父ちゃんが裏切ってドタキャンしたおかげで、規模を縮小せざるを得なくなった「ファウンテン/永遠につづく愛」(2006年)が、結果的にトンデモ映画の超カルト作になってしまった天才ダーレン・アロノフスキー監督の新作に、カーチャンが主演するかもしれません…!!
実は先週半ばの2月25日(木)頃から今朝もまた、アンジェリーナ・ジョリーをめぐる話題が二転三転しているので、まとめてお伝えしておきます。
まず、初めに伝えられたアンジェリーナ・ジョリーの動向は、そもそも彼女を再び主演させることに少し無理のあった、ティムール・ベクマンベトフ監督の大ヒット殺し屋映画の続編「ウォンテッド2」が、結局、アンジーから脚本の内容(「ウォンテッド」を観た人しかわからない書き方をあえてしますが、例のお風呂に入れば大丈夫で、不可能はないんです)が承認されず、出演を辞退されてしまった…!!というもので、これはニューヨーク・マガジンのカルチャー・ブログ Vulture がまず最初にスクープし、有名な映画ジャーナリストのアン・トンプソン女史が確認しているので、どうやら「ウォンテッド」シリーズは終わった…というのは、まったく残念ながら事実のようです…。アンジーのクールな殺し屋フォックスを、また観たかったですよね…。
で、そのユニバーサル映画の「ウォンテッド2」が製作中止になった…!!というニュースにあわせて、代わりの企画としてアンジーが、ワーナー・ブラザースの製作するアルフォンソ・キュアロン監督のSFスリラー「グラビティ」を、新たな主演作に検討していると Vulture は伝えていました。
この「グラビティ」は、近未来SF映画の金字塔「チルドレン・オブ・メン」(2006年)で、映画史に永遠にその名を刻み込んだアルフォンソ・キュアロン監督48歳が、28歳の息子のジョナスと一緒に書き上げたオリジナル脚本を映画化するもので、アルフォンソ・キュアロン監督が「アズカバンの囚人」(2004年)を手がけた「ハリー・ポッター」シリーズのプロデューサー、デヴィッド・ハイマンが、ワーナー・ブラザースと業務提携しているレジェンダリー・ピクチャーズで企画開発を行っています。
内容としては、何らかの理由で他の乗組員たちが死に絶えてしまった宇宙船のただ独り生き残ったクルーをアンジーが演じ、娘と一緒に故郷の地球を目指す…といった大まかなことしかわかっていないのですが、大まかであるだけに、このニュースは即座にエンタテインメント・ウィークリーのニコール・スパーリングによって否定され、アンジーは「グラビティ」の出演はもう断った…という、彼女のエージェントの言葉が紹介されています。
ちなみに、この「グラビティ」はユニバーサル映画がキャンセルして、ワーナー・ブラザースに流れたプロジェクトなので、もし仮りにアンジーが「グラビティ」に主演したなら(インサイダー情報では、アンジーは諦めていないそうです)、「ウォンテッド2」の頓挫でアンジーに逃げられたユニバーサル映画は、地団駄を踏んで悔しがり、「グラビティ」をパスしたことを後悔しても、し切れないところでした。
で、その次にここぞとばかり浮上してきたのが…、ロバート・ダウニー・Jrがその後の自分のように人生を踏み外す青年を演じていた「レス・ザン・ゼロ」(1987年)や、クリスチャン・ベールが主演したカルト映画「アメリカン・サイコ」(2000年)などの原作者として知られる作家ブレット・イーストン・エリスと、ガス・ヴァン・サント監督が組んで脚本を書き、ヴァニティ・フェア誌が2008年に掲載した記事の映画化を目指した「ザ・ゴールデン・スーサイズ」で、芸術家のジェレミーと、ゲームデザイナーで、インディーズのフィルムメイカーのテレサというカップルのエキセントリックな関係が描かれ、破滅的なふたりの男女がタイトル通りに黄金の自殺を遂げることになります。
しかし、このアンジェリーナ・ジョリーが「ザ・ゴールデン・スーサイズ」に主演?!というのは、ブレット・イーストン・エリスがてめえのツイッターで、“ジェレミーはジェームズ・フランコ?!で、テレサはアンジェリーナ・ジョリー?!”と、自分の希望?!をつぶやいたのがキッカケ…というのが真相で、特にアンジーが同プロジェクトに関わっていると言える根拠はないようです。
そして、新たにアンジェリーナ・ジョリー次回主演作?!として、業界メディアの THR が伝えた最新ニュースは、冒頭のように、ブラッド・ピットに迷作「ファウンテン/永遠につづく愛」の主演をドタキャンされてしまった、「ザ・レスラー」(2009年)でヴェネチア映画祭グランプリのダーレン・アロノフスキー監督が企画開発しているプロジェクトで、詩人で作家のロン・ラッシュが2008年に出版した小説「セレナ」を映画化するものです。
そのアンジェリーナ・ジョリー次回主演作?!かもしれない「セレナ」の物語とは…、
舞台は1929年。主人公のジョージ・ペンバートンと、結婚したばかりの妻のセレナは、自然の木を伐採して、材木の事業を始めるため、都会のボストンからノースカロライナの山奥に移住する。山暮らしは生まれて初めてのセレナだったが、すぐに自然の中に溶け込み、男勝りにガラガラ蛇を始末したり、荒くれの木こりたちを監督するなど、勝気な一面をのぞかせる。そうして、やがて、世間の監視の目がない山奥で支配者となっていったジョージとセレナは、自分たちに逆らう従業員を力ずくで屈服させたり、情け容赦なく殺すなど、王と女王のようになっていく…。そのような折り、自分が妊娠できない体だと気づいたセレナは、それをあざ笑うかのように、夫のジョージが彼女に隠れて浮気し、別の女と秘密の家庭を築いて、息子までもうけていたことを知ると、すべてを崩壊させるため、妾とその子どもを殺すことを誓い、恐ろしい結末へとなだれ込んで行く…。
…とのことで、ふむふむ、アンジェリーナ・ジョリー版「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」か?!といった感じですが、この「セレナ」のプロジェクトは…、トンデモない映画ですけど、一度は観てみることをお薦めしたい前述の「ファウンテン/永遠につづく愛」や、ダーレン・アロノフスキー監督がまさに天才たる所以の「レクイエム・フォー・ドリーム」(2000年)などでプロデューサーをつとめたニック・ウェシュラーが仕切り、今週末に史上初の女性オスカー監督になる予定のキャスリン・ビグロー監督と、「K-19」(2002年)と、ショーン・ペン主演の「悪魔の呼ぶ海へ」(2000年)の2作品でコンビを組んだ脚本家のクリストファー・カイルがシナリオを担当しています。
「セレナ」を製作するスタジオはまだ決まっていませんが、ダーレン・アロノフスキー監督とは縁の深い20世紀FOX傘下のアートハウス、FOXサーチライトがたぶんプロジェクトを買い取ることになるのは、どうも間違いなさそうです。
と、以上のように、う~ん…、こうも矢継ぎ早にアンジェリーナ・ジョリー最新主演作?!の話題が連発されると、どれが本当にアンジーが主演を検討している企画で、どれがデタラメなのか?!、一般の映画ファンには全くわからなくなってしまいますが、これらは一体、どういうことなのか?!と言えば、恐らくはアンジーのエージェントがマスコミを使って情報操作を行っているものだと憶測することができます。
つまり、これまでにあげたプロジェクトのうちのどれかひとつか、あるいはまだ伝えられていない本命のプロジェクトがアンジーの心中にはあって、代理人のエージェントはその映画の出演料のギャラを引き上げる交渉のテクニックとして、様々なアンジェリーナ・ジョリー次回主演作!!の情報をリークすることで、ホラホラ、大スターのアンジーにはこんなにいっぱいオファーがあって、それぞれ次回主演作として検討してるんですよ…、だから、あんたが出演料をケチッたりすると、お宅を断って、あっちの映画に出ちゃいますよ…と、誰かに向けてプレッシャーを与えて、脅迫しているわけですね…!!、ですから、ハリウッドのどこかの水面下で、アンジェリーナ・ジョリーの出演料をめぐる激しい攻防が行われているはずです…!!
果たして、アンジーに脅されて、おちょくられてるのは誰で、どこの映画スタジオなのか?!、それはもしかすると、アンジーの次の主演作に決まる作品を製作する映画会社なのかもしれません…。
そんなわけで、このアンジェリーナ・ジョリーVSハリウッドの映画スタジオ各社の情報戦の結果がどうなるのか?!、まぁ、あたふたせず気長に様子を見守りましょう…!!
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