************************************************* このCIA★こちら映画中央情報局ですは、2017年4月1日に、コチラの CIA Movie News に移転しました!! *************************************************


休日の朝は、いつものように和める話題からスタートしましょう…!!



「ぼくの伯父さん」として、1950年代から60年代にかけて人気を博し、1982年に75歳で亡くなったフランスのとても洗練された喜劇王ジャック・タチこと、ジャック・タチシェフ監督が、ついに映画に完成することなく遺したシナリオを、アカデミー賞長編アニメ部門にノミネートされた傑作「ベルヴィル・ランデブー」(2003年)で知られる、フランスのアニメ作家シルヴァン・ショメが映画化し、今年2010年の第60回ベルリン国際映画祭で初披露した最新作「ザ・イリュージョニスト」の動画を、フランスの映画サイト ALLOCINE がアップしてくれたので、予告編とあわせて、お楽しみください…!!
アニメに詳しくない映画ファンの方には、オムニバス映画「パリ、ジュテーム」(2006年)の中で、おかしなパントマイムの大道芸人が、逮捕された警察で、自分と同じように風変わりなパントマイムのパフォーマーの女性と出会い、変人同士で幸せになる…!!という「エッフェル塔」という変な作品を作ったのが、シルヴァン・ショメ監督ですよ!!と言えば、何となく、シルヴァン・ショメ監督の世界がうかがえるかもしれません。



「ザ・イリュージョニスト」の舞台は1950年代。折りしもロック・ミュージックが台頭の兆しを見せ、文化が様変わりするパリで、帽子からウサギを出してみせるような古めかしい手品を披露するマジシャンのタチシェフは大衆の人気をすっかり失い、一流の劇場から締め出されて、活躍の場を三流の演芸場や、場末のバーに求めることを余儀なくされる。



そうして、ドサまわりの旅に出ることになったタチシェフは、スコットランドにまで出かけ、ようやく電気が開通したばかりという辺境の離島のパブにたどり着く…。



パプで田舎者の島民たちを相手に手品を披露し、喝采を集めるタチシェフだったが、そのパブで小間働きする貧しい少女のアリスは、タチシェフを本当の魔法使いだと信じ込んでしまう…!!
島を離れるタチシェフの後を追い、無理矢理について来るアリスを受け入れたタチシェフは、エディンバラで少女と共に新しい生活を始めることに…。



タチシェフは自分が地元の劇場で芸を披露し、仕事する間、甲斐甲斐しく部屋を掃除しては、尊敬する魔法使いの身の回りの世話に努めるアリスのことを愛おしく思い、愚かだとわかっていながら、魔法の呪文で、アリスがよろこぶような贈り物を出して、プレゼントを捧げては、少女の夢をこわさないように努力するのだった…。


しかし、現実に魔法使いではないタチシェフのサイフの中身が尽きぬわけもなく、アリスのために、なけなしのお金をはたき続けた時代遅れの手品師は苦境に落ち入っていく…。
そして、やがて成長し、一人前の娘になったアリスは、この世界に魔法使いなど、どこにもいないことを知り…。




…といったような内容で、何だか、チャップリンの「街の灯」(1931年)や、「ライムライト」(1952年)といった懐かしい、ハートウォーミングで切ない映画を思い出させるようなストーリーですね…!!

ザ・イリュージョニスト予告編




このシルヴァン・ショメ監督の最新作「ザ・イリュージョニスト」は、フランスではパセの配給により、来月6月16日から公開!!、北米ではソニー・ピクチャーズ・クラシックスが、今年末に封切り、来年2011年の次回アカデミー賞で、長編アニメーション部門に必ずノミネートされ、「ヒックとドラゴン」(8月7日必見公開)とオスカーを争う予定です!!




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