん、チラと全体を1回観ただけでは、つまらなかったかもしれませんが、ヒッチコック監督の代表作をほとんど網羅したと言って、差し支えない36本の映画の死のシーンのうち、画面上の特定部分の数作品に焦点をあて、注目すれば、なぜ、ヒッチコック監督はサスペンスの神さまなのか?!、その映画演出技法と編集のテクニックについて、興味の洞察を深められるのでないかな…と思います。と、以上のように、「ヒッチコックの死」は大変にユニークなアート作品としてのマッシュアップ・ビデオだったわけですが、ただし、このクリスチャン・マークレーを真似てみた作品の問題点は、36本もの映画のネタバレを同時に示してしまっていることですね…!!




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